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「魔女の谷のみえる展望台」は愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)内にある、ジブリパークの「魔女の谷」エリアを一望できる展望台である。この展望台は「ジブリパーク」のエリア外にあり、ジブリパークのチケットを持っていなくても入場できる(報道によると、宮崎駿監督がジブリパークのチケットが取りにくいため、チケット所有者以外でも全体が見える施設を作ったらどうかという発案の元、整備されたとのこと)。整備主体は愛知県。2024年3月16日の「魔女の谷」エリアオープン(=ジブリパーク全面オープン)と同時にオープンした。
この「魔女の谷のみえる展望台」へのアクセスのためのバリアフリー設備として、スロープカーが整備された。このスロープカーの外観はモリコロパークにちなんで、愛・地球博(2005年日本国際博覧会)の公式マスコットキャラクターであるモリゾーとキッコロの柄である。スロープカーは8人乗り(1両)で、2023年嘉穂製作所製。VVVFインバータ制御。姿勢制御装置・エアコン付き。レール長:62m、運行速度:40m/分、傾斜:34度。三相交流220V/60Hz電化。レール規格はD350(D=Depth)。スロープカーは全日無料で利用できる(展望デッキへの入場は土日休日・混雑日(ゴールデンウィーク、長久手市内の小学校の春休み・夏休み・冬休み期間)は150円、それ以外の平日は無料)。
2024年3月16日に運行開始した。
「魔女の谷のみえる展望台」のスロープカー。愛・地球博記念公園(モリコロパーク)内にある、ジブリパークの「どんどこ森」のスロープカー「どんどこ号」と同じく8人乗りである。山麓側の前面はモリゾー柄のデザイン。
モリゾーの目の部分にはLED式前照灯が組み込まれているが、通常は点灯しない。
「魔女の谷のみえる展望台」のスロープカーはレールの勾配が途中で大きく変わるが、車両の床面は常に水平となるよう姿勢制御装置が組み込まれている(下部台車内にある油圧シリンダーの伸縮により、フロアフレームが常に水平になるよう調整している)。
山頂側の前面はキッコロ柄のデザイン。山麓側のモリゾー柄と同様、キッコロの目の部分にはLED式前照灯が組み込まれているが、通常は点灯しない。
タイミングが合えば、ご覧のようにリニモをバックに走行する姿を見ることが出来る。なお、スロープカーはダイヤがないので、タイミングが合うかは運次第。
愛・地球博記念公園(モリコロパーク)内を走る「APMネコバス」と、「魔女の谷のみえる展望台」のスロープカー。
スロープカーはレールの勾配が途中で大きく変わっているのが分かる。これだけ勾配差の大きいレール上でも、車体を水平に保ったままスムーズに走行できるのはスロープカーの特筆すべき特長である。
青空の下、モリゾーが行く。
34度の急勾配を下り、下部ステーションに到着するスロープカー。
下部ステーションを発車するスロープカー。レールの傾斜に合わせて溝が掘られている。
上下ステーションとも地上側自動ドア(いわゆるホームドア)を設置。ドアは可動式ホーム柵(APG)タイプである。
下部ステーションの脇にあるチケット売り場。「APMネコバス」、「魔女の城遊具」、「魔女のみえる展望台」のチケットを購入することが出来る。スロープカーに乗車したり、園路を散策するだけであれば、料金はかからない。
スロープカーとモリコロパークの園内バス。いずれも無料で利用できる。
上部ステーションに停車中のスロープカー。
地上側自動ドアの脇に設置されている乗車ボタン(スロープカー呼出ボタン)。押すとボタンが赤く光る。
地上側自動ドアの戸袋部に設置されている、スロープカーの使用方法と注意事項。
車内の様子(両端及び乗降口から撮影)。車内空間確保等のため、座席の代わりにヒップバーが両端に設置されている。
ドアは片側(山頂に向かって進行方向右側)にのみ設置。
