東西線九段下駅 常設ホームドア稼働開始

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2018年2月より、東西線で初の常設となるホームドア(可動式ホーム柵)が九段下駅1・2番線にて稼働を開始した。先の妙典駅1番線・九段下駅2番線でのホームドア実証試験の結果を踏まえたもので、大開口のものが設置されている。

2017年9月30日未明に1番線、2017年10月8日未明に2番線に設置工事が行われ、2018年2月12日〜16日の各日の10:00〜15:00に開閉確認試験が行われたのち、翌2月17日より本格稼働を開始した。

ホームドアはナブテスコ製。2016年3月九段下駅2番線の後方2両分に設置された実証実験用のものとほぼ同仕様だが、一部改良が加えられ、デザインも躯体及びドアの上下の枠に東西線のラインカラーが入ったものに変更された。一部の躯体には液晶画面が設置されており、完成イメージ図によると運行状況等を表示する模様である(2018年2月現在、未稼働)。ホームドアの寸法は、開口幅3,585mm(一部3,320mm)、高さ1,350mm、奥行き280mm。

東西線のホームドアは今後、2018年度に高田馬場と飯田橋、2019年度に早稲田・神楽坂・竹橋に設置され、2025年度までに全駅に設置される予定である。

関連ページ:「妙典駅 大開口ホームドア実証試験」「九段下駅 大開口ホームドア実証試験」

2018年2月17日より本格稼働を開始した、東西線九段下駅のホームドア。東西線初の常設ホームドアである。写真は2番線(中野方面ホーム)。
なお、半蔵門線ホームもホームドアの設置が進められている。
1番線(西船橋方面ホーム)のホームドア。
開口部。扉は入れ子式の二重引き戸である。タイミングベルト駆動で子扉は動滑車の原理で駆動している。
ホームドアの材質は、戸袋部がステンレス、扉部がアルミ型材、扉透過部が強化ガラス+ポリカーボネートである。両開き扉の合わさる位置は戸袋の寸法上、中央からややずれている。
ホームドアとワイドドア車の場合の停止位置関係。
ホームドア開状態の様子。
07系等、ドア位置が変則(両端ドアが中央寄り)の車両は、車端側に余裕がある。
1・2号車と9・10号車の連結部付近に設置されている、定位置停止検知装置。列車連結部の妻面をレーザーセンサで検知し、列車定位置停止の判定を行い、自動でホームドアを開操作する。
本装置は九段下駅での実証実験の際にも設置されていた。改良点としては、列車定位置停止の検知後のホームドア自動開操作のタイミングが、実証実験機よりも少し遅くなっている(車両側のドアよりも早く開きすぎるのを防止のため?)。
定位置停止検知装置。レーザーセンサが実証実験機の2台から、3台に増強されている
定位置停止検知装置の背面のLED。
定位置停止検知装置もホームドア本体と同様、ナブテスコ製。
車両進入時の定位置停止検知装置の背面のLEDの動作状況。
車両が定位置の範囲内に来ると、右から2列目のLEDが消灯。
車両が定位置の範囲内の停止を検知すると、左から2列目のLEDも消灯。その後、自動でホームドアが開く。
定位置停止検知中は、レーザーセンサ上のオレンジ色のLEDが消灯。
車両発車時の定位置停止検知装置の背面のLEDの動作状況。進入時の逆順序である。
列車連結部の妻面と、定位置停止検知装置の位置関係(反対側のホームより撮影)。
ホーム最後尾。ホームドア設置に伴い、各種表示灯が天井に設置された。また、ホーム監視モニターも更新されている。
表示灯の拡大。実証実験機では「定位置停止状態表示灯」と「ホーム柵状態表示灯」が分割されていたが、量産機では一体化された。
「定位置停止状態表示灯」は、車両が定位置に停止したことを検知すると「D」表示が出る。
「ホーム柵状態表示灯」は全閉扉の間、「●」表示が出る。
写真の状態は、車両が定位置に停車しており、ホームドアが開いていることを示す。
ドアが開いている際の最後尾の様子。
以下、列車発車時の流れを紹介する。
列車が定位置に停車しており、「定位置停止状態表示灯」は「D」表示。)「ホーム柵状態表示灯」は滅灯。
ホームドアが閉まると、「ホーム柵状態表示灯」は点灯(「●」表示)。
列車が発車すると、「定位置停止状態表示灯」(「D」表示)は滅灯する(「ホーム柵状態表示灯」は点灯したまま)。
車掌操作部。ドアは躯体に設置されたボタンからでも手動で開閉できるようになっている。また、発車メロディー用のボタンも設置されている(通常は車掌がリモコン操作をするため、両者とも操作しない)。
ホーム先頭部(運転士側)にも、車掌側と同一の「定位置停止状態表示灯」と「ホーム柵状態表示灯」(一体型)が設置されている。
停止位置付近には、車種別の停止位置許容範囲を示す表示が設置された。青が15000系、赤が07系、緑がそれ以外の車両を示す。
車両側には定位置停止装置(TASC等)は設置されておらず、運転士の手動で停車させている。
2018年2月17日より本格稼働を開始した、東西線九段下駅のホームドア。東西線初の常設ホームドアで、装置はナブテスコ製。

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「定位置停止状態表示灯」と「ホーム柵状態表示灯」が一体化された表示器と、立会有無表示器が設置されている。
「定位置停止状態表示灯」は、車両が定位置に停止したことを検知すると「D」表示が出る。
「ホーム柵状態表示灯」は全閉扉の間、「●」表示が出る。

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定位置停止検知装置により列車定位置停止の判定を行い、自動でホームドアを開操作している。

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開口幅は3,585mm(一部3,320mm)で、ドアの位置が車両によって異なる東西線でも対応できるよう、他路線よりも大開口のものとなっている。入線してくる車両は05系40F(ドア上LCD設置改造車)。

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関連ページ:「妙典駅 大開口ホームドア実証試験」「九段下駅 大開口ホームドア実証試験」

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