上海地下鉄3号線

上海地下鉄3号線は上海南站(シャンハイナンジャン)〜江楊北路(ジャンヤンベイルー)間29駅40.3kmを結ぶ路線である。うち、鉄力路(ティエリールー)駅付近を除いて地上区間である。全区間複線(右側通行)で、架線集電方式による直流1,500V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。ワンマン・ATO運転を実施している。車両基地は江楊北路駅付近に位置する宝鋼車両段と、石龍路(シーロンルー)駅付近に位置する石龍路停車場の2箇所(「車両段」は車両修繕施設を持つ車両基地、「停車場」は車両停泊や日常検査の機能のみ持つ車両基地を指す)。2000年12月16日に上海南站〜江湾鎮(ジャンワンジェン)間が開通し、2006年12月18日に江湾鎮〜江楊北路 間が開通した。また、2005年12月31日の4号線開通日より虹橋路(ホンチャオルー)〜宝山路(バオシャンルー)間は4号線と線路を共有している。
列車は全区間運行する系統と、上海南站〜長江南路(チャンジャンナンルー)間のみ運行する区間列車の2系統があり、ほぼ交互に運転されている。
車両はアルストム製(および中国南車集団南京浦鎮車輌廠によるノックダウン)のAC03型電車で、4M2T(Tc-M-M-M-M-Tc)の6両編成28本(168両)を2002年から2004年にかけて導入。そのうち最初の2編成はフランスにあるアルストムの工場で製造・輸入され、残りの26編成はノックダウンである。車体規格は「A型」で車体長23,500mm、車体幅3,000mm。同車はアルストムの製品名としては「メトロポリス」型と呼ばれるもので、これまで世界中の9都市に納入実績がある(アジアでは、中国の上海と南京、シンガポールの3都市。アジア以外ではスペインのバルセロナ、ポーランドのワルシャワ、ブラジルのリオデジャネイロとサンパウロ、アルゼンチンのブエノスアイレス、チリのサンティアゴ)。なお、開業時から2004年までは1号線のDC01型電車・AC01型電車、2号線のAC02型電車が一時的に貸し出されて運用されていた。
開業時は主に明珠(ミンジュウ)線という名称で呼ばれていた。また、開業時は運賃体系が他の路線と独立していたが、4号線開通時に他の路線との通し運賃制に改められた。
(路線図:管理人制作)

上海地下鉄3号線のAC03型電車。アルミ合金車体で4M2Tの6両編成で運転される。前面は流線型で、上海地下鉄で唯一非貫通型。最高速度は80km/h。なお、登場時は窓下の黄色い帯が省略されていた。

友誼路にて
石龍路停車場の横を走行する、AC03型電車。写真では分かりづらいが、4号線との誤乗防止のために、車体側面の黄色の帯の部分に、「3」と書かれたステッカーが全編成に追加で貼付された。

石龍路にて
車内の様子。座席の色は橙と青の車両があり、座席が橙の車両は1、3、4、6号車、青の車両は2、5号車である。
車端部にはLED式案内表示機が設置されており、次駅や行先を中国語と英語で表示する。
扉の横には液晶ディスプレイが設置されている。
上海火車站駅付近は中国国鉄の線路と並行している。車両の背後に見える水色の屋根は中国国鉄の上海駅。

中潭路〜上海火車站にて
上海火車站駅西側の地平区間を行く、江楊北路行き列車。

上海火車站〜宝山路にて
4号線との線路共有区間(虹橋路〜宝山路)で離合する3号線と4号線の電車。

宝山路にて
ホームに設置されているLED式案内表示機では、3番目に発車する列車の行き先と到着までの時刻が表示される。線路共有区間では同じホームに両線の列車が発着するため、路線名も併記して誤乗防止を促している。
朝焼けの中を行く。

漕渓路にて
2006年12月18日に開通した区間を行く、江楊北路行き列車。

友誼路〜鉄力路にて
鉄力路駅は3号線で唯一の地下駅。ホームドアはすべての駅で未設置。
北側の終点の江楊北路駅に入線する、折り返し列車。2面2線の構造だが、通常は改札口に面した片側のホームのみ使用する。
江楊北路駅は地平駅で、改札口の目の前がホームとなっている。
上海南站行きの列車は、上海南站駅到着後、ホームの先にある留置線に一旦引き上げて折り返す。留置線は中国国鉄の線路と並行している。

3号線AC03型電車走行音(宝楊路→友誼路)IGBT-VVVF制御で、制御装置はアルストム製。
Tc-M-M-M-M-Tc(4M2T)の6両編成。
扉閉時にはドアチャイムが鳴る。
3号線AC03型電車走行音(友誼路→鉄力路)
3号線・4号線電車走行動画(宝山路にて)離合する3号線AC03型と4号線AC05型。

地下鉄3号線路線図柄乗車券
一般の乗車券と共通で販売・使用されている、路線図柄ICカード式乗車券。上海地下鉄各駅の自動券売機や窓口でランダムに出てくる。発行数はあまり多くない。

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