MRT Jakarta (MRTJ) 車両紹介

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MRT Jakarta (MRTJ)の車両は2018年に4M2Tの6両編成16本(96両)が導入された。全車両が日本車両製。

車体は軽量ステンレス製(日車式ブロック工法)。日本の官民が連携して策定したアジア向け都市鉄道システム標準仕様「STRASYA」(STandard urban RAilway SYstem for Asia)に準じた車両で、日本の規格をベースにインドネシアの法令に合わせた設計となっている。そのため、外観や内装は日本国内向けの通勤形車両と類似している。

4M2Tの6両固定編成で、編成組成はBundaran HI側から順にTc1-M2'-M1'-M2-M1-Tc2。車両の制御方式はIGBT素子VVVFインバーター制御で、制御装置は東洋電機製。直流1,500V架線集電方式で、パンタグラフも東洋電機製。台車はボルスタレス式(日本車両製)で、台車の形式番号はM台車が「ND-748」、T台車が「ND-748T」。

車両寸法は長さ20,000mm(先頭車は20,500mm)×幅2,950mm×高さ3,985mm。最高速度は100km/h。車両番号はインドネシアの鉄道法規56号に従って付番されており、第1編成(TS-1※)がBundaran HI側から順に「K1 1 18 01」(Tc1)-「K1 1 18 02」(M2')-「K1 1 18 03」(M1')-「K1 1 18 04」(M2)-「K1 1 18 05」(M1)-「K1 1 18 06」(Tc2)、第2編成(TS-2)が「K1 1 18 07」(Tc1)-「K1 1 18 08」(M2')-「K1 1 18 09」(M1')-「K1 1 18 10」(M2)-「K1 1 18 11」(M1)-「K1 1 18 12」(Tc2)…と、「K1 1 18 01」〜「K1 1 18 96」の通し番号で付番されている(※TS=TrainSet)。なお、号車番号はBundaran HI側から順に振られている。

なお、「じゃかるた新聞」によると、前面デザインは設計途中で直線的なものから流線型のものへ設計変更された模様である(情報元)。

←Bundaran HI Lebak Bulus→
編成 Tc1
(1号車)
M2'
(2号車)
M1'
(3号車)
M2
(4号車)
M1
(5号車)
Tc2
(6号車)
第1編成(TS-1) K1 1 18 01 K1 1 18 02 K1 1 18 03 K1 1 18 04 K1 1 18 05 K1 1 18 06
第2編成(TS-2) K1 1 18 07 K1 1 18 08 K1 1 18 09 K1 1 18 10 K1 1 18 11 K1 1 18 12
第3編成(TS-3) K1 1 18 13 K1 1 18 14 K1 1 18 15 K1 1 18 16 K1 1 18 17 K1 1 18 18
第4編成(TS-4) K1 1 18 19 K1 1 18 20 K1 1 18 21 K1 1 18 22 K1 1 18 23 K1 1 18 24
第5編成(TS-5) K1 1 18 25 K1 1 18 26 K1 1 18 27 K1 1 18 28 K1 1 18 29 K1 1 18 30
第6編成(TS-6) K1 1 18 31 K1 1 18 32 K1 1 18 33 K1 1 18 34 K1 1 18 35 K1 1 18 36
第7編成(TS-7) K1 1 18 37 K1 1 18 38 K1 1 18 39 K1 1 18 40 K1 1 18 41 K1 1 18 42
第8編成(TS-8) K1 1 18 43 K1 1 18 44 K1 1 18 45 K1 1 18 46 K1 1 18 47 K1 1 18 48
第9編成(TS-9) K1 1 18 49 K1 1 18 50 K1 1 18 51 K1 1 18 52 K1 1 18 53 K1 1 18 54
第10編成(TS-10) K1 1 18 55 K1 1 18 56 K1 1 18 57 K1 1 18 58 K1 1 18 59 K1 1 18 60
第11編成(TS-11) K1 1 18 61 K1 1 18 62 K1 1 18 63 K1 1 18 64 K1 1 18 65 K1 1 18 66
第12編成(TS-12) K1 1 18 67 K1 1 18 68 K1 1 18 69 K1 1 18 70 K1 1 18 71 K1 1 18 72
第13編成(TS-13) K1 1 18 73 K1 1 18 74 K1 1 18 75 K1 1 18 76 K1 1 18 77 K1 1 18 78
第14編成(TS-14) K1 1 18 79 K1 1 18 80 K1 1 18 81 K1 1 18 82 K1 1 18 83 K1 1 18 84
第15編成(TS-15) K1 1 18 85 K1 1 18 86 K1 1 18 87 K1 1 18 88 K1 1 18 89 K1 1 18 90
第16編成(TS-16) K1 1 18 91 K1 1 18 92 K1 1 18 93 K1 1 18 94 K1 1 18 95 K1 1 18 96

