元ソウルメトロ2000系は2015年11月11日よりGia Lam(ザーラム/嘉林)〜Dong Dang(ドンダン/同登)間157kmを1日1往復する運用に入っている。全区間の所要時間は3時間45分。運行ダイヤは2016年2月現在、以下の通り。 5HD2列車:Dong Dang 6:45発→Gia Lam 10:30着 5HD1列車:Gia Lam 11:30発→Dong Dang 15:15着 (途中停車駅:Gia Lam側から順にTu Son、Bac Ninh、Bac Giang、Bac Le、Lang Son) ※毎日運転だが、1編成しかないため車両検査時等は他の車両で代走となる。 |
D19Er機関車(中国南車製)牽引で、Dong DangからハノイのGia Lamへ向かう5HD2列車。Dong Dangを起点とした1日1往復の運転である。 Tu Sonにて | |
駅停車に備えて乗降口で待機する乗務員。 Tu Sonにて | |
Tu Son駅に停車。次が終点のGia Lamである。 (この5HD2列車の走行シーン撮影のため、当日はハノイ市内からの路線バス(10番・54番バス)でTu Son駅に向かった) | |
終点のGia Lam(ザーラム)駅に到着。1時間の折り返し時間の後、再びDong Dangへ戻る。 | |
この日Dong DangからGia Lamまで5HD2列車を牽引してきたD19Er-2032号機は、Gia Lam到着後早速切り離された。 | |
そして後ろにD14E機関車を連結。復路の5HD1列車はこの機関車が牽引する。この日のソウルメトロ2000系の組成は、Dong Dang方から順にCVPD2233+A2322+A2333+A2222。 | |
発車15分前に改札が開き、5HD1列車に乗り込む。 | |
中国・南寧行きの国際列車の中国国鉄25B系客車と並ぶ5HD1列車(南寧行きの国際列車はGia Lam早朝着、夜発なので日中はホームに停泊している)。 | |
各乗降口の前には乗務員が待機しており、切符の確認をしたり、乗降の手助けをしてくれる。停車中は乗降口前に号車表示を掲示する。この日は客車4両で運転であったが、先頭車のカフェ車兼電源車は座席指定車でないため、2両目から順に1号車〜3号車として案内されている。 | |
Gia Lam駅は路面から乗降で段差が大きいため、乗降口前には足踏み台が用意されている。 | |
Dong Dang行きの5HD1列車の車内。1号車・2号車はほぼすべての座席が埋まるほどの乗車率であった。 | |
しかし最後尾の3号車だけは何故かガラガラであった(前の車両から詰めて座席が発券されるシステムなのだろうか?)。ちなみに私(管理人)は偶然、この車両の座席が割り当てられた。 | |
最後尾の貫通扉越しに後方を見る。 | |
Gia Lamを発車して暫くは平野の中を走る。運行速度は約60km/h。 | |
Gia Lamを発車して暫く経ったところでカフェ車両へ行って見た。座席がすべて埋まるほど賑わっており、長居してのんびりしている乗客も多い。また、乗務員が食事していることもある。 | |
メニュー。どれも手頃な価格である。 | |
弁当類はないが、カップラーメンやビールも置かれている。ベトナム語が分からなくても、指させば伝わる。 | |
カップラーメンをオーダーすると、その場でお湯を注いで調理してくれる。 | |
注文したカップラーメン(オプションでソーセージを追加)。 | |
各駅では乗務員がホームに降りて安全確認を行う。乗務員は各車両に乗車している。 Bac Ninhにて | |
Bac Le駅を出てから、山がちの車窓が広がってくる。列車は速度を落として勾配を上り、幾つかのトンネルを抜けてDong Dangへと向かう。 | |
曲がりくねった山間の鉄路を進む。 | |
Lang Son(ランソン/諒山)駅に到着。終点のDong Dangまでは残り20分の道のり。 | |
Gia Lamを出て3時間45分、終点のDong Dang駅に到着。向かい側にはHa Noi(ハノイ)行きのDD6列車(ベトナム国鉄に2両しか存在しないD8E機関車で牽引)が待機している。 | |
Gia LamからDong Dangまで牽引してきたD14E-2014号機。 | |
Dong Dang駅到着後、2両ずつに編成を切り離して入換作業を開始。明日の運用に備える。 | |
D19E機関車(写真左奥)と並ぶ。 | |
切り離されてホームに置いていかれた残り2両。 | |
Dong Dang駅の駅舎。 | |
駅前はほとんど何もなく、駅前ロータリーは国境の町らしく、中国国境とを行き交うトラックで溢れていた。 | |
Dong Dang駅の内部。 | |
駅舎内のパスポートコントロールのカウンター。国際列車の乗客は当駅で一旦降りて出入国審査が行われる。 | |
Tu Son駅に入線する、Dong Dang発Gia Lam行きの5HD2列車。客車は元ソウルメトロ2000系2222+2333+2322+2233の4両。 Full HD Video |
|
Gia Lam駅での1時間の折り返し時間で給水や車内清掃などの各種準備を行う、Dong Dang行きの5HD1列車。機関車次位の2233は食堂車兼電源車。 Full HD Video |
|
Gia Lam駅出発前の車内の様子。元ソウルメトロの通勤形電車であるが、座席のクロスシート化、デッキ・車端ドア新設、トイレ・洗面台新設、車掌室新設、テレビ設置、既存ドアの固定等の各種改造が施されている。 Full HD Video |
|
1駅間の車内の様子。列車は60km/h前後で走行する。 三線軌条の標準軌側を走行し車両の状態も良いためか、同じ区間を走るメーターゲージの客車よりも乗り心地は格段に良い。 テレビは常に放映されており、放映内容は各車両の車掌室で再生しているDVDによる(車両によって放映内容が異なる)。 Full HD Video |
|
簡易食堂車兼電源車の車内の様子。カウンターと4人掛けの木製ボックスシートが6組あり、乗客や乗務員がくつろいでいる。車両の奥は発電機を備えている(この車両は編成端に連結され、通り抜けは考慮されていない)。 Full HD Video |
|
簡易食堂車の内部を観察する。ソウルメトロ時代に使用されていたドアの前にも座席が設置されており、ドアの上にはソウルメトロ時代のステッカーが残っている(その他のソウルメトロ時代の各種表記は大半が撤去済)。 Full HD Video |
|
Dong Dangに近づくにつれ、山がちの車窓が広がってくる。列車はソフトシート車3両と食堂車兼電源車1両の4両編成である(日によってソフトシート車の両数は変動する)。乗車した時は最後尾のソフトシート車のみ映像の通り終始空いていた。他の車両は8割方座席が埋まっていた。 Full HD Video |
普通乗車券(表) ベトナム国鉄標準の、感熱ロール紙である。上部にQRコードがあり、その下に乗車区間、乗車列車番号、乗車日時、指定座席の号車・番号、 座席の種類、乗客の名前、パスポートの番号、値段などが記されている。 |
|
ドンダン線の時刻表及び案内(中国語) Tu Son駅で貰った案内。日本人だからとりあえず中国語版を渡してくれたようだが、確かに漢字で書かれているので、 ベトナム語版よりは内容が理解できる。 裏面の案内には、韓国製の先進設備の車両で運行し、列車内に飲食設備を備えた車両がある等と記されている。 |
|