KORAIL 盆唐線

KORAIL盆唐(プンダン)線は、往十里(ワンシムニ)〜水原(スウォン)間36駅52.9kmを結ぶ路線である。うち、往十里駅付近と竹田(チュッジョン)駅付近を除いて地下区間である。全区間複線(左側通行)で、架線集電方式による交流25,000V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。ワンマン運転を実施している。車両基地は盆唐車両事業所(プンダンチャリャンサオプソ)。

1994年9月1日に水西(スソ)〜梧里(オリ) 間、2003年9月3日に宣陵(ソルルン)〜水西 間、2004年11月26日に梧里〜宝亭(ポジョン)間、2011年12月28日に宝亭〜器興(キフン)間、2012年10月6日に往十里〜宣陵 間、2012年12月1日に器興〜網浦(マンポ)間、2013年11月30日に網浦〜水原 間が開通した。なお、宝亭駅は開業時、地上駅であったが、2011年12月28日(宝亭〜器興 間延伸時)に地下化された。

運行系統は、全区間を運行する系統と、往十里〜竹田 間を区間運行する系統の2系統がある。両者は終電時間帯を除いておおよそ交互に運行される。
また、2013年11月30日より、平日朝夕ラッシュ時に急行列車が運行されている。急行の停車駅は往十里〜竹田の各駅と、器興・網浦・水原市庁・水原。

列車は6両編成で運行されている。使用車両は351000系。4次に亘って増備されており、それぞれ仕様が異なる。
1次車は1993年〜1999年に35101F〜35122Fの22編成が製造された。安山線・果川線の341000系と基本的な仕様は共通で、登場時は共に2000系であった(2011年に全車両に対して改番が実施された)。35101F〜35118Fまでは交直流車・ATC/ATS兼用車として製造され、35119F以降が交流専用車・ATC専用車として製造された(後に35101F〜35118Fも直流機器・ATSを撤去し、同一仕様に改造した)。
2次車は2003年に35123F〜35128Fの6編成が製造された。311000系中期車(トングリ)をベースにしている。
3次車は2011年〜2012年に35129F〜35140Fの11編成が製造された。321000系(新トングリ)の32119F以降の車両をベースにしている。うち35134F〜35140Fの351100形(M)と351300形(T)には、一時期321000系の中間車余剰車(中央電鉄線列車の短編成化時に発生したもの)を現代ROTEMにて改造の上組み込んでいたが、現在は中央電鉄線再8両化に伴い再度中央電鉄線に復帰した(不足した車両は新造中間車挿入で対応)。
4次車は2013年に35141F〜35143Fの3編成が製造された。3次車とほぼ同一仕様であるが、前照灯がLED化される等のマイナーチェンジが図られている。

ホームは往十里駅及び宣陵〜梧里 間が10両編成分、その他の区間が8両編成分の有効長がある。

2016年より水仁(スイン)線との直通運転が計画されている。

関連ページ:水仁線

(路線図:管理人制作)

盆唐線の数少ない地上区間を行き交う列車。

梧里〜竹田にて
往十里で中央線の321000系と離合する、盆唐線の351000系。当区間は2012年10月に開業した。当路線の計画当初は、1990年代に往十里〜梧里が全区間同時開通する予定であったが、実際は当区間を含む往十里〜宣陵 間は2003年に着工され、9年4ヶ月の歳月を経て開通に至った。
351000系1次車。安山線・果川線の341000系と基本的な仕様は同一であるが、ワンマン運転に対応していることと、前面のワイパーが2基となっていることが大きな相違点。
VVVF制御で、現在制御装置の交換(GTO素子→IGBT素子)が進んでいる。

竹田にて
351000系1次車の旧塗装。2005年より現塗装への変更が開始された。
なお、351000系は2011年まで2000系を名乗っていた(2011年に一斉改番)。

宝亭にて
新塗装(「2000系」時代)。

宝亭にて
1次車の不燃化改造施工車車内。座席の形状は不燃化改造施工時期によって2種類ある。写真は初期に施工した車両。
なお、貫通扉は現在全車両がガラス張りの自動ドアに交換されている(写真は交換前)。
1次車の不燃化改造施工車車内(後期施工車両)。
2000系初期車運転台。ツーハンドル式である。運転台は中央に配置。
351000系2次車。登場時から現行の黄色+青色塗装である。

