平壌市無軌道電車車両紹介 千里馬9.25型

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千里馬9.25型は1963〜1967年に製造された車両(連接車)である。平壌無軌道電車工場製。
平壌市無軌道電車の現役車両の中で最も古い車両である。車体はモノコック構造で、側面には扉が3箇所設置されている(1両目に1箇所、2両目に2箇所)。車体長は13,600mm。最高速度は45km/h。定員は120名。

現在、903号の1両のみが現役車両として活躍している。この903号は1964年6月に金日成主席・金正日総書記が視察した記念すべき車両として、動態保存車としての意味合いも強い。製造時からの走行距離は300万kmを超えている。
外国人観光客がチャーターする際も、千里馬-091型の他、この903号が使用されることも多いようである(2014年にRob Whitworth氏・JT Singh氏によって製作された平壌のタイムラプス作品「Enter Pyongyang」(こちら)でも、この車両が撮影に使用されている)。

千里馬9.25型外観。モノコック構造で丸みを帯びた車体が特徴。前面中央には千里馬をデザインしたエンブレムが設置されている。

平壌駅にて
千里馬9.25型の車内の様子。クロスシートが2+2人掛けで展開している。座席はレザー張り。
連接部のターンテーブル上にも座席が設置されている。
ドアはグライドスライドドア(自動開閉)。ステップは2段である。
後部車両(2両目)には車掌用の座席も設置されている。
車両後部。
千里馬9.25型の車内から眺めた金日成広場。
運転席。客室とは独立しており、座席とガラスで仕切られている。
前面窓はパノラミックウィンドウを使用。
前面窓の下には、1964年5月に金日成主席・金正日総書記が視察したことを示すプレートが誇らしげに設置されている。

左が「偉大なる首領 金日成同志が見られた無軌道電車 主体53(1964)年 5月15日」
右が「偉大なる領導者 金正日同志が見られた無軌道電車 主体53(1964)年 5月14日」
柳京ホテルと千里馬9.25型。

凱旋にて
凱旋門の広場に停車中の千里馬9.25型。
トロリーポールを架線から外して、後続の定期運行車両に道を譲る。
友誼塔停留所に到着した貸切車両。外国人観光客が無軌道電車に乗車できる区間は原則、平壌駅〜友誼塔間6.2kmに限られている。
貸切車両より撮影。平壌市無軌道電車(トロリーバス)の現役車両で最も古い千里馬9.25型903で運転。
平壌市のメインストリートである栄光通り・勝利通りを行く。最高速度は45km/hで他の車よりも遅い。阪神バスの中古車ともすれ違う。金日成広場にて停車。

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平壌市のメインストリートである勝利通り・倉田通り・七星門通りを行く。車窓からは倉田通りの高層マンション群、万寿台の丘の金日成主席・金日成総書記像、テレビジョン放送塔、千里馬銅像、凱旋門が見える。

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凱旋停留所を出発し、凱旋門のある広場にて停車する。

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凱旋通りを行く。外国人観光客が乗車できるのは原則、友誼塔停留所まで。

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友誼塔停留所を発車する、貸切の千里馬9.25型903と、続行で運行する営業運転の千里馬-091型。

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