ミャンマー国鉄元 名古屋鉄道(名鉄)キハ20形

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名鉄キハ20形は、同鉄道三河線・八百津線用の車両として1987年・1990年に製造された車両である。キハ21〜25の5両が製造された。製造会社は富士重工。富士重工標準のLE-CarII。車両寸法は長さ15,500mm×幅2,700mm×高さ3,716mm。最高速度は95km/h。車体は鋼製。

2001年10月1日の八百津線廃止に伴いキハ30形が三河線に転属したことにより、キハ21・22が同年に余剰廃車、残りのキハ23〜25も2004年4月1日の三河線非電化区間(西中金〜猿投 間及び碧南〜吉良吉田 間)廃止に伴い、キハ30形全車と共に廃車となった。全車両がミャンマー国鉄へ譲渡されることとなり、キハ21・22が2003年、キハ23〜25が2004年にミャンマーへ渡った。2003年に渡った2両は、ミャンマー国鉄の日本からの譲渡車両第1号である(ミャンマー国鉄発注の新造車両では汽車製造や川崎重工(現地でノックダウン製造)のディーゼル機関車等で実績がある)。

現地到着後、ステップ設置、車軸の改造、冷房装置の撤去等が施された。また、キハ21〜23は一部扉の移設が行われている。ミャンマー国鉄での車両番号は、名鉄時代の車両番号順(キハ21〜25)にRBE2501〜RBE2505と付番されている。

2003年より営業運転を開始した。なお、RBE2502・2503(元 キハ22・23)は後にミャンマー国鉄幹部の管内視察等で使用されるVIP用車両となり、RBE2505(元 キハ25)はCNG試験車となった。現在、一般車仕様の車両はRBE2501とRBE2504。

一般車仕様のまま使用されているRBE2504(元 キハ24)。塗装は当初、名鉄時代のまま使用されていたが、現在はRBE標準色のクリームと赤のツートンカラーに変更されている。
同じく一般車仕様のままのRBE2501は扉が移設されているため、現在最も原型に近い状態なのは、このRBE2504である。

DRCにて
DRCにてJR東海のキハ47、キハ11と並ぶRBE2504。さながら新可児駅のよう。
RBE2504の車内の様子。ほぼ名鉄時代のままである。
RBE2504の運転台周り。
(キハ)「24」の車両番号プレートと、富士重工の製造所銘板。
運転台。水色に再塗装されている。
ミャンマー国鉄幹部の管内視察等で使用されるVIP用車両として2007年に改装されたRBE2502(元 キハ22)。塗装も赤地にクリーム帯のVIP車標準塗装に変更されている。貫通扉の上には前照灯を増設。

Ywa-Htaung Locomotive Workshop(Ywa-Htaung機関車工場)にて
上写真の反対側。こちら側は乗降口が中央寄りに移設されている。
移設された乗降口。元々は乗務員扉の直後(RBE2502の文字がある位置)であった。
また、側窓は中央2ヶ所が固定窓から引違式開閉窓に交換されている。
元々乗降口があった箇所を下から眺める。僅かにステップ部分の跡が残るが、ほとんど分からない。非常に丁寧に改造されている。
反対側の側面は、後位の乗降口が前寄りに移設され、変則的なドア配置となっている。
RBE2502の車内の様子。1人掛け+2人掛けの回転クロスシートに変更された。座席はすべてインド製の新品である。
新設されたデッキとの仕切り。仕切り扉は引き戸。さらに、中程の乗降口と乗務員室の間にも1人掛け+2人掛けの座席が2列分設置された。
RBE2502の運転台周り。
(キハ)「22」の車両番号プレートと、富士重工の製造所銘板(平成2年製)。
撤去された乗降口の部分に新設された洋式トイレ。名鉄時代はトイレは設けられていない。
トイレの窓(乗降口跡)。ドアの上には「ワンマン締切」のプレートも残る。
同じくVIP用車両として2007年に改装されたRBE2503(元 キハ23)。

Pyinmana Locomotive Shed(Pyinmana機関区)にて
RBE2502と同様に、貫通扉の上部に前照灯を増設。
側面の車両番号表記(ステンレス切り抜き文字)。車体色に塗られている。
富士重工の製造所銘板(平成2年製)。
RBE2503の車内の様子。全面改装が施され、内装は座席・寝台兼用ボックスシートが左右3ボックスずつ配置されている。
ボックスシートを座席仕様にした状態。2人掛けとして使用できる。
ボックスシートを寝台仕様にした状態。通路との間にはカーテンも設けられている。
RBE2503の運転台周り。
(キハ)「23」の車両番号プレート。
運転台。
新設された洋式トイレ。
RBE2505(元 キハ25)。同車はCNG試験車となり、車内にCNGのボンベが搭載されている。塗装は名鉄時代のまま。
名鉄の車両の特徴のEngraved Roman体車両番号表記(ステンレス切り抜き文字)も残存。名鉄時代は無塗装であったが、黄色に塗られている。
ミャンマー国鉄の車両番号表記。
名鉄のロゴマークも存置(再現?)されている。
RBE2505(キハ25)の車内の様子。試験車であるためか、一部座席のクッションが撤去されている。
■日本時代の記録
キハ30形と並ぶキハ24。

猿投にて
キハ25の車内の様子。
キハ25運転台。
碧南〜吉良吉田 間の運用に就くキハ23+キハ25の2両編成。

碧南にて
キハ23の側面車両番号表記。
キハ25+キハ23。三河線碧南〜吉良吉田 間廃止2ヶ月前の頃の様子。

吉良吉田にて
キハ23(左)+キハ25(右)の連結部。折り畳み式の貫通幌は各車両両側の貫通路部に設置されており、中央で接続させる。

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