台鐵EMU100・600型基隆ラバーダックイベント臨時列車

2013年12月21日〜2014年2月8日に基隆で行われたラバーダック(中国語:「黄色小鴨」)の展示イベントにあわせて、台湾鐵路管理局では臨時列車の運行が行われた。臨時列車は基隆〜樹林 間を結ぶ自強号と、基隆〜七堵 間の区間車(シャトル列車)の2種類。

このうち、前者の基隆〜樹林 間自強号はEMU100型10両編成(5+5両編成)で運行された。EMU100型は2011年6月から営業運転から離脱しており、2012年の松山〜台北機廠 間の従業員輸送列車廃止後は走行する姿すらほとんど見ることができない状態であったが、今回の臨時列車の運行により、およそ2年半ぶりに営業運転に復活した。臨時列車は全席自由席として運行され、基隆〜樹林 間を1日1.5往復営業した(停車駅:基隆・七堵・南港・松山・台北・板橋・樹林)。運転日は12月21日〜2月8日までの土日と、1月1日・31日、2月3日・4日で、運行ダイヤは以下の通りであった。

七堵 7:20発→樹林 8:08着(5166A列車 回送)
樹林 8:42発→基隆 9:52着(5166列車)
基隆10:14発→七堵10:25着(5166B列車 回送)

七堵11:25発→基隆11:36着(5167A列車 回送)
基隆11:53発→樹林12:57着(5167列車)
樹林13:20発→基隆14:20着(5170列車)
基隆14:40発→七堵14:51着(5170B列車 回送)

後者の基隆〜七堵 間の区間車は、原則として今回のイベントの全面ラッピングが施されたEMU600型(EMU602編成)で運行された。

樹林駅で並ぶ、TEMU2000型(普悠瑪)とEMU100型。EMU100型の定期運行時には見られなかった並びが、今回の臨時列車運行により実現した。
台鐵の最新型電車と最古形式の電車の並び。両者の年齢差は35。
2013年10月20日に開通した南港〜汐科 間の3線化区間(既存の複線トンネルの隣に新たな軌道及び単線トンネルを増設)を行くEMU100型。この区間をEMU100型が営業列車として走るのは今回の臨時列車での運行が初めて。

南港〜汐科にて
EMU700との離合。

八堵にて
八堵橋を渡り、八堵駅に入線する。
くねくねとポイントを渡りながら七堵駅に入線するEMU100型。外観に特別装飾はなされず、かつての定期運行時と同様の姿で運行された。
三坑駅を通過する。
汐止駅のカーブを通過する基隆行きの列車。
汐止駅に入線する樹林行きの列車。
雨の八堵駅を通過する。
基隆駅に停車中のEMU100型。
車内の様子。2年半のブランクがあったが、丁寧に整備されている。2011年までの定期運行時から大きな変化はない。
樹林駅に停車中。窓の外にはEMU700型を模した台鐵弁当屋が見える。
窓には運行区間を示す「基隆=樹林」の紙が貼られていた。
ラバーダックの全面ラッピングが施されたEMU600型EMU602編成。ラッピングは1両ごとに色やデザインが異なる。
七堵站に停車中の、基隆〜七堵 間の区間車シャトル列車。
EM602の側面。
ET602の側面。
EP602の側面。
EMC602の側面。
基隆駅に停車中のEMU602編成。各車両とも片側3体のラバーダックが描かれている。
窓部もラッピングされている(ガラス部分は細かい網目状になっている)。
向かい合うラバーダック。
トイレ窓の部分に目が描かれ、まるで眼鏡をかけているかのよう。
EMU602の車内。車内は特に装飾はされていない。
基隆で展示中のラバーダック。高さは18m。周囲は大勢の観光客で溢れていた。

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