1997年〜1998年に日立製作所がPT.KAIに収めた通勤形車両24両(通称「HITACHI」)以来、約20年ぶりのインドネシア向けの日本製新造車両となったMRTJ車両。4扉車で、日本の規格をベースにインドネシアの法令に合わせた設計となっているため、外観や内装は日本国内向けの通勤形車両と類似している。右側通行であることを除けば、日本と見紛うような風景である。

ASEANにて
Fatmawati駅に入線する。写真は前照灯が減光モードとなっており、上半分のみ点灯している。
編成番号は運転台部分にお手製のものが掲出されている。
高架を走る区間も多いためか、全面ラッピング車も数多く運行している。

ASEANにて
ラッピング作業中の車両。
前照灯・尾灯は前面窓上部に配置され、ともにLED式。屋根上の左右に2つ設置されている円形のアンテナはCBTCのアンテナ(日本信号製)。

なお、MRTJではインドネシア初の女性運転士も活躍している。
行先表示。3色LEDで、列車番号と行先の2段表示である。
CBTCアンテナを上部から見る。
車両先頭部を横から見る。軽量ステンレス製で、日車式ブロック工法を採用している。前面はFRP製?
冷房装置。赤道直下の熱帯環境のため、大容量のものを2台搭載している。
側面の行先表示。インドネシア語と英語と交互に表示する。写真はLebak Bulus行きの表示。
Bundaran HI行きのインドネシア語・英語表示。
回送表示。インドネシア語は「Tidak Melayani」と表示(直訳すると「サービスしていない」という意味(=Out of Serviceと同じ))。
車外スピーカー。1両あたり片側2か所に設置されている。
台車。日本車両製。
動力台車の台車形式はND-748。
付随台車の台車形式はND-748Tである。
電動車(M2車)の外観。
パンタグラフ。東洋電機製。
パンタグラフ周りの配線。
M1'車及びM1車に設置されているVVVFインバータ制御装置。東洋電機製。
VVVFインバータ制御装置の拡大。当地でも「VVVF」の単語がそのまま使用されている(VVVFは和製英語)。
インドネシアの法令により、全ての電動車(編成中4両)にはパンタグラフが設置されているが、通常はM2'車とM2車の2両のパンタグラフのみ使用し、M1'車とM1車のパンタグラフは使用していない。写真はパンタグラフを上昇していないM1車。
中間車の車内の様子。日本国内向けの車両に類似しているが、座席がFRP製であること、網棚が車端部以外は省略されていること等が目を引く。袖仕切りは大型ガラスで、網棚がないこともあり車内が広く見える(車幅が裾絞りなしの2,950mmのため、日本よりも若干広い)。
7人掛けの座席。一般席は水色で区分。
座席の下部。片持ち式で、当地の気候(熱帯環境)に合わせて暖房は設置されていない。
全ての客用扉間の窓ガラスは不均等2分割構造で、一段下降窓と固定窓の組み合わせたものである(JR東日本E231系以降の通勤形車両で見られる構造に類似している)。写真は下降窓側を最大限下降させたところ。

