シンガポール SMRT C151A型

C151A型は、MRT東西線・南北線用の第4世代の車両として導入された車両である。2009年〜2011年に6両編成22本(132両)が製造された。全車両が川崎重工業・南車青島四方機車車両製で、川崎重工業がプロジェクトマネジメント、設計、台車・主要機器の供給を行い、南車青島四方機車車両が車両の製造及び検査を行っている。シンガポールMRTの車両で、2カ国のジョイントベンチャーが車両落札に成功した初の例である(シンガポールMRTの車両発注は入札制で、本案件については同JVの他、三菱重工・Bombardier・現代ロテムが応札していた)。2011年5月27日より営業運転を開始した。

車体はアルミ合金製。IGBT-VVVF制御で、制御装置は富士電機製である。車両の基本設計はC751B型であるが、前面デザインが異なっている(前照灯ユニットの形状・前面窓付近の黒の塗りわけ・運行番号表示LEDの色等)。内装はC151型更新車をベースにしている。車両寸法は長さ22,800mm(先頭車23,830mm)×幅3,200mm×高さ3,693 mm。最高速度は90km/h。

本車両は、Jurong East駅のホーム・線路増設工事完了に伴い、両線の輸送能力が15%増加することにより導入されたものである。しかし、2011年12月15日・17日に発生した本形式の南北線での車両故障の影響で、現在は東西線でのみ運用に就いている(Bishan Depot出入場の回送列車のみ南北線を走行する)。

2014年までに6両編成13本(78両)が追加で導入される予定である。

東西線・南北線向けの8年ぶりの新車となったC151A型。C751B型をベースに、前面デザインや内装が変更された。

Redhill〜Tiong Bahruにて
南北線チャンギ空港支線を行くC151A型。

Expoにて
Tanah Merah駅に入線するC151A型。
C151A型(左)とC151型更新車(右)の離合。両者の形式名は似ているが、関連性は無い。

Tanah Merahにて
Bishan Depot入場のため、南北線を走行する回送列車。Ang Mo Kio駅の中線を走行する。
現在、本形式は南北線では営業運転に入らない。

Yio Chu Kang〜Ang Mo Kioにて
1号車・6号車の車内。座席の配色が号車ごとに異なるSMRT Trainsの車両の伝統を踏襲している。
2号車・5号車の車内。
3号車・4号車の車内。
1号車・6号車の座席。座席の色合いはC151型更新車と異なる。
両端の座席は優先席となっている。
2号車・5号車の座席。
3号車・4号車の座席。
ドア周り。ドアは外吊り式。袖仕切りはガラス張りで、模様が既存車両と異なる。
各ドアの鴨居部に設置されているマップ式案内装置。次停車駅を赤の点滅(接近時及び停車時は点灯)、この先の停車駅を緑の点灯で示す。また、ドアの開く側を示す表示も右側に設置されている。
また、車両の両端のドア付近には、写真のように防犯カメラが設置されている。
貫通路周り。
蛍光表示管(VFD)を用いた車内案内表示機。各車両に両面2箇所、計4台設置されている。次駅・行先・ドアの開く方向・啓発文等が表示される。
3号車・4号車には車椅子スペースが設置されている。
先頭車乗務員室後部。
川崎重工業・南車青島四方機車車両の車内銘板。両者の社名が併記されている。
Redhill駅付近で離合する、C151A型同士。

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Joo Koon→Pioneer→Boon Layの2駅間の車内の様子。蛍光表示管(VFD)を用いた車内案内表示機の表示内容にもご注目。

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Expo駅に入線する、Changi Airport行き最終列車。既にTanah Merahから先、都心方面への列車は運行終了した旨の放送が流れている。

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Redhill駅に入線する、Joo Koon行きのC151A型。

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昼のExpo駅に入線する、Tanah Merah行きのC151A型。

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C151A型走行音(Joo Koon→Pioneer)IGBT-VVVF制御で、制御装置は富士電機製。
Tc-M1-M2+M2-M1-Tc(4M2T)の6両編成。
C151A型走行音(Expo→Changi Airport)

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