「セマウル号」とは在来線の特急列車に相当する種別である。従来から京釜(キョンブ)線、大邱(テグ)線、東海南部(トンヘナンブ)線、慶全(キョンジョン)線、釜田(プジョン)線、長項(チャンハン)線、湖南(ホナム)線、全羅(チョルラ)線、光州(クァンジュ)線で運行されているほか、2006年11月1日のダイヤ改正より新たに京義(キョンウィ)線と鎮海(チンヘ)線でも運行されるようになった。また、同日のダイヤ改正で中央線、太白線、嶺東線での運用は廃止された。KTXが開業する前はソウル〜釜山を結ぶ最速の列車であった。KTX開業後の現在もソウル〜釜山を結ぶセマウル号は存続している。ソウル〜釜山間のセマウル号の所要時間は約4時間40分(KTXの同区間の最短所要時間は2時間40分)。全列車が全車指定席。車両は主にプッシュプル式の気動車が使用され、長項線、全羅線(、中央線、太白線、嶺東線)のみ客車列車で運転される。プッシュプル気動車は1987年に導入された6両編成の101系と、1988〜1991年に導入された8両編成の111系の2形式が存在し、製造した車両メーカーにより微妙に前面のデザインや台車が異なる。 |
京釜線を行くセマウル号111系。写真は韓進(ハンジン)製の車両。前面の連結器カバーは最近連結時の手間を考慮して取り外されていることもある。 南営にて | |
漢江鉄橋を渡るセマウル号111系現代(ヒョンデ)製の車両。前面デザインは韓進製と同一。8+8の16両編成。 鷺梁津〜龍山にて | |
111系現代製の電気連結器設置改造車。連結器周りが改造され、連結器カバーは設置することが出来なくなった。 加山デジタル団地にて | |
111系の大宇(テウ)製車両。前面デザインが韓進製、現代製に比べて丸みがあり、前照灯・尾灯の配置も異なっているのが特徴。 大邱にて | |
電気機関車またはディーゼル機関車牽引の客車列車で運行されるセマウル号。現在は長項線、全羅線で運行される。写真は現在は廃止された中央線、太白線、嶺東線のセマウル号。 中浪にて | |
京釜電鉄線の韓国鉄道公社5000系と並走する。 南営にて | |
離合するセマウル号111系韓進製車両(左)と現代製車両(右)。 | |
2006年夏より登場した新塗装の111系大宇製。順次、この塗装に変更される。 成均館大にて | |
111系現代製の新塗装。 水原にて | |
塗装変更は編成単位で行われるわけではないので、新塗装と旧塗装は混結で運用される。 鷺梁津にて | |
111系大宇製旧塗装(左)と111系現代製新塗装(右)の併結列車。 なお、編成は頻繁に組み替えられており、前後の気動車のメーカーが同一とは限らない。 鷺梁津〜龍山にて | |
側面のサボ。ローマ字・漢字も併記されているため分かりやすい。 | |
特室(トゥクシル)の車内。111系8両編成のうち1両が特室である。シートピッチは1230mm。天井には液晶モニターが設置されておりテレビ番組(無音)や次駅案内などを表示する。 | |
一般室(イルバンシル)の車内。シートピッチは1150mmで日本のグリーン車並。 | |
食堂車の車内。営業を行っている列車は少ない(時刻表に「食」の表記がある列車のみ)。「Free Space」という名がつけられている。 | |
セマウル号の乗車券・指定席券。 |
セマウル号 4ヶ国語自動放送(接近放送:大邱) | 韓国語・英語・日本語・中国語による4ヶ国語放送である。なお、始発駅発車時にもも4ヶ国語放送が流れる。 |
セマウル号 4ヶ国語自動放送(到着放送:東大邱) |