KRL JABODETABEK KL3-76/78/83/84型

KL3-76型・KL3-78型・KL3-83型・KL3-84型は1976年・1978年・1983年・1984年に日本車両・川崎重工・日立製作所で製造された。2M2T(Tc1-M1-M2-Tc2)の4両編成。インドネシア初の電車で、車体は鋼製。KL3-76型は2扉車、KL3-78型・KL3-83型・KL3-84型は3扉車である。KL3-78型・KL3-83型・KL3-84型には側扉の開閉と連動する可動式乗降ステップが設置されているが、現在は使用停止中。車両寸法は長さ20,000mm(連結面間20,700mm)×幅2,990mm×高さ3,820mm。設計最高速度は100km/h。抵抗制御車・非冷房車。

登場当初はいずれもクロスシート車両であったが、現在はロングシートに全車改造されている。また、前面窓は国鉄103系のような内側への傾斜角付きの3枚窓であったが、現在は全車両が2枚窓となっている。

2013年7月24日の「Ekonomi」の廃止とともに、同日までに全車両が引退した。

当車種は特有の形式名を持たず、一般的に「Rheostatik」(=抵抗制御)と総称される(KL3-86/87型と共通)。

2扉車のKL3-76型を先頭にした編成(先頭寄り3両がKL3-76型)。KL3-76/78/83/84型は大半の編成が編成内で混結されている。また、KL3-86/87型とも編成単位での併結が可能である。

Manggaraiにて
Jakarta Kota駅を発車する、KL3-76型を先頭にした編成。
編成内の全車両がKL3-78/83/84型(3扉車)で構成された編成。

Manggaraiにて
4+4両の8両全てがKL3-78/83/84型で構成された編成。

Gondangdiaにて
中央線の高架を下り、Jakarta Kota駅構内を行く。前面窓の片側の投石避けの金網が取り外されている。
中央線経由Bekasi行きのエコノミー(但し、中央線内はManggarai以外通過)運用に入るKL3-76/78/83/84型。
検査明け直後のKL3-78/83/84型。塗装が塗り直され、美しい外観に蘇った。また、同時に腰部の帯の塗りわけも変更されている。

Buaranにて
タンゲラン線直通の列車は4両編成で運行される。

Jakarta Kotaにて
KL3-84型のうち、KL3-84108号とKL3-84107号の2両のみはKL3-86型と混成編成を組んでおり、塗装もステンレス車体のKL3-86型にあわせたもの(シルバー塗装で腰部の帯の位置も高い)となっている。

Cilebut〜Bogor間にて
前面形状が国鉄103系の流れを汲むKL3-78/83/84型と、日本から来た本家103系との並び。

Manggaraiにて
KL3-78/83/84型とKL3-86/87型との連結部。両車種は車体は大きく異なる(前者が鋼製車体、後者がステンレス車体)ものの、足回りはほぼ共通仕様の為、併結が可能となっている。
KL3-78/83/84型の側面。低床ホームと高床ホームの両方に対応するために、各扉の下には、側扉の開閉と連動する可動式乗降ステップが設置されている(現在は使用停止中)。扉は灰色塗装で、窓の大きさは小さい。両車端部付近には「DIVISI JABOTABEK」のロゴマークないし「インドネシア運輸省」のマークが貼付されている。

大半の車両は扉が開け放しとなっているため、このような閉まった状態を見られるのは珍しい。
2009年より、白地にオレンジの帯を巻いた車体塗装への変更が進んでいる。また、写真の編成のように、前面下部の前照灯ユニットを更新した編成も登場した。

Manggaraiにて
新塗装のKL3-78/83/84型(3扉車)。
78114Fは2009年12月に前面デザインを流線型のものに変更し、6両固定編成となった。「Djoko Lelono」の愛称を持ち、この前面デザインは事故復旧車の都営6000形新6151Fにも引き継がれた。

Angkeにて
KL3-78/83/84型の中間車の車内の様子(更新車)。天井には扇風機が並ぶ。
KL3-78/83/84型の先頭車の車内の様子(更新車)。乗務員室の仕切りは壁となっている。
貫通路。
貫通路の上の車番表記と、定員表記。
運転台。左側にマスコン、右側にブレーキがあり、機器の配置や形状は日本式となっている。
運転台の位置は右側。
Rheostatikによる、中央線のエコノミー運用。Jakata Kotaを発車するとすぐに高架に駆け上がる。許可を得て乗務員室から撮影。
heostatikによる、中央線のエコノミー運用。高架区間は軌道状態も比較的よい。許可を得て乗務員室から撮影。
Rheostatikによる、中央線のエコノミー運用。Gambir駅はエコノミーは全列車通過していた。許可を得て乗務員室から撮影。
屋根まで乗客を満載して走るRheostatik。Gondangdiaにて。
Jakarta Kota駅を発車する、Rheostatik旧塗装車。
Jatinegara駅を発車するRheostatik。
絶え間なく物売りやバンドが行きかう、エコノミーの車内。
中央線 Gondangdia駅に発着・離合する、KL3-76/78/83/84型+KL3-86/87型の併結編成。

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