大連市電202路

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大連市電203路は興工街(シンゴンジエ)〜小平島前(シャオピンダオチェン)間19駅12.5kmを結ぶ路線である。全区間複線(右側通行)で、架線集電方式による直流750V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。興工街〜解放広場(ジエファングァンチャン)間の3駅間が併用軌道で、その他の区間は専用軌道である。2002年12月1日に黒石礁(ヘイシージャオ)〜小平島前 間が延伸開通した。

車両は2001年から導入され2002年12月1日から営業を開始した、DL6W型電車で「大連人」(ダーリェンレン)の愛称を持つ。この車両は中国初の70%低床式電車で、製造は大連現代軌道交通有限公司電車工廠。最高速度は60km/h。また、床下機器はDL6W形と同一として車体をレトロ調としたDL4W型電車が2004年に1編成導入され、イベント時を中心に運用される。

併用軌道を行く202路。

錦煇商城〜解放広場にて
併用軌道区間で離合する202路のDL6W型電車。中国初の低床式電車で、複数メーカーの合同設計で3種類の試作車を製造した末に量産化を行った。26編成が導入されている。さらに、201路用に2007年度に10編成が追加導入された。

興工街〜錦煇商城にて
夜の錦煇商城電停に停車中のDL6W型電車。錦煇商城電停は202路で唯一安全地帯がない電停で、道路から直接乗降する。
解放広場以南は専用軌道となる。専用軌道区間は50kgレールを採用している。

功成街〜解放広場にて
林立する高層ビルをバックに幹線道路の脇に設けられた専用軌道を行く。和平広場以南はこの旅順へと続く幹線道路に沿って線路が敷かれている。

星海広場〜化物所にて
星海公園〜海事大学 間の4駅間は電停付近を除いて高架軌道となっている。

弘基読書園〜海事大学にて
海事大学電停付近は中国国鉄の貨物線の線路(右)と並ぶ。写真の列車は高架橋を上り興工街方面へ。

弘基読書園〜海事大学にて
2002年延伸開通区間の地平区間は大半が芝生軌道(緑化軌道)となっている。

高新園区〜中国華録にて
大連市南西部に広がる住宅街を行く202路。

中国華録〜高新園区にて
終点の小平島前電停の先で方向転換する、折り返し興工街行きの列車。奥は車両基地。
DL6W型電車の車内。編成両端の動力台車付近を除いて低床の70%低床式電車。床面高さは400mm。導入年次により車内の仕様が若干異なる(手すりの配色や液晶モニターの有無など)。車掌は2人乗務し、運転士を含めると1列車3人乗務体制。
乗務員室仕切り壁は窓が設置されており、前面展望も可能。座席には青いカバーがかけられている。
運転台の様子。左手ワンハンドルマスコン式で、中央には液晶モニターが設置されている。
小平島前の車両基地の様子。2002年の路線延伸開通時に併せて設けられた基地で、工場機能も有している。
車両基地の片隅には201路の休止によって休車状態となった車両群(201路はリニューアル開業後はDL6W型が導入されるため、恐らく復帰することはない)や、DL6W型の導入によって御役御免となった202路の8000型が部品を取られて留置されている。8000型は18両が長春市電に売却されたが、残る12両は製造後わずか8年で解体処分された。
解放広場の車両基地に留置されていたレトロ調電車DL4W型電車。203路の延伸開業にあわせて導入され、現在は202路でイベント時を中心に活躍している。足回りはDL6W型と同一でIGBT-VVVF制御。

大連市電202路 DL6W型電車走行音(河口→七賢嶺) IGBT-VVVF制御である。制御装置は輸入品のようだが、メーカーなどは不明。ドアエンジンは電気式で、ドア開閉時にはチャイムが鳴る。

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