ミャンマー国鉄では2005年より、日本で廃車となった気動車(一部、機関車・客車・路面電車)を積極的に購入し、ミャンマーの広い地域で運行している。譲渡車両の出身は、JR6社(JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR四国・JR貨物)と、日本全国の民鉄・第三セクター鉄道(名鉄・伊勢鉄道・のと鉄道・天竜浜名湖鉄道・三陸鉄道・甘木鉄道・真岡鐵道・北海道ちほく高原鉄道・松浦鉄道・平成筑豊鉄道・樽見鉄道・いすみ鉄道・井原鉄道・広島電鉄)。
ミャンマー国鉄の軌間は全線1,000mm(メーターゲージ)で、すべての車両は車輪間隔を狭める改造と乗降口下にステップの増設が行われている。また、建築限界の高さが日本よりも低いため、一部の車両は車高を切り詰めや冷房装置の撤去ないし低屋根化が行われている。なお、広島電鉄の車両が走るヤンゴン臨港線は1,435mmゲージ(標準軌)と1,000mmゲージの三線軌であり、車輪側の改造は行われていない。
現地では、日本からの譲渡車両は「RBE」(Rail Bus Engine)と呼ばれている(DD51形機関車、広島電鉄750形・3000形を除く)。名鉄のキハ20形から始まった譲渡車両も現在では総勢200両を越えており、都市近郊だけでなく片道数時間以上の長距離運用に入っている列車も存在する。
以下、ミャンマー国鉄で活躍する日本からの譲渡車両を形式別に紹介する(管理人取材分のみ一覧に掲載(天竜浜名湖鉄道TH1型・樽見鉄道ハイモ230-300形は未取材))。
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