広州地下鉄3号線

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広州地下鉄3号線は広州東站(コワンチョウトンジャン)〜体育西路(ティーユーシールー)〜番禺広場(パンユークワンチャン/パンユー スクエア)間を13駅28.8kmを結ぶ本線と、天河客運站(ティエンヘークーユンジャン/ティエンヘー コーチ ターミナル)〜体育西路 間6駅7.5kmを結ぶ支線から成る、計18駅、全長36.3kmの路線である。中国では初のY字型を成す路線で、全区間が地下。全区間複線(右側通行)で、架線集電方式による直流1,500V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。ワンマン・ATO運転を実施している。

運転系統は天河客運站〜番禺広場 間を結ぶ列車と、広州東站〜体育西路 間を結ぶ列車の2系統で、本線・支線という区分とは正反対に、支線の列車はすべて体育西路駅以南の本線に直通し、逆に本線を通しで全区間走る列車はない。2005年12月26日に広州東站〜体育西路〜客村(ケーツン)間が部分開業し、2006年12月30日に支線を含む残りの区間が開通し、同時に運転系統が現在のような2系統制に変更された。

列車は3両編成で、1・2号線よりも車体規格やトンネル断面積が小さい。地下区間としては世界最速クラスの営業最高速度120km/h(車両最高速度135km/h)運転を行う。車両はシーメンス製(および南車株洲電力機車製のノックダウン)で、3両編成40本の計120両が2007年10月26日までに順次製造された。ホームは6両編成分の有効長があり、将来的には6両編成となる見込み。現状では輸送力不足により大半の区間において終日混雑している状態で、特にラッシュ時間帯は乗車規制を行う場合もある。

機場北〜広州東站間12駅28.9kmの延伸工事が2010年末(但し、機場北〜機場南 間(1駅間)のみ2012年)の開通を目指して、現在進捗中である。

(路線図:管理人制作)

広州地下鉄3号線の電車。シーメンス製(および南車株洲電力機車製のノックダウン)で、2005年から2007年にかけて3両編成40本が導入された。

天河客運站にて
3号線電車の車内。1号線・2号線よりも車体規格は小さく、車体幅2800mm、車体長20m(日本の標準的な通勤型電車とほぼ同じ寸法)。4扉車で、ドアはプラグドア。座席はステンレス製。
側窓の上には液晶モニターが設置されており、広告などを流す。1両あたり6台設置。
各ドアの上には、マップ式案内装置が設置されている。
車端部にある製造メーカー(南車株洲電力機車・Siemens)のステッカー。
全駅にプラットホームスクリーンドア(PSD)完備。ホームドアは6両分設置されているが列車は3両編成のため、未使用の扉の前には列車停止位置へ誘導するステッカーないしは案内板が掲げられている。
2つの系統の乗換駅である体育西路駅は2面3線で、両端のホームが天河客運站〜番禺広場 間を結ぶ系統が発着し、中央のホームに広州東站行きが発着する。
おおまかな配線図は以下の通り。


(管理人作成)
体育西路駅のホーム案内表示。
体育西路駅に停車中の、広州東站行き列車。
列車は3両編成だが、ホームドア関連の設備は既に6両停止位置にセンサーが設置されているため、体育西路駅に到着した折り返し列車は一旦ドアを閉め、3両分広州東站寄りに移動した後に再び扉が開く。写真は、停止位置を移動するために発車する広州東站行き列車。
なお、その他の終端駅では列車は一旦引き上げ線に入線後、折り返す。
南側の終着駅の番禺広場駅。1面2線で、片側は降車専用ホーム。
客村駅に停車中の天河客運站行き列車。
支線の北東側終着駅の天河客運站駅。2面2線の構造。
天河客運站の改札口。乗客数に対して自動改札機の数が不足している為、ラッシュ時は改札を抜けるのに相当時間がかかる。また、自動券売機も台数が足りないために長蛇の列となる。
部分開通時(2005年12月26日〜2006年12月29日)の3号線の路線図。
3号線・4号線の部分開業時のキャッチフレーズは「更多新線、更多新鮮(更に新線多く、更に新鮮多く)」。野菜や果物の写真をベースにしたデザインの広告(複数の種類がある)が車内や駅に数多く掲げられていた。

3号線電車走行音(番禺広場→市橋) IGBT-VVVF制御で、制御装置はシーメンス製。
Mc-T-Mc(2M1T)の3両編成。
120km/h運転区間で収録した。防音車体のため、トンネル内を高速で走っているにもかかわらず極めて静かである。
3号線電車走行音(五山→華師) 車内自動放送は北京語・広東語・英語の順番となっている。編成が短いこともあり、大半の区間が終日混雑している。

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