マニラLRT 1号線

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マニラLRT1号線はBaclaran(バクララン)〜Roosevelt(ルーズベルト)間20駅18.1kmを結ぶ路線である。全区間が高架軌道である。全区間複線(右側通行)で、架線集電方式による直流750V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。車両基地は、Baclaran駅付近にあるPasay基地(Pasay Depot)。1984年12月1日にBaclaran〜Central Terminal(セントラルターミナル)間、1985年5月12日にCentral Terminal〜Monumento(モニュメント)間、2010年3月22日にMonumento〜Balintawak(バリンタワッ)間、2010年10月22日にBalintawak〜Roosevelt間が開通した。

列車は3両編成ないし4両編成(稀に2両編成)で運行される。車両は3形式が存在する。詳細は別ページにて紹介する。こちらをご覧ください。
車両形式によりドアの位置が異なるため、一部の駅では次の列車の両数やドア位置の案内放送が行われている。各車両の先頭車(連接車体の1車体分ではなく、1ユニット分)は終日女性専用車である。

当路線は1980年代の建設当時、ベルギーの支援によって建設された。当初は主要交差点のみを立体交差とした路面電車方式で建設される計画であったが、後に全線高架方式に計画変更され、ヨーロッパのLRT方式が導入された経緯がある。輸送力が需要と比べて圧倒的に不足しており、ほぼ終日、全区間(特にBaclaran〜Monumento)が混雑している(ラッシュ時間帯は積み残しも頻発している)。列車は当初は3連接車体の車両を2本繋いだ2両編成で運行していたが、1999年頃より3両編成に変更し、更に増備車両は2連接車体を4本繋いだ4両編成とすることで更に定員増を図った(但し、一部列車は減車されて運行されている)。2007年には信号システムの更新(保安装置の保安装置のATS→ATP化)により、設計上の最短運転間隔が3分から1分52秒に短縮された。

現在、Roosevelt〜EDSA North Grand Central(仮称)間、及びBaclaran〜Niyog間の延伸計画がある。EDSA North Grand Central駅では3号線・7号線(建設中)と接続予定である。

関連ページ:「マニラLRT1号線 Pasay基地」

(路線図:管理人制作)

開業に合わせて導入された、1st Generation Train(通称1G)。3連接車体を3本繋いだ3両編成。

Baclaran〜EDSAにて
2006年に近畿車輛・日本車両で製造された、3rd Generation Train(通称3G)。2連接車体を4本繋いだ4両編成。

Baclaran〜EDSAにて
3Gと1Gの並び。

EDSAにて
EDSA駅に停車中の1G。
EDSA駅は1号線の主要駅で、終日非常に混雑している。3号線との乗換駅である。
南北に一直線に伸びる、1号線の高架軌道。

Libertad〜Gil Puyatにて
(宿泊したAtrium Hotelの部屋から撮影)
写真手前がLibertad駅で、奥がEDSA駅である。Monumento駅から先の延伸区間を除いて、ホームの屋根は三角形の独特な形状をしている。
全駅相対式ホーム(Baclaran駅のみ2面3線)である。また、Baclaran、Central Terminal、Balintawak、Rooseveltの4駅は2層式構造(コンコースあり)であるが、その他の駅は1層式(コンコースなし)である。大半の駅では、反対側のホームに行くには一度改札を出て、地平の道路を横断する必要がある。
高架軌道を行く3G。

