釜山都市鉄道4号線

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釜山都市鉄道(釜山地下鉄)4号線は美南(ミナム)〜安平(アンピョン)間14駅10.8kmを結ぶ、新交通システム(AGT)の路線である。全区間複線(右側通行)で、直流750V電化。全自動運転・無人運転を実施している。車両基地は安平車両事業所。2011年3月30日に現営業区間が開通した。都市鉄道としては韓国初のAGT(側方案内式)の路線である(韓国初のAGT商用運転は仁川国際空港内の「スターライン」)。なお、韓国では新交通システムを一般的に「軽電鉄」(キョンジョンチョル)と呼ぶ。

使用車両は4000系。全車両が宇進産電製で、2008年〜2010年にMC1-M1-M2-M3-M4-MC2(6M0T※)の6両編成17本(102両)が製造された。日本のAGTをベースに、韓国鉄道技術院(KRRI)と50余りの企業・研究機関が開発した韓国型軽量電車システム「K-AGT」を採用している。車体はアルミ合金製(ダブルスキン構体)。車両デザインはGKデザイン総研広島が担当している他、VVVF制御装置(三菱電機製)、台車枠(日本車両製)等、足回りの装置等には日本製も使用されている。車両寸法は長さ9,140mm×幅2,400mm×高さ3,600mm。加速度は3.5km/h/sで、設計最高速度は70km/h(営業最高速度は60km/h)。車両形式は安平寄りから4000形(Mc1)-4100形(M1)-4200形(M2)-4300形(M3)-4400形(M4)-4500形(MC2)の順で、下2桁が編成番号を示す(第1編成ならば4001-4101-4201-4301-4401-4501となる)。

※各車両の台車は片側が動力動車、片側が付随台車のため、実質3M3T相当。

当路線は当初、3号線の支線として計画された。計画の途中でAGTで建設されることが決定し、3号線と異なるシステムを採用したことから、2009年11月に「4号線」に正式改称された。

安平車両事業所内には「安平基地簡易乗降場」が設けられており、一般客でも「軽電鉄広報館」・「安平ヒューメトロテーマ公園」(同事業所内に併設)への訪問目的に限り同駅を利用することができる(詳細はこちら)。

(路線図:管理人制作)

韓国初の本格的な新交通システム(AGT)を採用した、釜山都市鉄道4号線。ゴムタイヤ車輪・側方案内式。

東釜山大学にて
道路の中央に聳える高架を行く、釜山都市鉄道4号線4000系。

古村〜東釜山大学にて
主塔アーチ型斜張橋を渡る列車。下層で歩道橋が交差する、特徴的な橋である。

盤如農産物市場〜石テにて
釜山都市鉄道4000系。GKデザイン総研広島(GK-DSH)がデザインを担当したためか、どことなく日本風の前面デザインである。設計会社は異なるが、名鉄2000系「ミュースカイ」にもやや配色が似ている。

