上海地下鉄11号線

上海地下鉄11号線は江蘇路(チャンスールー)〜嘉定新城(ジャーディンシンチョン)〜嘉定北(ジャーディンベイ)間16駅の本線と、嘉定新城〜安亭(アンティン)間5駅の支線をあわせた、計20駅、総延長46.0kmのY字型の路線である(昌吉東路(チャンジードンルー)駅は未開業)。うち、南翔(ナンシャン)〜嘉定新城〜嘉定北 間と昌吉東路〜安亭 間は地上区間である。全区間複線(右側通行)で、架線集電方式による直流1,500V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。車両基地は上海賽車場駅付近に位置する賽車場車両段と、嘉定北駅付近に位置する嘉定停車場の2箇所。全駅にホームドアが完備している。2009年12月31日に江蘇路〜嘉定新城〜嘉定北 間、2010年に3月29日に嘉定新城〜安亭 間が開通した。
列車の運行系統は、江蘇路〜嘉定新城〜嘉定北 間を運行するものと、江蘇路〜嘉定新城〜安亭 間を運行するものの2系統で、両者の運行比率は、原則2:1である。
列車は6両編成で運転される。使用車両はAC16型で、製造は南車株洲電力機車。2009年より58編成(348両)が順次製造される(上海万博までには24編成(144両)を投入予定)。車両規格は「A型」で、車両寸法は長さ22,800mm(先頭車24,400mm)×幅3,000mm×高さ3,800mm。最高速度は100km/hで、上海地下鉄で最も速い営業速度である(中国の地下鉄の中では、広州地下鉄3号線に次いで2位)。
第2期区間として2012年に羅山路〜江蘇路 間の開通が予定されている。その他、第3期区間として羅山路から上海ディズニーランド(計画中)方面を経由して黄樓までの延伸と、支線の安亭〜花橋 間の延伸が計画されている。花橋では崑山軌道交通1号線(建設中)との接続計画があり、加えて蘇州地下鉄3号線(建設中)とも接続する計画がある(接続地点は未定)。

※路線図中の、昌吉東路駅は未開業。
(路線図:管理人制作)

上海地下鉄11号線AC16型。最高速度100km/hの高速運転を行う。(従来の車両の最高速度は80km/h)。先頭車の前面形状はAC05型に類似。上海地下鉄のこれまでの車両と同様に、車体はアルミ合金製である

南翔にて
馬陸駅に入線する、江蘇路行きの列車。同駅の嘉定新城寄りには折り返し線を備える。
嘉定西駅に入線するAC16型。駅の両側がカーブとなっている。
AC16型の先頭車側面。先頭車は運転台分の1,600mm車体長が長い。側扉は戸袋ありの引き戸式。
AC16型の車内の様子。床敷物はラインカラーにあわせた臙脂色。
座席はFRP製で、着席区分にあわせて背もたれの部分が円弧を描いている。最も左のオレンジ色の座席は優先席で、各車両8箇所・8席分設置。
貫通路。上にはLED式案内装置が設置されている。また、すべての車両の冠通路の横には車椅子・ベビーカーのスペースが設置されている。
南車株洲電力機車の車内名板(ステッカー)。
運転台の様子。マスコンは手前に引くと減速、奥に押すと力行(欧米式)である。
壁一面の駅名標は、駅周辺の写真や、その駅にまつわるものの写真が背景となっている。(上海西站は鉄道駅のため、線路の写真となっているが、写真が何故か第三軌条の線路になっているのはご愛嬌)
本線と支線の分岐駅である嘉定新城駅。高架駅で、2面3線となっている。
嘉定新城駅の先の本線・支線の分岐部。中央の2線が本線で、両側の2線が支線。この先で本線は安亭方面への線路をオーバークロスする。

支線の線路をオーバークロスして嘉定新城駅に入線する、江蘇路行きの列車。
本線の終点の嘉定北駅。駅の先で分岐しており、右側が折り返し線、左側へ続くのが嘉定停車場への連絡線。
嘉定北駅の改札口。2階に位置し、改札口は降車ホーム・乗車ホームで分離されている。改札口の目の前がホーム。なお、乗車ホームに限り、地上駅であるにも関わらずプラットホームスクリーンドア(PSD)が設置されている。

11号線AC16型走行音(白銀路→嘉定新城)IGBT-VVVF制御で、制御装置はシーメンス製。
Tc-M-M-M-M-Tc(4M2T)の6両編成。
車両は扉開閉時にドアチャイムが鳴る。自動放送は北京語・英語の2ヶ国語。
11号線AC16型走行音(隆徳路→曹楊路)
11号線AC16型走行音(嘉定北→嘉定西)
11号線AC16型走行動画(南翔にて)南翔駅に入線する、嘉定北行き列車。
11号線AC16型走行動画(馬陸にて)馬陸駅を発車する、江蘇路行き列車。

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