牧場園

釜山広域市影島区にある「牧場園」(목장원/読み:モッチャンウォン)は、釜山の南部の影島(영도/ヨンド)にある複合型飲食店である。「影島牧場園」(영도목장원)とも呼ばれる。施設内には、島内有数の有名な韓牛カルビ炭火焼専門店の「牧場園」をはじめ、ビュッフェ形式のイタリアンキッチン「五彩談」(오채담)、海を一望できるカフェ「Cafe de BOM」、結婚式場、宴会場、庭園等を備える。その名の通り、かつて牧場だった場所を利用して1985年にカルビ炭火焼店「牧場園」としてオープンし、2年間の大規模な改修工事を経て2015年12月14日にリニューアルオープンした。

当施設は、本館・駐車場から庭園(屋外ウェディングホール)にアクセスするためのモノレールが2017年より運行されている。2017年嘉穂製作所製のスロープカー(レールは韓国モノレール社製)で、レール長:30m、運行速度:40m/分(=2.4km/h)、傾斜は26度(=487.7‰)(※1)。三相交流400V電化。レール規格はD350(D=Depth。数字はレール上面から底面までの深さ(高さ)を示す)。ステーションは2か所。運賃は無料。車両は8人乗りである。冷房装置付きで、姿勢制御装置は無し。VVVFインバータ制御。エレベーターと同様に、乗客が操作する(オペレーターは乗務しない)。

※1:韓国モノレール社の公式サイトの情報による。

牧場園 公式サイト(韓国語):http://mokjangwon.co.kr/
公式サイト(日本語):http://mokjangwon.co.kr/japanese/


「牧場園」のモノレール。釜山広域市で唯一、民間施設で運行しているスロープカーである。
(「スロープカー」は嘉穂製作所製の斜面走行モノレールを指す単語(同社の登録商標)であるが、韓国ではほとんど浸透しておらず、一般的に「モノレール」(모노레일)と称されている)


「牧場園」の正門。


「牧場園」の本館。1階がラウンジ、2階がカルビ炭火焼店「牧場園」とカフェ「Cafe de BOM」、3階がイタリアンキッチン「五彩談」、4階がコンベンションホールとなっている。


モノレール(スロープカー)は、本館前の駐車場と庭園(屋外ウェディングホール)を結んでいる。


下部ステーションの横にある、韓国の伝統的なあずまや(韓国語:亭子(정자))の脇を行くスロープカー。


スロープカーの外観。2017年嘉穂製作所製で、日本国内向けのものと形状は類似しているが、当施設のスロープカーは上部車体(キャビン)のガラス面積がひときわ広い。


朝鮮海峡(対馬海峡)(韓国語:大韓海峡/대한해협)をバックに勾配を上るスロープカー。屋根も冷房装置搭載部を除いて天窓が設置されている。


車内の様子。座席は4人分設置されている。屋根を含めてガラス面積がひときわ広く、車内からの眺望を意識したデザインである。上部ステーションと下部ステーションで乗り場の向きが逆のため、両側にドアが設置されている。天窓付きのスロープカーは珍しい部類に入る(他に長崎稲佐山スロープカー(2019年製)等で例がある)。


山頂側車端部。


山麓側車端部。


車内の諸元表記名板(ステッカー)(写真中央部)。韓国モノレール社(KMG)の社名表記で、最大定員:8人乗(上からステッカーで目隠し)、最大荷重:520kg、製作年度:2017年と表記されている。車両の実際の製造会社は嘉穂製作所だが、同社の名前はどこにも記載されていない(他の韓国向けスロープカーも、基本的に銘板は韓国モノレール社の社名のみ記載されている。これは韓国内ではスロープカーの商流が韓国モノレール社経由となっている(嘉穂製作所は韓国モノレール社を代理店としてスロープカーを販売している)ためと思われる)。また、日本国内向けのスロープカーの嘉穂製作所の車両銘板には記載されている型式、製造番号の情報が韓国向けのものは記載されていない。
新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)対策のためか、定員は6名に変更されている。
諸元表記銘板の上には、スロープカーの操作方法が詳細に記されている。


操作盤。エレベーターと同様に、乗客が操作する(オペレーターは乗務しない)。


下部ステーションの様子。ホームドアが設置されている。


上部ステーションの様子。


ホームドア。日本国内のスロープカー向けの仕様とほぼ同一。


呼出ボタン。


モノレール利用案内。搭乗人員6名、運転時間12:00~20:30、搭乗時留意事項(①障がい者・妊産婦・高齢者優先、②子供・高齢者の保護者同伴、③走行時に手すりにつかまること、④飲食物搬入禁止・ペット搭乗禁止、⑤悪天候時の運転中断、点検時の運行時間変動)等が記載されている。


釜山南部の影島にある複合型飲食店「牧場園」の施設内で運行しているモノレールの双方向の前面展望。
2017年嘉穂製作所製のスロープカーで、レール長:30m、運行速度:40m/分、傾斜:26度。三相交流400V電化。発車ベルの音は日本のスロープカーでも使用されている標準的なもの。



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