古村にて
地上区間(7.2km)の大半は、山間の住宅街の中を行く。

東釜山大学〜古村にて
コンコースがガラス張りの霊山大駅。ホームは3階で、安平行き列車が停車中。
4000系先頭車(4000形)側面。床下には冷房装置やSIVが所狭しと並んでいる。SIVは宇進産電製。
IGBT-VVVF制御装置。三菱電機の銘板が取り付けられている。
台車。台車の形式はWJB-001Dで、台車枠には「WOOJIN Designed By NIPPON SHARYO, LTD.」と書かれた銘板が取り付けられている(日本車両は台車の設計及び台車枠の製造を担当)。
車内の様子。オールロングシートで、各車両中央には枕木方向にLED式車内案内表示機が設置されている。扉間の窓は大型1枚窓となっている。
車端部。
側扉。韓国の地下鉄・都市鉄道車両で初の片開きドアである。鴨居部にはLCDが設置されており、次駅・行先・扉の開く側・乗換え案内等が表示される。
先頭部。運転台は収納されており、通常は無人運転。前面は非貫通で、3枚窓が特徴。
宇進産電の製造所銘板。2006年に新設された同社梧倉工場で製造され、同工場は年間150両の生産機能を持つ。
各車両には、両車端部に1台ずつ防犯カメラ(CCTV=Closed-circuit Television)を備える。
美南駅に停車中の、安平行き列車。
美南駅の先の留置線。2面4線で、美南駅に到着した列車はすべて当留置線に一旦入線し、折り返す。
如農産物市場駅のホーム。プラットホームスクリーンドアは4号線全駅に設置されている。他の鉄軌道の路線とホームの様子は変わらない。
古村駅のホーム。地上駅はすべて1面2線の島式ホーム。
安平駅に入線する列車。公式路線図を含め、4号線の東側の終点は安平駅となっているが、実際には安平行きの列車の大半は、隣の「安平基地簡易乗降場」まで運行される。
真の終点である、安平基地簡易乗降場に入線する4000系。当駅は安平(アンピョン)車両事業所内にある業務用の駅であるが、一般客でも「軽電鉄広報館」・「安平ヒューメトロテーマ公園」(同事業所内に併設)への訪問目的に限り同駅を利用することができる(訪問記はこちら)。
2016年現在、4000系の前照灯は全車両LEDに換装された。
安平車両事業所。安平駅の北部に位置し、4号線全車両の留置・検査機能を備える。
当車両基地には「安平ヒューメトロテーマ公園」が併設されており、車両基地内を見渡せるビューポイントも設けられている。
安平車両事業所に留置される4000系。写真奥の、ホームがある場所が安平基地簡易乗降場。
釜山都市鉄道(地下鉄)4号線の、10.8km全区間のノーカット前面展望映像。日本の新交通システム(AGT)をベースとしている。

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釜山都市鉄道(地下鉄)4号線の美南行き列車の前面展望。安平〜盤如農産物市場駅手前までが地上区間である。

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東釜山大学駅に発着する4000系。接近自動放送は、韓・英・日・中の4ヶ国語で放送される。

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大きくカーブを描いて東釜山大学駅に到着する4000系。接近チャイムは上下線で異なる。

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韓国初の本格的な新交通システム(軽電鉄)である、釜山都市鉄道(地下鉄)4号線4000系の車内の様子。側扉鴨居部にLCD、車両中央部の天井にLEDが設置されている。前面は非貫通。

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ホームドア閉→列車発車までの様子。

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ガラス張りの高架駅である霊山大駅を発車する、安平行きの列車。

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釜山都市鉄道4000系走行音(古村→東釜山大学)IGBT-VVVF制御で、制御装置は三菱電機製。
MC1-M1-M2-M3-M4-MC2(6M0T)の6両編成。
自動放送は韓国語・英語。発車時には、釜山都市鉄道標準の発車チャイムが鳴る。
釜山都市鉄道4000系走行音(石テ→盤如農産物市場)
釜山都市鉄道4000系走行音(美南→東莱)乗換駅到着時は自動放送前にBGM「軽快なロマンス」が流れる(BGMは路線ごとに異なる)。乗換駅では韓国語と英語のほかに日本語と中国語(北京語)の自動放送が入る。
釜山都市鉄道4000系走行音(古村→安平)終着駅到着時はクラシック(ハイドンの「交響曲第101番(時計)第2楽章」)のBGMが流れる(BGMは路線ごとに異なる)。
美南駅は乗換駅のため、自動放送は韓・英・日・中の4ヶ国語。
※現在流れる曲は釜山都市鉄道のロゴソングに変更されている。
釜山都市鉄道4000系走行音(東莱→美南)
釜山都市鉄道4000系走行音(錦糸→書洞)美南行きの列車は同区間走行中に、安平行きの列車は石テ→霊山大 間走行中にBGMが流れる(曲名不明)。
釜山都市鉄道4号線 美南行き列車接近放送
(韓・英・日・中4ヶ国語放送)
釜山都市鉄道全駅の自動放送は韓国語・英語・日本語・中国語(北京語)の4ヶ国語放送である。
※2015年に放送順序が韓国語・英語・中国語(北京語)・日本語の順に変更された。また、2017年に開通した、1号線の多大浦海水浴場〜トンメ 間の各駅の自動放送は韓国語と英語の2ヶ国語放送である。
釜山都市鉄道4号線 安平行き列車接近放送
(韓・英・日・中4ヶ国語放送)

関連ページ:「釜山都市鉄道 安平基地簡易乗降場・軽電鉄広報館」

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