ブエノスアイレス地下鉄 元 マドリード地下鉄5000型

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スペイン・マドリード地下鉄5000型はマドリード地下鉄6号線・7号線・9号線向けに、1974年〜1993年に356両が製造された。製造会社はCAF(スペイン)。車両寸法は長さ18,010mm×幅2,800mm×高さ3,550mm。最高速度は70km/h(一部80km/h)。車体は鋼製。電機子チョッパ制御。Mc-Mcのユニットを3本、またはMc-R-Mc(R=付随車)のユニットを2本繋いでの6両編成(6M0T)である。

1974年〜1976年に製造された1次車130両(5001〜5130)は後継車両の導入により2011年7月までに全編成が引退した。このうち、36両がDe los Incas - Parque Chas〜Juan Manuel de Rosas間の延伸開業に伴う車両増備のためブエノスアイレス地下鉄に譲渡された。

現地にて、集電方式の変更(架線集電方式→第三軌条集電方式)が行われた(電圧はマドリード地下鉄時代も直流600V)。なお、後にB線が架線も併設となったことから、再度第三軌条集電方式から架線集電方式に再改造されている。また、マドリード地下鉄の軌間が1,445mmに対してブエノスアイレス地下鉄の軌間が1,435mm(標準軌)のため台車が改造された。車体は幅が狭いため元 営団地下鉄500形と同様に車体裾にスペーサーを設置。車体の塗装は黄色地に灰色の帯のMetrovías標準色に変更された。信号システム・無線機器もブエノスアイレス地下鉄仕様のものへ交換されている。

2013年7月よりブエノスアイレス地下鉄B線での営業運転を開始した。現地ではメーカー名(CAF)を冠して「CAF5000」と呼称されている。

関連ページ:「ブエノスアイレス地下鉄 B線」

2013年に路線延長に伴う車両増備のため6両編成6本の36両が導入されたスペイン・マドリード地下鉄の5000型(CAF5000)。営団地下鉄500形と共に活躍している。マドリード時代は青と白の塗装であったが、導入時にMetrovías標準色となり印象が変わった。
5000型は元々架線集電方式であったが、B線入線に先立ち第三軌条集電方式に改造された。台車には集電靴が追加設置されている。
なお、6000型導入の際にB線に架線が整備されたことから、再度架線集電方式に変更(パンタグラフの再設置・集電靴の撤去)が行われた。
5000型の車内の様子。4扉車で、扉間にはFRP製の4人掛け席が設置されている。車端部の貫通路は非常時を除き通り抜け不可(貫通幌はなく、扉も施錠されている)。5000型では各車両間の移動はできない。
乗務員室側を向いた車内の様子。
乗務員室仕切り扉の上にある、5000型の「CAF」の製造所銘板。
Echeverría駅に入線〜発車するマドリード地下鉄5000型 Z編成(5024以下6両編成)。Madrid時代の青・白の塗装から、Metrovías標準色に変更されている。また、架線集電方式から第三軌条集電方式に改造されている。
このZ編成は2015年1月にブエノスアイレス地下鉄B線初の冷房車としてデビューした。

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Tronador - Villa Ortúzar駅に入線〜発車するマドリード地下鉄5000型 X編成(5049以下6両編成)。電機子チョッパ制御。6両編成(各編成は2両編成3本連結から成る)6本の計36両がスペインのマドリード地下鉄から譲渡された。営団500形と同様、車体裾にスペーサーが設置されている。

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Echeverría駅を発車する営団地下鉄500形D編成と、警笛を鳴らして入線〜発車するMadrid Metro 5000型。5000型はBuenos Aires地下鉄導入時に架線集電方式から第三軌条集電方式に改造されたが、6000型導入時にB線に架線が整備されたため、再度架線集電方式に改造(復元)された。

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■編成別写真(編成は管理人確認分のみ掲載)
V編成。
5047-5048+5015-5016+5025-5026
X編成。
5049-5050+5009-5010+5033-5034
Y編成。
5013-5014+5045-5046+5021-5022
Z編成。
5061-5062+5035-5036+5023-5024

この編成はブエノスアイレス地下鉄B線初の冷房車として、2015年1月に営業運転を開始した。屋根上には冷房装置が搭載されているのが確認できる。

関連ページ:「ブエノスアイレス地下鉄 B線」

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