山手線のE231系500番台トウ520編成のうち、サハE231形4600番台を抜いた10両編成が総武・中央緩行線へ転属した。 トウ520編成はE235系へ改造されるサハE231-4620を2014年9月2日にJ-TREC新津事業所へ輸送し(伴走車として他7両も連結、同月4日に伴走車は返送)、残りの10両を東京総合車両センターにて総武・中央緩行線向けに転用改造を行った。2014年10月28日に同センターを出場し、試運転・乗務員訓練等を経て同年12月1日より総武・中央緩行線にて営業運転を開始した。 今回の転用改造では、帯色の変更、保安装置の変更(D-ATC→ATS-P)、先頭車前面下部へのホーム検知装置の設置、行先指令器・車内LCD案内表示・自動放送等の総武・中央緩行線仕様化、運転台機器の一部変更等が行われた。編成番号は「A520」編成となった(総武・中央緩行線のE231系0番台はB**編成、209系500番台はC5**編成とされている)。 A520編成は、総武・中央緩行線初の車内LCD案内装置、LED照明、車外スピーカー装備車となった。また、209系500番台・E231系0番台のMT比が4M6Tであるのに対し、E231系500番台は6M4Tである。今後、山手線へのE235系導入に伴うE231系500番台の動向が注目される。 |
E231系500番台初の転属編成となった元トウ520編成。総武・中央緩行線仕様に改造し、A520編成として運行を開始した。 新検見川にて | |
黄帯となった車体が夕日を浴びて黄金色に輝く。 新小岩にて | |
隅田川橋梁を渡るA520編成。 両国にて | |
総武・中央緩行線で最も長い橋梁である荒川放水路橋梁(長さ611m)を渡り、平井駅へ入線する。山手線時代は長さ50m以上の橋梁を渡ることはなかったが、総武・中央緩行線では神田川橋梁(56m) 、隅田川橋梁(172m)、旧中川橋梁(96m)、荒川放水路橋梁(611m)・中川放水路橋梁(117m)・江戸川橋梁(412m)、花見川橋梁(64m)と複数の長い橋梁を渡る。 | |
西船橋〜船橋 間のS字カーブを行く。 | |
総武線の複々線区間を行く。上を跨ぐのは京成本線。 船橋〜西船橋にて | |
中央緩行線区間を行く。 御茶ノ水〜水道橋にて | |
E231系同士(0番台と500番台)の離合。 下総中山にて | |
500番台同士(209系500番台・E231系500番台)の離合。 東船橋にて | |
錦糸町に入線する。 | |
千葉駅に停車中のA520編成。 | |
前面窓に表記された編成番号「A520」。「A」は総武・中央緩行線の車両の編成番号での使用は初めて。 | |
編成番号札。 | |
転用に伴い新設されたATS-P装置。 | |
車外スピーカー。総武・中央緩行線の車両で本設置された車両は初めて。設置されたのは山手線時代の2014年8月。 | |
車内の様子。山手線時代と大きな変化はない。車内照明はLED。 | |
ドア周り。総武・中央緩行線の車両で初のLCD案内装置設置車両である。 | |
LCDの表示内容。総武・中央緩行線仕様で新たに開発されたもので、表示内容はE233系0番台に準じている(現在時刻表示は無し)。日本語・英語の切替表示(次駅名は漢字・ローマ字・ひらがなで切替表示)。 | |
ホーム案内のイラストはE233系7000番台をベースにしている(アニメーション表示は無し)。 | |
開扉予告表示。 | |
座席のモケットは山手線時代の緑色のままである(総武・中央緩行線の車両は濃い青)。 | |
サハE231形600番台(サハE231-620)。6扉車(サハE230形500番台)代替時に製造された車両で、編成内で最も新しい車両である(同時期に製造されたサハE231形4600番台はE235系編入のため、総武・中央緩行線へは転属していない)。 | |
サハE231形600番台の車内の様子。基本仕様はE231系と合わせているが、袖仕切りやスタンションポールの形状などがE233系仕様となっているのが特徴。 | |
優先席付近。化粧板や袖仕切りの色使いがE233系と同様に暖色系である。 | |
サハE231-620の号車・車両番号・製造メーカー表記。製造は平成23年(2011年)。A520編成の他の車両は平成15年(2003年)製のため、製造時期に8年の差がある。 | |
運転台の様子。速度計が交換されている(速度計の周りにATC信号が付いたものから、ATC信号がない普通のものへ変更)。なお、6ドア腰掛操作スイッチは撤去された。 | |
ATC表示灯があった部分はATS-P表示灯に交換されている。 | |
TASC表示灯は文字が消去された。TASC自体は使用されていないものの存置されている。 | |
山手線で活躍していた頃のトウ520編成。隣の209系ウラ62編成も、現在は幕張車両センター所属のC624編成(6両編成)として活躍している。両者は活躍の場を千葉方面へと移し、幕張本郷(幕張車両センター)〜千葉
間で再び顔を合わせることになった。 新橋にて(2009年10月3日撮影) | |
新検見川駅に入線する、千葉行きのE231系500番台A520編成。 Full HD Video |
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1駅間のドア上LCDの様子。中央・総武線(総武緩行線)の車両で初のLCD設置車両である。表示内容はE233系0番台をベースとしたものに変更。広告の放映内容は山手線と共通。 Full HD Video |
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津田沼駅を発車する、千葉行きのE231系500番台A520編成。 Full HD Video |