ブエノスアイレス地下鉄 C線
Subte de Buenos Aires - Linea C / Buenos Aires Metro Line C


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ブエノスアイレス地下鉄C線はRetiro(レティーロ)〜Constitución(コンスティトュシオン)間9駅4.3kmを結ぶ路線である。全区間地下。全区間複線(左側通行)で、架線集電方式による直流1,500V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。車両基地はGeneral San Martín駅の南側にあるCochera-Taller San Martin(San Martin基地)と、Constitución駅の西隣にあるTaller Constitución(Constitución基地)(かつてのE線の旧Constitución駅のホームを改装したもの)、及びE線の旧San José駅を改装したTaller San Joséの3箇所で、いずれも地下(Taller ConstituciónとTaller San JoséはE線と共用)。路線延長はブエノスアイレス地下鉄の中で最も短いが、都心を南北に貫く唯一の路線であり、両端駅で近郊鉄道のターミナル駅と接続するため利用客は終日多い。

Diagonal Norte駅の南側からD線への連絡線(単線)があり、全般検査や改造工事等の際はD線経由でA線のTaller Polvorín(Polvorín工場)まで自走する。

1934年11月9日にConstitución〜Diagonal Norte間、1936年2月6日にDiagonal Norte〜Retiro間が開通した。

列車は終日6両編成で運転される。各編成はアルファベットによる編成記号で管理されており、記号は先頭車両の前面窓や側面戸袋部に掲げられている。

車両は元 名古屋市交通局東山線の250形・300形と、同名城線の1200形(1964年〜1975年製)で、1999年〜2001年に78両を導入した。また、2015年に元 名古屋市交通局東山線の5000形も6両編成5本(30両)が導入され、2015年12月より営業運転を開始した(2017年8月現在、4編成が運用中)。詳細は別ページにて紹介する。こちらをご覧ください。

保安装置は開業時よりATS(打子式)を使用している(Siemens-Halske製)。また、2016年よりSiemens製のCBTCが導入され、車両側の対応工事が進められている。

関連ページ:「ブエノスアイレス地下鉄−日本・スペインからの譲渡車両」「名市交5000形 名古屋発Buenos Aires着までを追う」

(路線図:管理人制作)

C線を行き交う元名古屋市交通局の中古車両。C線は全車両が名古屋市交通局出身の車両で固められている。

Diagonal Norteにて
元々名古屋市営地下鉄東山線の同僚である5000形と300形。15年ぶりに再会し、そして再び同じ路線で働く運命となった。

Diagonal Norteにて
2015年末から営業運転を開始した元名古屋市交通局5000形。C線初の冷房車である。

Diagonal Norteにて
ラッシュ時の様子。最短3分30秒間隔で運行されている。

Diagonal Norteにて
名古屋市営地下鉄の車両は元々第三軌条集電方式だが、ブエノスアイレス地下鉄譲渡時に架線集電方式に改造された。パンタグラフは東洋電機製で、改造は大阪車輌工業が行った。
塗装は導入時よりMetrovías標準色だが、黄色をベースとした配色は名古屋時代を彷彿とさせる。床下には東洋電機製のIGBT-VVVF制御装置が搭載されている。台車は名古屋市営地下鉄時代のものを集電靴を撤去の上、使用している。
3号車と4号車の連結面には簡易運転台が新設され、前照灯・尾灯も追加された。貫通幌は接続されているが、非常時を除いて3・4号車の間は通り抜けできない。
C線のホーム。C線は両端の駅を除いて、すべて相対式ホームである。全区間が1930年代に建設され、ホームの雰囲気はパリメトロにも通じるものを感じる。

Independenciaにて
各駅のホームの有効長は7両弱分ほどあるが、先頭の停止位置はどの駅も進行方向のホーム端ギリギリの位置である。そのため、上下線で停止位置が異なる。

