昂坪360(ゴンピン360)ケーブルカーは、東涌(トンチョン)〜昂坪(ゴンピン) 間(全2駅)5.7kmを結ぶ観光客向けロープウェイである。途中、機場島(ゲイチェンドン)、彌勒山(ネイラクサン)の2箇所にロープウェイの方向転換を行うアングルステーションがある(アングルステーションでの乗降は不可)。2006年9月18日に開通した。所要時間は20〜25分で、強風の場合は徐行運転をする。運賃はMTRとは別運賃で、片道58香港ドル、往復88香港ドル(日曜日と祝日の場合はそれぞれ10香港ドル増し)。オクトパスの使用は不可である。運行時間は平日が10:00〜18:00、休日が10:00〜18:30、祝日が9:00〜18:30。ロープウェイは複線自動循環式で、ロープウェイのシステム全体はイタリアのLEITNER(ライトナー)が製造を担当した。終点の昂坪には「昂坪市集」という集落があり、アトラクションや商店、飲食店が建ち並んでいる。その先には世界最大の野外大仏、「天壇大仏」がある宝蓮禅寺や1920年建立の寶蓮寺がある。 2007年6月11日、営業終了後に高速運転試験を行っていたゴンドラが1台脱線し、52m下の草薮に落下した。香港政府は安全の確認が出来るまでの運行休止を発令し、半年後の2007年12月31日に営業を再開した。開業時から同ロープウェイの運営を行っていたSkyrail-ITM社は落下事故の影響で運行契約を解除され、現在は代わりに港鐡の子会社の「昂坪360有限公司」が運営を担当している。施設の保有は港鐡が継続。 昂坪360公式ホームページ:http://www.np360.com.hk/ |
昂坪360ケーブルカーの東涌(トンチョン)駅。香港鐵路東涌線の東涌駅と地上で接続している。 | |
東涌駅の乗り場。ロープウェイは右側通行。ゴンドラの定員は17人で、座席は10人分(5人掛×2)ある。 | |
車内にある製造メーカー名の表記。イタリアのLEITNER製である。隣に書かれている番号は、車両番号。全112台で運行されている。 | |
東涌駅から昂坪方面を眺める。奥には機場島のアングルステーション(方向転換駅)が見える。 | |
機場島のアングルステーションを出発すると眼下に東涌湾を望みながら、一気に60度あまりの傾斜を上る。 | |
東側の車窓からは、東涌の高層マンションが見える。 | |
西側の車窓からは香港国際空港が一望できる。なお、ゴンドラの扉のステッカーはMTRの車両のものと同一デザインで色違い。 | |
東涌湾上を過ぎると、北ランタオ野外公園(北大嶼郊野公園)上空を進む。索条の下の山肌に見える道は昂坪まで続く登山道。 | |
2箇所目の、彌勒山アングルステーション。この付近が昂坪360ケーブルカーの最高標高地点。 | |
彌勒山アングルステーションを出発すると、昂坪駅に向けて高度を下げる。支柱は全区間で8つのみで、特に機場島アングルステーション〜昂坪 間は支柱のスパンも長く空中旅行が楽しめる。写真手前左の索条の間に宝蓮禅寺の天壇大仏が小さく見えている。 | |
終点の昂坪駅。 | |
昂坪360の自動改札機。出場時は改札はない。 昂坪にて | |
昂坪駅前から宝蓮禅寺の入口付近まで「昂坪市集」という集落があり、昂坪360ケーブルカーと共に建設された。 | |
宝蓮禅寺の天壇大仏。世界最大の野外大仏である。 | |
2007年9月時点の昂坪360ケーブルカーの様子。2007年6月に発生したゴンドラ落下事故の影響で運転を休止し、全てのゴンドラは検査のために撤去されていた。 半年後の2007年12月31日に運行を再開した。 |
昂坪360の往復乗車券(表/裏) 磁気式である。出場時は改札機がないので、乗車券は記念にもらうことができる。 |
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昂坪360パンフレット 切符売り場で配布している。写真は日本語バージョン。 |