宝亭にて
「2000系」時代の351000系2次車。

宝亭にて
2次車の不燃化改造施工車車内。不燃化改造工事全車完了につき、現存しない。
2次車の不燃化改造施工車車内。
351000系3次車の外観。登場時から現在の車両番号である。
写真の35135Fは中間車(写真中、前から3両目と5両目)に321000系からの編入改造車を含んでいる。外観上の大きな違いは車側灯の形状(321000系からの編入車は出っ張っている)。なお、321000系からの編入改造車は中央電鉄線再度8両化に伴い再改造を受け、中央電鉄線に復帰した。

往十里にて
351000系の1次車と3次車の並び。

竹田にて
3次車(新造車)の車内の様子。321000系や351060系をベースにしている。つり革は長さの異なるものが交互に配置されている。照明は白色LED。
3次車(321000系からの編入車)の車内の様子。すべてのつり革の長さが短く、長さが揃っていることが新造車との最大の相違点。
2013年に製造された35142F。35141F以降は前照灯が白色LEDに変更された。

往十里にて
LED式の前照灯の拡大。減光時は上部2灯のみ点灯。
4次車の車内。基本的に3次車と同一仕様だが、車内の車両番号の文字フォントの変更や、貫通路の自動ドアの模様の変更等のマイナーチェンジが図られている。
2013年に製造された水仁線向けの351060系35169F〜35172Fも、351000系35134F〜35140Fの中間車編成組み換えによる一時運用離脱に伴い、盆唐線に先行導入されて暫定的に運用に就いている。車体のカラーリングは水仁線仕様のまま(赤+青)で走っており異彩を放っている。

竹田にて
盆唐線は世界的に見ても珍しい交流電化の地下鉄である。地下区間は剛体架線を使用している。
2007年12月24日に開業した竹田駅。駅舎の両側にある新世界百貨店及びE-MARTの建物と同時に建設された。
盆唐車両事業所から出庫する、竹田始発の列車。
竹田駅折り返しの列車は、一旦盆唐車両事業所に入庫してから折り返す。
盆唐車両事業所で整備を受ける、351000系の1次車と2次車。
(敷地外から撮影)
順次路線を延伸してきた盆唐線は2013年11月30日に水原まで全線開通した。2016年より水仁線と繋がる。
2013年11月30日の水原延伸開通時より、平日朝夕ラッシュ時に急行列車の運行は開始された。急行の停車駅は往十里〜竹田の各駅と、器興・網浦・水原市庁・水原。
プラットホームスクリーンドア(PSD)は、2011年以降に開通した区間では開業時より設置されている(往十里駅を除く。往十里駅は2013年秋より設置工事が開始され、2014年1月より稼働)。
2013年11月30日に開業した4駅(梅灘勧善・水原市庁・梅橋・水原)のPSDのドアには、国土交通部・韓国鉄道施設公団(KR)・韓国鉄道公社(KORAIL)の連名が刻まれている。
2003年までに開通した区間も、順次PSDの設置が進められている。写真はPSD設置工事中の頃の亭子駅(天井も交換する為、ホームの照明も工事用ライトに一時的に交換されていた)。
宝亭臨時駅(現在は廃止)に入線する351000系1次車。

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往十里駅に入線する、当駅どまりの列車。開業日に撮影。

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往十里駅に入線する351000系3次車。

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ソウルスプ(ソウルの森)駅に到着する351000系1次車。

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宣陵〜往十里 間延伸開業日(2012年10月6日)に撮影。

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竹田駅に入線する当駅どまりの列車。

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終着駅の竹田駅に到着する際の351000系1次車の車内の様子(自動放送つき)。

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竹田駅を発車する、往十里行きの351000系3次車。

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平日朝夕のみ運行している盆唐線の急行。駅放送で停車駅を案内している。

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351000系1次車走行音(駒城→新葛)GTO-VVVF制御で、制御装置は宇進産電・東芝製。
Tc-M-M'-T-M'-Tc(3M3T)の6両編成。
ドアエンジンは空気圧作動式。
351000系1次車走行音(新葛→器興)
351000系3次車走行音(狎鴨亭ロデオ→ソウルスプ)IGBT-VVVF制御で、制御装置は宇進産電・東芝製。
Tc-M-M'-T-M'-Tc(3M3T)の6両編成。
ドアエンジンは電気スクリュー軸駆動式。
351000系3次車走行音(ソウルスプ→往十里)

関連ページ:水仁線

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