San Juanにて
Diagonal Norte駅の上下線のホームには雑誌スタンドが出店している。ここでは鉄道雑誌も数多く取り扱っている。
アルゼンチンには鉄道雑誌が複数あり(「Tren Rodante」「Tranvias」「Todo Trenes」等々)、鉄道趣味の文化が浸透している。
終点のConstitución駅。反対側の終点のRetiro駅と共に3面2線の構造で、中央が乗車ホーム、両端が降車ホームと分離されている。朝夕ラッシュ時には非常に混雑するため、このホーム構造が重宝している。
Constitución駅の降車ホームから見た250形。
ラッシュ時のConstitución駅にて、降車ホームで客を降ろし、乗車ホーム側のドアが後から開いてまさに乗客が乗り込もうとしているところ。窓の外は客で溢れている。
夕方ラッシュ時のConstitución駅。名古屋時代と変わらぬ混雑の中を運行している。
Constitución駅の駅名標と壁画。
Constitución駅のホームの西側には、壁1枚を隔ててTaller Constitución(Constitución基地)がある。かつてのE線の旧Constitución駅のホームを改装したもの。

※Constitución駅のホームより撮影
反対側の終点のRetiro駅のホーム。構造はConstituciónと同一。このホーム構造はブエノスアイレス地下鉄の駅の中でもRetiroとConstituciónの2駅のみである。
C線開業時から現役の打子式ATS。信号が赤の際、線路脇の白い板が上昇する。2016年よりSiemens製のCBTCが導入されており、車両側の対応が完了次第、姿を消すと思われる。。
2017年3月1日に完成した、Constitución駅の新改札口。ガラス張りの屋根が特徴である。
Constitución駅の新改札口の内部の様子。地下1階のホームまで吹き抜け構造となっている。
出入口の様子。出て右側を向くと、ロカ線のPlaza Constitución駅が見える。
改札口。バーが電動開閉の、最新式の改札口が導入された。
ホームから吹き抜け部を見る。屋根がガラス張りのため、ホームにも日が差し込む。
吹き抜け部を通過するC線の電車。ブエノスアイレス地下鉄は営業区間全てが地下のため、営業列車を太陽の下で見られるのは全線でここのみである。1934年のConstitución駅開業から83年、新たな見どころが生まれた。
吹き抜け部の長さは約10m。階段の向こうにもう1か所吹き抜けになっている箇所(約5m)もある。
Constituciónに停車している5000形を、既存改札口側から見る。写真左奥の明るい部分が吹き抜け部。
Buenos Aires地下鉄C線の全区間前面展望(上下線全区間収録)。元 名古屋市交通局5000形5122H(現Q編成)より撮影。

全区間所要時間11分ながら、連続する急曲線、Avenida de Mayo〜Diagonal Norte間で分岐するD線への短絡線、General San Martín駅手前で分岐するCochera-Taller San Martín(San Martín基地)への出入庫線等、見所が多い。

元名古屋市交通局5000形は、元営団地下鉄500形に次いでブエノスアイレス地下鉄での前面展望可能車両である。発車時には車掌からの車内ブザー合図を受けて発車する。

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Buenos Aires地下鉄C線の全区間前面展望(上下線全区間収録)。元 名古屋市交通局5000形5122H(現Q編成)より撮影。

全区間所要時間11分ながら、連続する急曲線、乗降客が最も多いDiagonal Norte駅、Constitución駅手前の右側に分岐するCocheras-Taller Constitución(Constitución基地)への出入庫線等、見所が多い。

Full HD Video

C線の駅の出入口(1)
円形の「Subte」マークの色は、ラインカラーに合わせてある。

Avenida de Mayoにて
C線の駅の出入口(2)
Mitre線のRetiro駅構内に直結している、C線の出入口。

関連ページ:「ブエノスアイレス地下鉄−日本・スペインからの譲渡車両」「名市交5000形 名古屋発Buenos Aires着までを追う」

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