議政府軽電鉄 路線紹介

議政府軽電鉄(ウィジョンブキョンジョンチョル)は鉢谷(パルゴッ)〜塔石(タプソッ)間15駅10.6kmを結ぶ、新交通システム(AGT)の路線である。全区間地上。全区間複線(右側通行)で、直流750V電化。全自動運転・無人運転を実施している。車両基地は塔石駅から0.4km先にある高山洞車両基地。2012年7月1日に現営業区間が開通した(2012年6月29日・30日に無料開放)。

韓国初のVALを用いたAGTの路線である。VALとはフランス・MATRA社が開発したゴムタイヤ走行・側方案内式のAGTで、現在はSIEMENSが引き継いでいる。VALを用いたAGTは、アジアの都市鉄道では台湾・台北の文山線に続いて2例目である(但し、文山線はボンバルディアの「CITYFLO650」にシステムを改修した)。韓国の新交通システム(軽電鉄)は、日本のAGTをベースにした韓国型軽量電車システム「K-AGT」(釜山地下鉄4号線)、現代ROTEMの鉄輪式(釜山-金海軽電鉄)、Bombardierの鉄輪式リニアモーターカー(龍仁軽電鉄)、VALの4種が混在することとなった。

列車は2両編成で運転される。車両はSIEMENS製のVAL208NG。詳細は別ページにて紹介する。こちらをご覧ください。

列車は完全無人運転を行っており、職員も通常は添乗していない。

(路線図:管理人制作)

韓国初のVALを採用した議政府軽電鉄。全車両がSIEMENS製である(韓国内で製造された車両はない)。

議政府市庁にて
高層マンションに囲まれたエリアを走行する。

京畿道庁北部庁舎にて
離合する議政府軽電鉄の列車。

京畿道庁北部庁舎にて
議政府市の中心部を行く。写真左奥がKORAILの議政府駅及び駅ビルで、軽電鉄議政府駅とは300m程離れている。
議政府の中心部を貫く、議政府軽電鉄の高架。
興宣〜中央 間で、KORAIL京元電鉄線及び郊外線の高架をオーバークロスする(京元電鉄線の佳陵〜議政府 駅間に当たる)。交差部に駅は設けられていない。
東梧駅付近で芙蓉川(プヨンチョン)を渡る。

東梧にて
東梧〜塔石 間の7駅間は、大半が芙蓉川沿いを走る。沿線はマンションが立ち並ぶ。

上写真:セマル〜京畿道庁北部庁舎にて
下写真:孝子〜京畿道庁北部庁舎にて
先頭車からの前面展望。全区間高架で眺めもよい。

松山〜漁龍にて
終点の塔石駅付近の様子。
駅舎の全景。大半が道路上に駅舎がある。回龍駅以外は全て2階がコンコース、3階がホームという構造になっている。

塔石にて
ホームの様子。全駅2面2線の相対式ホームで、プラットホームスクリーンドア(PSD)が設置されている。プラットホームの有効長は回龍駅を除いて2両分。
回龍駅の鉢谷方面ホームには、目の前に改札口が設けられている。同一階の50m程先にはKORAIL京義電鉄線の改札口が設けられており、乗換えが非常に便利になっている。
塔石駅の高山洞車両基地寄りで折り返す列車。
鉢谷駅の回龍駅寄りには両渡り線が設けられている。
VALのポイントは、路線中央部に案内軌条を備える。
鉢谷駅の終端部。
東梧駅に入線する、塔石行きの列車。接近チャイムはかつてKORAILが使用していたものと同一。

Full HD Video
高層マンション群の間を走り、東梧駅に到着する鉢谷行きの列車。

Full HD Video
すべての駅のホームにはプラットホームスクリーンドア(PSD)が設置されている。列車は停車と同時にドアが開く。

HD Video
ブラシレスDCモーターからの独特の音を響かせて発車していく。

Full HD Video
議政府市庁駅に入線する、鉢谷行きの列車。

Full HD Video
終点の塔石駅に到着する、当駅どまりの列車。乗降ホームが分離されており、降車ホーム到着時に接近放送は流れない。

Full HD Video
セマル駅から京畿道庁北部庁舎駅まで走行する列車を上から眺める。

Full HD Video

VAL208走行音(鉢谷→議政府)<3駅間>GTOチョッパ制御で、制御装置はSIEMENS製。
モーターにはブラシレスDCモーターを使用。各車輪のホイールにモーターが設置されている。
Mc-Mc(2M0T)の2両編成。
VAL208走行音(ポムゴル→回龍)
塔石行き列車接近放送接近チャイムは、かつてKORAILで標準で使用されていたものと同一である。接近チャイムは上下線共通。

「議政府軽電鉄」に戻る