高速試験列車「中華之星」

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「中華之星」(チョンホワジーシン)と呼ばれるDJJ2型は、2002年に中国が独自で開発した、最高速度300km/hの純国産の高速試験車両である。国産高速列車プロジェクトの一環でDJJ1型「藍箭」の後継試験車両として1編成が製造された。11両固定編成で、編成の両端に動力車(機関車)を配置した動力集中方式で、先頭車が南車株洲電力機車および大同電力機車、中間車の客車が長春軌道客車および四方機車車両で製造された。動力車はGTO-VVVF制御。中間車は1等車が2両、2等車が6両、食堂車が1両である。

2002年12月に行われた試運転では最高速度321.5km/hを記録した同車であったが、運用上のトラブル等により開発を断念。その後、2005年8月1日より瀋陽北(シェンヤンベイ)〜山海関(シャンハイガン)間424kmを結ぶ列車として、最高速度を160km/hに抑えて一般営業運転を開始した。しかし、一般営業開始後も数々の問題が発生し現在は運用を離脱、車両基地に留置されている。

この中国独自開発で製造した「中華之星」は失敗に終わり、中国は高速鉄道を海外(日本、カナダ、ドイツ、フランス)からの技術移転により開発する方針に変更した。

山海関に停車中の「中華之星」。動力集中方式の11両固定編成。
「中華之星」の機関車の前頭部の形状。
機関車の側面に描かれている、「中華之星」のロゴマーク。
ヨーダンパ付きの空気バネ台車。最高速度の表記は「160km/h」に修正されている。
山海関に停車中の「中華之星」と、ホームの売店。
1等車の車内の様子。2+2の配置である。座席は集合見合い式。リクライニング機能がついている。
1等車の座席。集合見合いの中心部の席はテーブル付き。
1等車のすべての座席には個人用テレビが設置されている。チャンネルも複数用意されており、映画などを放映する。イヤホンにより、音声も聴くことが出来る。
前面ガラス張りの客室とデッキの仕切り壁。通路上にはLED式案内表示機が設置されている。
2等車の車内。2+3の配置で、集合見合い式。こちらは座席はリクライニングしない。1等車ばかりか2等車でも乗客はほぼ皆無である。
デッキの様子。木目調でまとめられている。
車端部の製造メーカーのプレート。客車は長春軌道客車および四方機車車両製。両端の機関車は南車株洲電力機車および大同電力機車製。
食堂車の様子。カウンターも設置されている。
食堂車の座席。壁には液晶テレビも設置。一見賑わっているように見えるが、実は乗務員がくつろいでいるだけである。
食堂車の座席とメニュー。メニューは6種類しかない。
瀋陽〜山海関の高速線からの車窓。時折、小さな集落が見えるほかは中国大陸らしい広大な平野が広がっている。なお、全長400km余りの高速線走行中に対向列車は一度も来なかった。

「中華之星」乗車券(瀋陽北→山海関)
「新空調一等軟座特快」の表記が特徴。現在「中華之星」は運用を離脱している。

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