(他に誰も乗車していない車両で撮影)
客用扉。窓は複層ガラスで、窓の形状は千葉ニュータウン鉄道9100形「C-Flyer」等を彷彿とさせる、D字型のものを採用している。
各ドアの鴨居部にはLCD式案内表示器が設置されており、インドネシア語と英語で交互表示する。写真は停車中の表示で、上側で現在の駅、下側で行先を表示。
走行中は走行位置の表示(アニメーション表示)と、次駅の駅名を表示する。
駅が近づくと、駅名とともに駅構内図が表示される。(車両の部分はアニメーション表示される)
ホームと反対側のLCDは、ドアが開かないことを示すピクトグラムがアニメーション表示される。
各車両の両車端部は優先席になっており、つり革と手すりが黄色に、床敷物が濃いグレーになっている。また、優先席の部分のみ網棚が設置されている。
また、貫通扉はガラス張り(開閉は手動)。
優先席の部分の拡大。座席は一般席よりも少し濃い青色である。
優先席のステッカー。
各車両の両車端部(貫通路上)には防犯カメラが設置されている。
車端部の車両番号・製造会社表示ステッカー。写真はトップナンバーのK1 1 18 01。全車両が2018年日本車両製。
その下には防犯カメラ作動中のステッカー。
貫通扉には衝突防止用の円形模様が入ったフィルムが貼られている。
車椅子スペース。編成中、3号車の4号車寄り車端部と、4号車の3号車寄り車端部の2箇所に設けられている(編成の中央部に集中的に配置)。
先頭車の車内の様子。両先頭車は車端部に加えてドア間の7人掛け座席1箇所が優先席となっている(写真右手前側)。
乗務員室仕切り。窓がないため前面展望は不可。
運転台の様子。マスコンは左手操作式のワンハンドルマスコンで力行4段(P1〜P4)、常用制動7段(B1〜B7)と非常制動1段。手前に引くと力行、奥に押すと制動(日本式)である。 マスコンの横にはATO出発ボタン(白色のボタン2つ)、その下にドア開閉用ボタンが見える。LCDは3画面(うち1画面はホームや車内のCCTVからの映像表示用)で、グラスコックピットを採用している。
運転台モニタ(TIS)の表示内容。ATOモードで運転していることが分かる。
なお、TISは東洋電機製(同社サイトによる)。
反対側から見た乗務員室内部。前面日除けはカーテン式。
Bundaran HI駅発の初電に乗車。日中は混みあう車内も、初電はガラガラであった(乗車した車両は終点まで他の乗客は乗ってこなかった)。この編成(第5編成)は車内外ともにラッピングが施されている。各ドアの鴨居部にはLCD式の案内表示器が設置されている。自動放送はインドネシア語と英語の2か国語で、スポンサー名が後から追加された駅は放送がちぐはぐになっている。
地下駅はプラットホームスクリーンドア(PSD)が完備されている。

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3区間(Dukuh Atas→Setiabudi、Lebak Bulus→Fatmawati、Dukuh Atas→Bundaran HI)の車内の様子。2019年4月下旬に、自動放送が新しい声のものに更新された(更新前のは声が継ぎ接ぎだったため、暫定のものだったと思われる)。 更新前のものは1つ上の動画参照。

Full HD Video
地上区間の車窓。まだ日が昇りきらない早朝のジャカルタを行く。架線設備では最新の日本型可動ブラケットが設置されており、まるで日本の車窓のようだ。

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1駅間の車窓。他に乗客が皆無だったため、走行音が聴こえやすいように少し窓を開けて収録。東洋電機製のIGBT-VVVFの音が聴こえる。
もともとは郊外だったこの区間も少しずつ開発が進んでいる。

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Bundaran HI行き終電の、2駅間の車内の様子。日本の通勤形電車に類似したデザインだが、座席がFRP製で、荷棚が車端部以外省略されているのが特徴。

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Blok A駅を発車する、Lebak Bulus行きの列車。地上駅には可動式ホーム柵(APG)が完備されている。

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両方面の列車が発車する。IGBT-VVVF制御で、制御装置は東洋電機製。

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側面の行先表示は「MENUJU (行先)」(インドネシア語)、「FOR (行先)」(英語)と交互に表示される。

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