CRH2型はJR東日本のE2系1000番台新幹線電車をベースとした車両で、川崎重工および四方機車車両で60編成(編成番号2001〜2060)が製造された。うち、3編成が川崎重工で製造、6編成が組み立てを四方機車車両で施工、残りの51編成が四方機車車両でライセンス製造された。 4M4Tの8両編成でE2系1000番台よりもMT比率が低く、最高速度は250km/h。IGBT-VVVF制御で、制御装置は三菱電機製、日立製、株洲南車時代電気製(株洲南車時代電気は三菱電機からの技術供与)のものを採用している。電動機は三菱電機製、日立製、南車電機製(南車電機は三菱電機からの技術供与)。 車体はアルミ製で、四方機車車両製を含めてE2系1000番台と同様のダブルスキン構造を採用している。車体の外面上のE2系1000番台との主な差異は、パンタグラフが在来線の架線高さに対応するためにドイツのStemmann-Technik製の大型のもの(DSA250型)を採用していること、先頭車の屋根に無線機とGPSのアンテナを搭載していること、5号車に食堂車を連結していること、フルアクティブサスペンションを省略していること等である。車体長は、先頭車が25.7m、中間車が25m、車体幅は3380mm(E2系1000番台と同一寸法)。 2007年1月28日、上海〜南京 間及び上海南〜杭州 間で旧正月の臨時列車として営業運転を開始した。営業運転開始直後は最高速度が160km/hに抑えられていたが、2007年4月18日の「全国鉄路第6次大提速」より最高速度を250km/hに向上させた。列車は8両編成、または2編成併結した16両編成で運転される。 車両は上海、北京、済南、西安、武漢、鄭州、南昌の各鉄路局に配属され、そのうち上海局が最も多く配置されている。編成番号2010は軌道検測車両の機能を兼ね備えている。また、編成番号2001は公務車で、一般の営業運転には就かない。 2007年12月22日に、最高速度300km/hのCRH2C型が四方機車車両から出場した。この車両は四方機車車両が独自にCRH2型を基に製造したもので、前照灯やパンタグラフカバー等が増設された。2008年8月より営業運転開始予定。 60編成が製造予定で、編成番号は2061〜2120。 |
白をベースに細い青帯を配したCRH2型。先頭車の屋根には無線機とGPSのアンテナを搭載している。前照灯はE2系1000番台と異なり、HIDが6灯。 にて | |
上海駅を発車する、南京行きのCRH2型。 | |
上海駅からディーゼル機関車に牽引されて回送されるCRH2型。 | |
南京駅に入線するCRH2型。パンタグラフは編成あたり2基設置されている(4号車と6号車)が、原則として進行方向後ろ側のパンタグラフ1基のみを上げて走行する。 | |
南京駅で並んだ、3編成のCRH2型。 | |
先頭車のノーズ部分の寸法は、E2系1000番台と同一である。一番奥の列車は、8+8両の16両編成で運転。 | |
先頭車のノーズ側面には「CRH」のロゴマークが貼付されている。 | |
先頭車前面窓の下及び先頭車側面窓上には「和諧号」の文字が書かれている。 | |
側面の行先表示機及び号車番号表示機は3色LED式で、行先表示機は列車の行先や列車番号が中国語と英語で交互にスライド表示される。 | |
パンタグラフは在来線の架線高さに対応するために、ドイツのStemmann-Technik製の大型のもの(DSA250型)を採用している。なお、CRHが走行する区間は交流25000V/50 Hz電化で、電化方式自体は東北・上越新幹線と同一。 | |
4号車と5号車の間の屋根上には、E2系1000番台と同様に特高圧渡りのケーブルヘッドが設置されている。 | |
CRHのノーズと停止位置目標。 | |
運転台の様子。E2系1000番台と基本的な構造は同一。 | |
2007年4月18日「全国鉄路第6次大提速」の広告とCRH2型。 南京にて |
CRH2型 駅発車動画(天津西駅にて) | 加速度は1.5km/h/s。7両目に一等座車を連結している。 |