高雄捷運 環状軽軌

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高雄捷運 環状軽軌(フアンヂュアンチングイ)は籬仔内(リーズーネイ)を起点とした37駅22.1kmの環状線である。台湾初のライトレール(路面電車)規格。列車は駅停車中に車両に搭載された電気二重層キャパシタに給電し、駅間ではキャパシタからの電力を用いて走行する。路線全駅間を架線レスとして、車両の蓄電池で走行するシステムを本格的に導入したライトレールは、中国・南京の河西有軌電車(2014年8月開通)に次いで世界で2番目である。全区間複線(右側通行)で、全駅間非電化(駅部・車両基地内のみ架線集電方式による直流750V電化)。軌間は1,435mm(標準軌)。車両基地は籬仔内・C36・C37駅付近にある前鎮機廠。

2015年10月16日に籬仔内〜凱旋中華 間がプレ開業した(2016年12月23日までは籬仔内のみで乗降可の往復体験乗車に限る。2016年12月24日以降はその他の駅での乗降が可能となった)。2016年に凱旋中華〜哈瑪星 間、2019年に残りの北側の区間が開通予定である。

列車は5連接車で運転される。車両は、CAF製の「Urbos 3」と呼ばれるモデル。車両の詳細は別ページにて紹介する。こちらをご覧ください。

多くの区間は、台鐵の高雄臨港線の跡地を活用している。大半の区間が専用軌道で、軌道は環境対策で緑化されている。
(路線図:管理人制作)

台湾初の路面電車の路線となった環状軽軌。架線レスシステムを採用しており景観保全に配慮されているだけでなく、架線や架線柱の敷設も不要であり地上設備建設コストも抑えられている。
なお、日本統治時代の1928年に台北で路面電車建設計画があったものの実現しなかった。

凱旋瑞田〜籬仔内にて
緑化された専用軌道を行く列車。奥の交差点では、台湾らしく多くのバイクが軌道を横切っていく。

籬仔内〜凱旋瑞田にて
前鎮之星〜凱旋中華間を行く列車。軌道の脇には歩道・サイクリングロードが整備されている。
前鎮之星駅前の中山三路の交差点を行く。
前鎮之星に入線する列車。車両だけでなく、駅舎のデザインも洗礼されている。
前鎮之星を発車して、中山三路の陸橋をアンダーパスする籬仔内行きの列車。
ホームには列車が停車する部分にのみ剛体架線が敷設されている。列車は停車後、20〜25秒かけてキャパシタに急速充電を行う。充電は各駅で行われる。
パンタ上昇時(急速充電中)。
急速充電完了後、パンタグラフを下ろして発車する。
各駅のホームの端には、電気設備と思われる機器箱が設置されている。
籬仔内駅。日中は予備車が停泊している。
凱旋瑞田駅。
ライトアップされた前鎮之星駅。ホームの柱・屋根は台湾の先住民族であるアミ族の民族衣装で用いられる赤・黒・オレンジの配色となっている。
夕暮れの前鎮之星駅に入線する列車。
凱旋中華駅。
凱旋中華駅の西側の渡り線で折り返す、籬仔内行きの列車。
大型ショッピングモール「夢時代」(ドリームモール)の大観覧車と環状軽軌。
交通量が多くバイクの直前横断も頻発するためか、各交差点には交通整理員が4人ずつ配備され、列車横断時には交通を遮断する。交差点には警報機も設置されている。
信号待ちのライトレールと、軌道を横断するバイクの列。
籬仔内駅の先にある前鎮機廠。車両基地内は電化されている。その隣には台鐵の高雄臨港線の狭軌の線路も残っており、環状軽軌が全線開業した際にはこの敷地も活用すると思われる。
1日の営業を終え、籬仔内駅から入庫する列車(籬仔内駅で待機している予備車も営業終了後に入庫する)。前照灯を点灯した車両が2編成並んだ。
前鎮機廠に留置されている車両。籬仔内〜凱旋中華 間のプレ開業期間中、1編成が営業運転に使用され、1編成が籬仔内駅に予備車として待機している他はすべて車両基地内に留置されていた。
前鎮機廠にて横1列に並ぶ顔。
出庫準備中。パンタグラフを上げて給電している。
出庫列車。車両基地内は架線があるものの、原則パンタグラフを用いずに走行している。
2015年10月にプレ開業した区間の全区間の前面展望。左手操作式ワンハンドルマスコン。最高制限速度は50km/hに設定されており、自動的にリミッターが作動している。各交差点には交通整理員が配備。

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凱旋瑞田駅入線から発車までの様子。駅停車中にパンタグラフを上昇させて、屋根上のバッテリーに急速充電する。駅間はキャパシタからの電力で走行する。
中国の南京に次いで、世界で2番目に全駅間で架線レスシステムを採用した。

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前鎮之星を発車して籬仔内方面へと向かう列車。交差点には多数の交通整理員が配備され、列車通過時に車やバイクの流れを止めている。交差点通過時は警鈴(フートゴング)を鳴らしながら通過する。また、交差点からも警報音が鳴る。

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主要道路の中山三路を横断して前鎮之星駅に入線する列車。車両の屋根上には多くのキャパシタが搭載されている。

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南京に次いで世界で2番目に開通した、全駅間架線レスのライトレールである。軌道は環境に配慮して緑化されている。

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ポイントを渡って籬仔内駅付近を走行する。プレ開業初期にポイントで脱線した事故の教訓と、ポイント付近に犬が寝そべっているためポイント付近は低速で通過する。交差点では交通整理員が交通を遮断し、列車を通行させる。

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夕暮れの前鎮之星駅を発車する、凱旋中華行きの列車。発車直前にパンタグラフを下げている。また、発車時には警鈴(フートゴング)を鳴らす。

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籬仔内駅を発車して、車両基地の前鎮機廠に入庫する列車。通常、籬仔内駅の通常使用しないホームには予備車が留置されており、順番に入庫する。
プレ開業期間中、ここを通過する列車は朝の出庫時(8時過ぎ)と入庫時(18時半過ぎ)の2回のみ。

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1日の営業を終え、車両基地の前鎮機廠に入庫する列車。交通量が多い一心一路を横断する。

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自動券売機
ホーム上に設置されている1回用乗車券の券売機。プレ開業時は運賃無料のため使用されていなかった。
ICカード読み取り機
ホーム上案内表示器
次列車到着までの残り時間や現在時刻等を表示する。
軽軌注意標識
交差点手前に設置されている。台湾初の標識。
軽軌用信号機(停止現示)
2灯式で、上段が「−」表示だと停止、「|」表示だと進行を意味する。
軽軌用信号機(優先通行指令受信現示)
軽軌の優先通行指示を受信し、交差する道路の信号を変えている途中であることを示す。下の▲は点滅する。
軽軌用信号機(進行現示)
進行を意味する。信号機の下の標識は、ポイントの通過制限速度。
進路表示機
ポイントが開通している側を示す。

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