MRTJ(MRT Jakarta) 第1・2編成 日本車両出場

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2019年の部分開通を目指して建設が進められているジャカルタ都市高速鉄道「MRTJ(MRT Jakarta)」向けの車両の第1編成・第2編成が、2018年2月下旬に日本車両豊川製作所を出場し、豊橋港まで陸送された。

MRTJ南北線(インドネシア語:Jalur Utara - Selatan)は、2019年に第I期区間のLebak Bulus〜Bundaran HI間13駅15.5kmが開通予定。全区間複線(右側通行)、架線集電方式による直流1,500V電化、軌間は1,067mm(狭軌)で整備されている。

第I期区間向けの車両全96両(4M2Tの6両編成16本)は日本車両にて製造が進められている。車両は20m級の4扉車で、車体は軽量ステンレス製(日車式ブロック工法)。列車制御システムには日本信号製のCBTCを採用し、インドネシアの鉄道で初の本格的な保安装置を備える(PT.KAI管轄の既存鉄道路線には保安装置なし。2017年に開通したスカルノ・ハッタ国際空港周辺を結ぶAPM「Skytrain」は保安装置(ATO・ATC・ATP)を備え、列車制御システムにCBTCを導入しているが、2018年2月現在、保安装置未使用である)。日本の官民が連携して策定したアジア向け都市鉄道システム標準仕様「STRASYA」(STandard urban RAilway SYstem for Asia)に準じた車両となっている。車両の制御方式はIGBT素子VVVFインバーター制御で、制御装置は東洋電機製(床下機器の銘板より判別)。

車両番号はインドネシアの鉄道法規56号に従って付番されており、第1編成が「K1 1 18 01」〜「K1 1 18 06」、第2編成が「K1 1 18 07」〜「K1 1 18 12」である(現物調査による)。

なお、インドネシア向けの日本製新造車両は、1997年〜1998年に日立製作所がPT.KAIに収めた通勤形車両24両(通称「HITACHI」)以来で、約20年ぶりである。

※豊橋港はすべて港湾施設敷地外より撮影

日本車両豊川製作所の正門を出発する、MRTJ第1編成。
姿を現した先頭車両。
日本車両豊川製作所を後に、豊橋港に向けて走り出す。
車両前面の屋根上の2つの突起は、CBTCアンテナと思われる(MRTJと同じく日本信号製CBTCを採用した中国・北京地下鉄15号線のDKZ31型にも、同様のアンテナが屋根上に搭載されている)。
名鉄豊川線の諏訪町駅前の踏切(諏訪町2号踏切)を横断。
愛知県道400号(豊橋豊川線)を豊橋方面へ。
交差点で信号待ち。
側面の車両番号表記。第1編成の栄えあるトップナンバー。

車両番号はインドネシアの鉄道法規56号に従って、以下の法則で付番されている。

K1  18 01
*1  *2  *3  *4

*1:車両の等級を示す。K1=Eksekutif(エグゼクティブ)、K2=Bisinis(ビジネス)、K3=Ekonomi(エコノミー)
*2:車両の種類を示す。0=客車、1=電車、2=電気式気動車、3=液体式気動車
*3:車両の導入年(西暦)を示す。18であれば2018年導入。
*4:車両固有番号。
交通を遮断したうえで交差点を右折。
オレンジ色の街灯に照らされて、MRTJ第1編成が行く。
信号待ち。
点検のため途中停車。
陸送を俯瞰。陸送は日本通運が担当している。
再び誘導員が交通を遮断したのち、交差点を左折する。
豊橋バイパスへ。
豊橋バイパスを降りる。豊橋港はもうすぐ。
豊橋バイパスの陸橋をくぐり、右折。
豊川を出発して約1時間、豊橋港に無事到着。埠頭のゲートを通過する。
翌朝の豊橋港。車両をトレーラーから降ろす復元作業が進められる。
豊橋港に到着した第1編成1号車(K1 1 18 01)。
先に豊橋港に到着している第1編成6号車(K1 1 18 06)。
車両の外観デザインは日本国内向けの通勤形電車に類似している。なお、「じゃかるた新聞」によると、前面デザインは設計途中で直線的なものから流線型のものへ設計変更された模様である(情報元)。
ドアの窓は千葉ニュータウン鉄道9100形「C-Flyer」等を彷彿とさせる、D字型のものを採用している。
側窓に貼られたシッピングマーク。
台車。ボルスタレス台車である。
第1編成2号車(K1 1 18 02)をクレーン2台で車両を吊り上げ、輸送用台車を抜き取る。
車体を下げ、架台(ウマ)の上に仮置きする。
床下に中心ピンを取り付けたのち、再度吊り上げて台車の上に降ろす。
台車入れが完了。台車の下に吊り上げのための治具を通す。
車体と台車を一体化して吊り上げる。
フランジ保護材の上に慎重に降ろし、作業が完了。
青空の下で作業が進む。
2号車に続いて1号車を移動。
治具の上にスタンバイした1号車の台車と、吊り上げる位置へとゆっくりと進んでくるトレーラー。
2号車と同様の手順で作業が進められる1号車。
作業完了。第1編成全6両が豊橋港に揃った。
第2編成の日本車両豊川製作所から豊橋港への輸送。最終日は風速14〜20kmの強風が吹く暴風雨の中の輸送となった。
諏訪町駅前を通過する第2編成1号車(K1 1 18 07)。
土砂降りの中を行く。持参した傘は初っ端に強風で大破し、びしょ濡れになりながらの撮影。
横殴りの雨で車体や路面が反射する。
交差点を右折。
大雨の中、陸橋を渡る。路面が反射し、晴れている日とは趣が異なる幻想的な風景が見られた。ずぶ濡れになった体とカメラを代償に。
インターチェンジ手前の交差点で待機。
嵐の中を行く。もはやファインダーは滲んで見えなかった。
過酷な環境を乗り越え、豊橋港に到着。
豊橋港に横1列に並んだ、第1編成・第2編成の12両。
第1編成と第2編成の先頭車の並び。
日本車両豊川製作所で製造されたインドネシア・ジャカルタのMRTJ (MRT Jakarta)向け車両第1編成の、豊橋港までの陸送。名鉄諏訪町駅前の踏切を横断する。

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MRTJ (MRT Jakarta)第1編成が2018年2月下旬に豊橋港まで陸送された。交差点を大きく右折する。

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MRTJ (MRT Jakarta)第1編成の陸送。交差点を左折する。

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