ソウル地下鉄9号線9000系登場

2009年に開花(ケファ)〜(シンノニョン)間25駅27.0kmが開通する予定のソウル地下鉄9号線だが、2008年2月より車両が金浦車両基地に順次搬入されている。この9号線向け車両は「9000系」で、全車両が現代ロテムで製作される。2M2Tの4両編成で、2014年に第2期建設区間(〜五輪(仮称)間)が開通した際には、6両編成となる予定。また、直流専用車であるため、空港鉄道(交流電化)への相互直通運転には対応していない。
車体長は19,500mm、車幅は3,120mmで車体上半分は絞られている。行先表示機は前面・側面とも省略され、前面は列車番号表示機のみ設置されている。IGBT-VVVF制御で、制御装置は現代ロテム製。
ソウル地下鉄9号線はBTO方式 (Build-Transfer-Operate) で、民間資本で設立された「ソウル市メトロ9号線株式会社」が30年間運営する予定。営業最高速度は80km/hで、ソウル地下鉄で初(広域電鉄線を除く)の急行運転が実施される予定。

ソウル地下鉄9号線の9000系。第1編成が金浦車両基地に搬入された。前面デザインは、ライトの配置やスカートの形状が京成3000形に類似し、これまでの現代ロテム標準のデザインとは大幅に異なるものとなった。

金浦車両基地にて
9000系の編成外観。
正面側から。車体は窓から上半分が絞られている。
寄り先頭車の9001号車。車両番号は側から9001(Tc)+9101(M)+9401(M)+9501(Tc)の順で、6両編成化の際は9201+9301を9101と9401の間に連結すると思われる。
9501号車の車番プレートと、窓下のラインカラーに記されたソウル市メトロ9号線株式会社のロゴマーク。
9000系の電動台車。台車は現代ロテム製。韓国の電車の台車の基本構造はKORAIL2000系からほぼ変わっておらず、JRの205系の台車(DT50・TR235)をベースとしている。
ドア。車内側には、ドアの上にLCD(液晶テレビ)が設置されているように見える。また、ドアの左横の側窓からはスタンションポールが確認できる。側窓は車端部を除いて固定式で、緑がかったUVガットガラスを採用している。
中間電動車の側面。パンタグラフはそれぞれ2基設置で、ユニットは組んでいない。直流専用車のためパンタグラフまわりの配管はシンプル。
保線用の車両(ディーゼル機関車)。
建設工事真っ只中の金浦車両基地。開花駅は金浦車両基地に隣接して設置されるようだが、場所は確認できなかった。
車両基地内の事務所も建設工事中。
ソウル地下鉄9号線の建設案内看板。金浦車両基地・開花駅一帯は「901工区」となっている(開花駅の駅番号と同一)。
ソウル地下鉄9号線の金浦空港(キンポコンハン)駅のホーム。ホームドア(スクリーンドア)には「PSD工事中」の横断幕が貼られている。なお、9号線の金浦空港駅はホームが2層式で、空港鉄道と対面乗換えが出来る設計となっている。
2007年8月には既にロテム昌原工場で組みあがっていた9000系の構体(4両×2編成の8両分)。

※一番左の車両は韓国型標準電車の試作車

新昌原駅付近にて(2007年8月撮影)
9000系の先頭車の構体。

新昌原にて(2007年8月撮影)

関連ページ:ソウル市メトロ9号線株式会社

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