バングラデシュでは現在、首都のダッカで地下鉄・都市鉄道(MRT)が運行されている。MRTの整備はJICA(国際協力機構)やADB(アジア開発銀行)の支援によって行われ、このうち円借款を用いて建設された同国初のMRTの路線(ダッカメトロ6号線)が2022年12月に開業した。

バングラデシュ人民共和国の人口は約1億7000万人(2022年)で、人口は世界第8位、人口密度は世界第1位(都市国家を除く)。一方、鉄道は総延長3,000km弱の国有鉄道(Bangladesh Railway)の路線網があるが(全線非電化、軌間は1,000mm及び1,676mm)、都市鉄道はダッカでMRTが開通するまでは存在せず、都市部の道路は自動車・バス・CNG(三輪自動車)・リキシャ等が入り乱れ、交通渋滞や大気汚染が深刻な状態である。MRTの路線網の拡大は世界最悪レベルと呼ばれる当地の交通事情の劇的な改善に繋がるかもしれない。

ダッカ



「アジアの地下鉄・都市鉄道」トップに戻る