Libertad〜Gil Puyatにて
マニラの中心部を行く3G。

Doroteo Joseにて
2号線との立体交差部を行く1号線の列車。1号線の上に架かる高架軌道が2号線の線路(引き上げ線)である。
1号線のDoroteo Jose駅と、2号線のRecto駅は、改札外で専用の連絡通路で結ばれている。
Baclaran駅の留置線(引き上げ線)に停車中の3Gと1G。
終点のBaclaran駅は乗車ホームと降車ホームが分離されている。
Baclaran駅の乗車ホーム。外側(写真右側)のホームは通常、回送列車が発着する。
Baclaran駅の先の軌道終端部。
ここから先、Baclaran〜Niyog間11.7km(うち高架区間10.5km、地平区間1.2km)の延伸計画がある。
Monumento駅に入線する、Baclaran行きの列車。
当駅は1985年から2010年までの25年間、北側の終点駅であった。終点であった頃は3線の留置線があったが、中間駅となった現在は留置線は1線のみとなり、残りの2線は本線に変更された。
Monumento駅に入線するBaclaran行きの列車を車内から。列車はMonumento駅の北側で約90度カーブしている。
現在の終点のRooseveltを発車する、引き上げ線への回送列車。
Rooseveltの先で転線し、折り返す列車。軌道自体は既に3号線のNorth Avenue駅まで接続しており、中間付近に3号線・7号線との乗換駅となるEDSA North Grand Central駅(仮称)が建設される予定である。
離合する1Gと3G。
Roosevelt駅。初期に建設された駅とは異なり、ホームは広く近代的である。
1駅間の後方展望。最高速度は60km/h。

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1駅間の車内の様子。早朝に収録したが、既に混雑している。次駅放送は運転士の肉声放送。

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EDSA駅付近の高架軌道を行く、Roosevelt行きの1st Generation Train。

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EDSA駅を発車するBaclaran行き列車と、到着するRoosevelt行き列車。

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駅到着と同時に、大量の乗客が車両から溢れ出す。1号線の主要駅であるEDSA駅では、毎日・終日見られる光景である。

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カーブを曲がってEDSA駅に入線する、Roosevelt行きの列車。

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Libertad〜Gil Puyat間を走行する、1st Generation Train及び3rd Generation Trainを俯瞰撮影。

Full HD Video
Libertad駅を双方向に同時発車する1st Generation Trainを俯瞰撮影。

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1st Generation Train(1G)走行音(5th Avenue→Monumento)電機子チョッパ制御で、制御装置はACEC製。
Mc-T-M+Mc-T-M+M-T-Mcの3連接車体×3の3両編成。
扉開閉時にはドアブザーが鳴る。放送は運転士の肉声放送。
2nd Generation Train(2G)走行音(Pedro Gil→Quirino Avenue)IGBT-VVVF制御で、制御装置はAdtranz製。
Mc-M+M-M+M-M+M-Mcの2連接車体×4の4両編成。
扉開閉時にはドアチャイムが鳴る。放送は運転士の肉声放送。
2nd Generation Train(2G)走行音(Quirino Avenue→Vito Cruz)
3rd Generation Train(3G)走行音(Bambang→Tayuman)IGBT-VVVF制御で、制御装置は三菱電機製。
Mc-M+M-M+M-M+M-Mcの2連接車体×4の4両編成。
扉開閉時にはドアチャイムが鳴る。放送は運転士の肉声放送。
3rd Generation Train(3G)走行音(Central Terminal→Carriedo)
3rd Generation Train(3G)走行音(Carriedo→Doroteo Jose)

Single Journey Ticket(Beep Card)(表/裏)
2015年8月から使用開始されたICカードタイプのもの。カードの色は路線ごとに異なる。
Single Journey Ticket(磁気式)(表/裏)
2015年10月まで使用されていた(Beep Card化により廃止)。表面は絵柄で、裏面は注意書きと路線図が英語とタガログ語で表記されている。リサイクル使用されていた。
Stored Value Ticket(磁気式)(表/裏)
2015年10月まで使用されていた(Beep Card化により廃止)。路線別で発行されており、他の路線では使用できない。
デザインはSingle Journey Ticketとは配色と、表面の文字(STORED VALUEと記されている)が異なる程度で、基本的なデザインは同一。リサイクル使用されていた(出場時に残額がなくなると、自動改札機で回収される)。
自動改札機(新型)
ターンバー式である。Beep Card導入に伴い2015年に全駅に導入された。入場時はBeep Cardをカード読み取り部にタッチする。
1号線は全駅相対式ホームで、上下線の改札口が分離している駅(改札内で上下線のホームを行き来できない駅)も多い。
自動改札機(旧型)
ターンバー式である。Beep Cardに対応していないため、現在はすべて新型に置き換えられた。

関連ページ:「マニラLRT1号線 Pasay基地」

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