重慶軌道交通QKZ2型 仕様比較

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重慶軌道交通QKZ2型は、日立製作所製の量産先行車(第1編成・第2編成)と長春軌道客車製の量産車(第3編成以降)では一部仕様に差異がある。以下、比較写真を掲載する。

また、QKZ2型の設計ベースとなっている、大阪高速鉄道(大阪モノレール)2000系・1000系の写真も併せて紹介する。

■前面行先表示機
量産先行車:
方向幕式である。日本で製作されたためか、文字の配置等に日本テイストを感じる。なお、中国の地下鉄・都市鉄道の車両で方向幕を使用している例は非常に少ない(一部の上海地下鉄の車両・香港トラム等)。
量産車:
LED式である。英語表記はない。

■車内の様子
上写真が量産先行車、下写真が量産車の車内。主に以下の点に仕様の違いが確認できる。

・冷房吹出口:量産先行車はアルミ製、量産車はFRP製。また、形状も異なる。
・スタンションポール:量産先行車は天井まで貫通しておらず、T字型になっている。量産車は天井まで貫通。床との接続部の形状も異なる。
・蛍光灯カバー:形状が異なる
・つり革:量産先行車は丸型。量産車は楕円型。また、ストラップの材質も異なる。
・客用扉の鴨居:量産車は連続構造となっている。
・窓枠の上部の形状
・床敷物の色:量産先行車は2色塗り。量産車は単色。

なお、座席はいずれもFRP製で、オールロングシート配置である。

■扉周り
量産先行車:
ドアには化粧板が貼られている。ドアガラスは車内側からの接着式。
量産車:
ドア内側はペンキ塗りである。ドアガラスは車外側からの接着式。ドアの取っ手の位置が、量産先行車よりも高い。手すりの形状やドアのステッカーのデザイン・形状も変更されている。
量産車は鴨居部と、戸袋部にLCDが設置されている。
鴨居部のLCDの案内表示。

■貫通路
上写真が量産先行車、下写真が量産車。化粧板の色(量産先行車;青、量産車:灰色)、消火器収納箱の蓋の形状、妻部の点検蓋の支持方法などが異なる。

■車内銘板
量産先行車の車内の製造所銘板。日立製作所製であるにも関わらず、長春軌道客車製と表記されている。これは、モノレールシステムの全体を長春軌道客車が受注し、日立製作所はさらにその下請けとして車両を受注したためと思われる。なお、製作年が2005年と表記されているが、実際の製造年は2004年である(営業運転開始は2005年)。
車両番号変更時にステッカーが張り替えられ、製造所銘板は消滅してしまった。
(写真の車両の旧車両番号:1021(第2編成1号車))

■運転台
上写真が量産先行車、下写真が量産車。一部表示灯の配置や形状が異なる。
また、運転台右側二設置されている合図ブザーの形状・色も異なる(量産先行車:緑色で、日本で見かけるものと同タイプ。量産車は黄色。)

運転台は右手ワンハンドルマスコン。ATCによる車内信号方式で、ATC動作音(ベルの音)は日本の在来線の標準的なものと同一。

■大阪高速鉄道(大阪モノレール)との仕様比較
重慶軌道交通QKZ2型のベースとなっている、大阪モノレール2000系。2001年より日立製作所および川崎重工で製造。前面形状・窓配置はほぼ同一仕様である。
方向幕。重慶軌道交通QKZ2型量産先行車の方向幕と同一のフォントとなっている。なお、重慶とは異なり、側面にも行先表示機が設置されている。
車内の様子(写真は1000系)。貫通路の形状、つり革の形状は重慶軌道交通QKZ2型量産先行車と同一。網棚が設置されているところ・座席がモケットであるところが重慶との差異。
運転台。基本的な配置は同一。

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