ミャンマー国鉄元 JR北海道24系客車

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24系客車は日本国有鉄道(国鉄)時代の1973年〜1980年に533両が製造された寝台車である(両数は他形式からの編入車両及び「夢空間」用車両を除く)。製造会社は新潟鐵工・富士重工・日本車両。国鉄分割民営化時にJR北海道に29両、JR東日本に241両、JR西日本に155両、JR九州に119両(全社計544両(他形式からの編入車両を含む))が継承された。車体は鋼製。

このうち、JR北海道の24系客車は「北斗星」や「はまなす」等で使用されている。2008年3月15日ダイヤ改正での北斗星減便(2往復運転→1往復運転)によって同年に余剰廃車となった車両がミャンマー国鉄へ譲渡された。譲渡された車両はオロハネ25 551〜558、オロネ25 501〜503、スシ24 501〜503・508、オハネ24 504、オハ25 551、カニ24 501の18両。

現地到着後、ステップ設置、車軸の改造、低屋根化(一部車両のみ)、屋根断面形状の変更(一部車両のみ)等の改造が施された。塗装は原則JR北海道時代のまま(一部はJR北海道時代塗装に準じた色に再塗装)。

大半の車両はCarriage and Wagon Workshop - Myitnge(ミンゲー工場)内で保管。一時改造工事が中断していたが、2015年夏より改造・整備が再開された。VIP用車両としての使用が計画されている。

Carriage and Wagon Workshop - Myitngeにて整備が進むオロハネ25 556。オハネ14 85(→オハネ14 503)を種車として1990年に改造。
ミャンマー国鉄の車両番号は「RBTNNU01」。

オロハネ25形550番台は「北斗星」用のロイヤル・ソロ合造車である。車体中央にロイヤル2室、両端にソロ10室(前位側に6室・後位側に4室)を設けている。

以下、Carriage and Wagon Workshop - Myitngeにて
オロハネ25 556のロイヤルの室内の様子。
ロイヤルの個室内に設置されているシャワー室。
シャワー室内の折り畳み式洋式トイレ。
オロハネ25 556のソロ(下段)の個室。ベッドにミャンマー国鉄の新しいシートカバーが敷かれている。
オロハネ25 556の通路。
オロハネ25 558。オハネ14 72(→オハネ14 510)を種車として1989年に改造した車両である。
オロハネ25 558のロイヤルの室内。天井部分の照明に「ステラリウム」と呼ばれる、蛍光塗料による特殊照明が使用されており、点灯すると天井の牧場の景色が夜景の情景のように浮かび上がる仕組み。
もう片方の個室。個室の構造は線対称になっており、中央寄りにシャワールーム兼トイレを備える。
オロハネ25 558のソロ(上段)。
オロハネ25 558のソロ(下段)。
オロハネ25 558の車内の車両番号プレート。
オロハネ25 555。オハネ14 78(→オハネ14 512)を種車として1989年に改造。
2階のソロの曲面ガラスが外された状態で工事が中断している(2013年8月時点)。
オロハネ25 555の車内の様子(写真は2階のソロの部分)。低屋根化改造に際して内装が撤去され、骨組みが見えている。窓が撤去され、車内は雨ざらしの状態で工事が中断されている(2013年8月時点)。
オロハネ25 557。オハネ14 73(→オハネ14 506)を種車として1990年に改造。

ほぼ未改造状態のまま留置されている。日本時代の車両番号表記等も存置。
オロネ25 502。オハネ25 14を種車として1987年に改造した車両。
ミャンマー国鉄の車両番号は「RBTNU02」。

オロネ25形500番台は、「北斗星」のツインDX(2人用A個室)用車両である。
オロネ25 502の個室の様子。
オロネ25 503。オハネ25 19を種車として1987年に改造した車両である。
オロネ25 503の個室(下段を座席仕様にした状態)。
オロネ25 503の個室(下段をベッド仕様にした状態)。
オロネ25 501。オハネ25 237を種車として1987年に改造した車両。
オハネ24 504。オハネ14 516を種車として1989年に改造。
未改造状態で留置されている。

オハネ24形500番台は、「北斗星」・「はまなす」用のB寝台車である。
スシ24 501。スシ24形500番台のトップナンバーで、サシ481-67を種車として1987年に改造した車両。
ミャンマー国鉄での車両番号は「RBTR01」。

スシ24形500番台は「北斗星」用の食堂車として、485系のサシ481形及び489系のサシ489形を客車化改造した車両である。「グランシャリオ」の愛称がある。
スシ24 501の車内の様子。JR北海道時代のままである。今後整備して、再び食堂車として使用する予定。
特徴的なテーブルライトも残されている。
車端部寄りの壁面にはミャンマーの風景が描かれた絵画が飾られている。
スシ24 501の厨房。
冷水器。
スシ24 502。サシ481-75を種車として1987年に改造。

ミャンマー国鉄の車両番号は「RBT(Conf)1」。当車両は会議室車両で、車両番号内の「(Conf)」はConfidence(会議)の略。
整備時に再塗装されており、車体側面中央部のJR北海道時代の車両番号は塗り潰されてしまったが、車端部に新たに表記された。
スシ24 502の車内。元の机・椅子を撤去し、新たにソファーを設置して会議室仕様としている。
スシ24 502の厨房。ほぼJR北海道時代のままである。
スシ24 508。サシ481-50を種車として1987年に改造。

ミャンマー国鉄の車両番号は「RBTR03」。再塗装の際に帯が消され、青一色の塗装となった。JR北海道時代の車両番号は妻面に表記。
カニ24 501。カニ24 2を種車として1987年に改造。

ミャンマー国鉄に譲渡された24系客車の中で唯一の電源供給車両(カニ24形500番台)である。屋根の一部が取り外された状態で改造が中断している。
ティラワ港線のThilawa駅の側線に、陸揚げされたまま忘れ去られてしまったかのように放置されているオロハネ25 554+オハ25 551。かなり色褪せており、錆も目立つ。
オハ25 551。JR北海道が所有していた唯一のオールロビーカーである。オハネ14 71(→オハネ14 517)を種車として1989年に改造。

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