ヒップバーの色もモリゾーとキッコロの色に合わせている。
ドア周り。ドアは外吊り式で、両開き。車内から見てドアの右脇に操作盤がある。
操作盤。液晶表示器・非常通話装置付き。
操作盤の液晶画面。停車中はステーション名(下部乗場・上部乗場)が表示される。また、走行中は進行方向が表示される(走行中の表示は上写真参照)。
到着直前には開扉予告案内が表示される。(「どんどこの森」のスロープカーはドアが両側にあるため、開く側のドアの案内が表示されるが、「魔女の谷のみえる展望台」のスロープカーはドアが片側にしかないため、案内文が少し異なる)
操作盤下部の社名表記は泉陽興業と嘉穂製作所の連名となっている。
(泉陽興業と嘉穂製作所がそれぞれ何次下請けにあたるかは不明だが、両者の関係でいうと泉陽興業が元請け、嘉穂製作所が下請けと思われる)
また、操作盤の下には、使用方法と注意事項が書かれた銘板が設置されている。
乗車時における緊急事態発生時の対応方法が記されている点が、地上側自動ドアの戸袋部に設置されているものと異なる。
車内にある嘉穂製作所の製造所銘板。型式:KMR-8、定員:8名、製造番号:R04V7、製造年月:2023年12月。
なお、「どんどこの森」のスロープカー(2021年8月製造)の銘板のロゴマークは「K-MONORAIL」マークだが、こちらの銘板は「K-SLOPECAR」マークとなっている。
(2021年10月製造の長崎市斜面移送システム3号機「水鳥号」の銘板は「K-SLOPECAR」マークに切り替わっているため、丁度「どんどこの森」のスロープカーが「K-MONORAIL」マークを使用した銘板の最末期かもしれない。但し例外として、稲佐山スロープカー(長崎県長崎市)は2020年1月製造だが、ステッカー式名板のロゴマークは「K-SLOPECAR」マークである)
天井のエアコン。オーストラリアのHoughton Leisure Products(ホートン)製で、同社のエアコンはキャンピングカー等でも使用されている。
エアコン型式はHB3500。
スロープカーの前面展望(上り)。途中で園路をオーバーパスする。
山頂(上部ステーション)に到着。
下りは愛・地球博記念公園(モリコロパーク)を一望できる。
展望台へ続く園路と、スロープカーのレールの交差地点。
園路からスロープカーを見上げる。
「魔女の谷のみえる展望台」の展望デッキへの入口。有料日はチケットのチェックがある。
なお、ここではチケットを販売しておらず、先述のチケット売り場であらかじめチケットを購入しておく必要がある。
「魔女の谷のみえる展望台」の展望デッキの様子。
展望デッキに設置された、宮崎吾朗監督がデザインした翼のオブジェ「夏の翼」。
展望デッキから見た、ジブリパークの「魔女の谷」エリア。「魔女の宅急便」や「ハウルの動く城」等の世界観が再現されている。
スロープカー設置工事中の様子。
スロープカーのレール工事の様子(2023年11月12日撮影)。まだレールは上まで繋がっておらず、車両も搬入されていない。
※仮囲いの外側から撮影
車両搬入直後の様子(2023年12月3日撮影)。まだ車内は養生されたままである。
※仮囲いの外側から撮影
2024年3月16日に愛知県長久手市のモリコロパーク(愛・地球博記念公園)内に開業した、「魔女の谷のみえる展望台」。展望台からはジブリパークの「魔女の谷」を一望できる。
その展望台へのアクセス用として、バリアフリー対策でスロープカーが設置された。スロープカーは8人乗りで、2023年嘉穂製作所製。レール長:62m、速度:40m/分、三相交流220V電化。レールの勾配が途中で変わるため、姿勢制御装置付きである(最大傾斜:34°)。車体はモリゾーとキッコロの柄になっている。運賃は無料で、ジブリパークに入園しなくても誰でも乗車できる(「魔女の谷の展望台」自体は平日は無料、土休日は150円)。
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