営団500形里帰り車両 新木場→中野陸送・搬入(584号車)

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新木場車両基地(新木場CR)にて動態保存に向けて本格的が整備が進められてきた営団地下鉄500形3両(584・734・771)は、2017年8月に同車両基地への整備が完了。3両は中野車両基地へ再度陸送された。

2017年8月25日未明に734・771号車、2017年8月26日未明に584号車が陸送された。いずれも車体は大部分を白いラッピングで養生された状態であった。このページでは584号車の新木場車両基地での入換、新木場車両基地から中野車両基地への陸送、中野車両基地での搬入作業の様子について紹介する。

※新木場車両基地・中野車両基地の写真はすべて敷地外より撮影

新木場CRにて、6000-系(6000系一次試作車)と並ぶ584号車。本来は走る路線も軌間も異なる両者が、お互いにアウェイな地で顔を合わせた(現役時代に顔を合わせたことはない)。
なお、6000-系は2016年6月に綾瀬車両基地から新木場車両基地へ回送され、総合研修訓練センターの訓練車となっている。
2017年8月25日の午後より入換開始。入換機(アント)で押し出され、推進運転される。
ポイントを切り替え、アントで牽引される584号車。台車は6000系の廃車発生品の転用と思われる仮台車を使用している。
上から眺めた584号車。前面・妻面・側面の窓下・妻面に加え、側扉部分が白いラッピングで養生されている。
車両番号部分。養生されているが、番号部分が浮き上がっているのが確認できる。新製時のステンレス板切り抜きのものに復元されたと思われる。
車内はピンク色の内装が復元されているのが確認できるほか、乗降口部分はドア本体が見当たらず、ベニア板らしきもので覆われている。新製時、500形のドア窓は全車両大窓であったことから、大窓のものが復元されるのではないかという淡い期待が膨らむ。
新木場車両基地に留置されている有楽町線系統の車両と並ぶ。
総合研修訓練センターの訓練車としても使用されている、千代田線分岐線の05系66F(05-013以下3両編成)も同時に入換が行われ、思わぬ顔合わせが実現した。
車両基地内で入換が行われる584号車。ポイントの都合上、4度も進行方向を切り替えて車両基地内をジグザグに移動し、搬出場所へと向かった。
車両搬出場所は車両留置線を間に挟んで新木場CRと正反対の位置にある。
入換の途中では、車両基地内の留置車両と一時的に並び、東京メトロ7000系・10000系、西武6000系(0番台・50番台)、東武9000型・9050型・50070型と有楽町線系統で活躍する全形式と並ぶ奇跡が起きた。
総合研修訓練センターの建屋の下を通過。
車両基地内を行き来し、ようやく搬出場所に到着。
アントが切り離された。
クレーンの相吊りによって台車抜き(台抜き)作業開始。
吊り上げられた584号車。仮台車を後方へと手押しで移動させる。
仮台車を抜くのと同時に、陸送用台車を前後から挿入。
車体を慎重に降ろして、陸送用台車と結合した。
作業を終え、新木場車両基地内を移動。
5ヶ月間お世話になった新木場車両基地ともお別れ。期間限定で同居していた有楽町線系統の車両に最後の挨拶をしているかのよう。
584号車の仮台車2台も別のトレーラーに載せられ、搬出された。
日付が変わって2017年8月26日の未明、新木場車両基地を出発する584号車。
新木場車両基地の前の道を行く。
幹線道路の新木場・若洲線から右折。前日の734号車・771号車と同様、新木場3丁目内で迂回して方向転換する。
迂回して進行方向を変え、再び新木場・若洲線に入る。
国道357号線(東京湾岸道路)から環七通りへと左折。
都営新宿線一之江駅付近を行く。
環七通りの総武陸橋を渡り、JR総武線をオーバーパスする。
足立区に架かる大谷田陸橋を渡る。陸橋上のカーブで進む方角を大きく変え、陸送の車列は一路東へ。
西新井駅付近を行く584号車。
東十条駅付近を通過。
環七通り・中山道・山手通りを経由して、清水橋交差点より方南通り(東京都道14号線)へ。中野車両基地手前で時間調整。
中野車両基地内に到着した584号車。これにて新木場CRで整備を受けていた全3両が無事帰還した。
翌朝、中野車両基地内にて台車入れ(台入れ)作業を開始。
車体を吊り上げ、ヤッコ(陸送用台車)を抜く。
本台車を手押しで移動し、ゆっくりと車体を降ろす。
職員の手押しで移動させる。
工場内からアントのお出迎え。
アントに牽引されて、車両基地内を移動する。
一旦、車両基地の最も端まで移動。
ポイントを切り替えて、推進運転で移動する。車両基地内には偶然にも丸ノ内線・銀座線の現存車種全形式(丸ノ内線500形・02系(0番台・80番台)、銀座線01系・1000系)が一堂に集い、綺麗に蘇った500形の到着を歓迎しているかのようだ。
車両基地内の小修理場の建屋へと入っていく。
部品取りとして中野車両基地内に留置されたままの752号車。今回整備された3両(584・734・771)と改めて比較すると、車体の艶の違いに気づく。整備された3両のラッピングが剥がされた状態でのお披露目の日が待ち遠しい。
2017年8月26日午後、アントに連結されて車両基地内を移動する584号車。狭軌用の仮台車を履き、有楽町線を走る各種車両と並ぶ。丸ノ内線での現役時代には一度も見られなかった珍しい光景である。

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新木場CRでの本格的な修繕を終え、2017年8月26日の未明に新木場車両基地を出発した丸ノ内線500形584。

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2017年8月26日午前、アントに連結されて車両基地内を移動する584号車。2016年7月21日のアルゼンチンからの里帰りの際の搬入時にも同じ光景が見られたが、車体は比較にならない程綺麗に整備された。

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