DoDo火車

DoDo火車(ドードーフォーチャー;[ロ都][ロ都]火車)は、高雄臨港線で2003年8月3日から2006年2月28日まで運行されていた観光列車である。高雄駅を基点に臨港線経由で高雄市内を時計回りに一周し(鼓山または左営でスイッチバック)、高雄駅に戻ってくるというルートで運転され、乗降は高雄駅でのみ可能であった。列車は平日2本(高雄11:00、15:00発)、休日4本(高雄11:00、12:30、15:00、16:30発)が運転され、そのうち11:00発と12:30発が「正餐列車」、15:00発と16:30発が「點心列車」であった。当列車の乗車券の発券や車内サービスは高雄駅構内のマクドナルドが担当し、「正餐列車」はポップコーン・ドリンク・マクドナルドの任意のメニュー1品、「點心列車」はポップコーンとドリンクが車内で提供された。運賃は「正餐列車」が250元、「點心列車」が180元。
車両はDR2900型をDoDo火車向けに改造した3両(DR2909-DR2955-DR2910)を使用していた。外観は白ベースの全面ラッピングと側窓周りにネオンが施され、内装は海をイメージさせる青色となり、座席や座席配置もタネ車とは全く異なるものとなっていた。
DoDo火車の運転にあわせて、臨港線の高雄港のほとり(東帝士85ビルのそば)に新光駅が新設された。同列車は高雄駅以外で唯一新光駅に停車し、10分弱の停車時間中に乗客は駅周辺を自由に散策することが出来た。
臨港線の高雄港〜新光 間の廃止(2005年10月20日に廃止。廃止後は高雄〜新光 間を前鎮車場経由で単純往復運転)や、晩年は乗客数が伸び悩んだことにより2006年3月1日に運行が廃止された(最終運行は2006年2月28日)。同列車廃止後は新光〜前鎮車場 間の一部(中島車場方面への引込み線の分岐点まで)も廃止された。
(路線図:管理人制作)

営業運転に備えて高雄駅の屏東側から回送で入線するDoDo火車。
高雄駅の第1ホームに停車中のDoDo火車。DR2909-DR2955-DR2910の3両から成る。
DoDo火車の外観。側面は全面ラッピングされており、側窓周りにはネオンも施されている。また、前面および側面には日本語で「高雄は花の都」と書かれている。
車内の様子。壁や天井は海をイメージした青系のもので統一され、蛍光灯カバーも青色のフィルムが貼られている。また、DR2909とDR2910の多くの座席は窓向きに設置されており、車端部はボックスシートとなっている(中間車のDR2955はボックスシート主体)。また、各車両にはポップコーン製造機が設置されている。
窓向きに設置された座席。テーブルには液晶テレビが設置されている。
日立製作所の車内銘板。
運転台。大きな改造は行われていない。
臨港線の前鎮車場〜高雄港 間は通票閉塞区間のため、タブレットを乗せて走る。通票種別は○。
新光駅に到着したDoDo火車。新光駅はDoDo火車の運行にあわせて新設された駅で、当駅にはDoDo火車以外の列車は停車しない。列車の乗客は10分弱の停車時間中に乗客は駅周辺を自由に散策することが出来る。同駅からの新規乗車や下車は不可(乗客は同じ列車に再度乗車しなければならない)。
なお、同駅はDoDo火車の廃止と同時に廃止となった。
新光駅から高雄港駅方面を望んだところ。現在、臨港線の廃線区間(高雄港〜新光)の一部はサイクリングロードとなっている。
高雄市の中心を流れる河川、愛河を渡る。
高雄港駅(貨物駅)に到着。タブレットを渡すために一旦停車する。
テーブルに設置された液晶テレビでは、高雄〜新光〜鼓山走行中は前面展望映像(但し、ライブ映像ではなくあらかじめ収録したものであったため、実車の走行とは若干の"ズレ"があった)を流し、鼓山〜高雄 間では往年の旧型気動車の走行映像集等を放映していた。
各乗客にはマクドナルドのスタッフから、マクドナルドのポップコーンとドリンクが配られる。料金は乗車券代に込み。
鼓山駅の側線でスイッチバックするDoDo火車。高雄港駅から高雄駅方面へは配線上、直接走行できないため同駅で折り返す。なお、営業開始後暫くは左営駅まで行って折り返していた。

DoDo火車乗車券(表)
高雄駅構内のマクドナルドで販売していた。裏面は白色無地。

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