タイ国鉄には、これまでJR西日本から車両の無償譲渡が4回行われている。 1997年にキハ58と12系客車が54両、1999年にキハ58が20両、2004年に14系客車(座席車及び寝台車)が20両、2008年に24系客車(寝台車)28両と14系客車(寝台車)4両が譲渡され、2008年現在までの譲渡車両は合計126両に及ぶ。 いずれの車両もタイにて台車の軌間変更改造(1,067mm→1,000mm化)やステップの増設改造、汚物タンク撤去(タイ国鉄の車両のトイレはすべて垂れ流し式のため)、塗装変更等が行われた上で、営業運転に使用されている。なお、キハ58は現在全車休車となっている。 |
フアランポーン駅を発車する、12系客車を連結した列車。塗装は変更されているものの、原型は保っている。写真のように妻面側を最後尾として運用されることもあるため、妻面には尾灯が追加された。連結器周りには緩衝器が設置されている。 | |
妻面には銘板がそのまま残されている。 | |
一部の12系客車の前面窓は埋められている。タイ国鉄は低床ホームのため、各出入口にはステップを増設。 | |
12系客車の車内の様子。日本で使用されていた時とほぼ同じ。モケットもオリジナルのまま。 | |
一部の車両は座席がレザー張りに変更されている。 | |
貫通路の様子。貫通路に幌はない(転落防止用の手すりを設置)。 | |
アルストム製のAHK型ディーゼル機関車に牽引された12系客車。 フアランポーンにて | |
フアランポーン駅先の車両基地に留置されている14系客車(寝台車+座席車+座席車+寝台車)。前面は警戒色に塗られたものの、側面はオリジナル塗装のまま。 | |
フアランポーン駅の留置線に留置されている、スハネフ15 13(1978年富士重工製)。前面のみ警戒色に変更された。 | |
編成の中間に組み込まれたスハネフ15 15(1978年富士重工製)。 | |
車内の様子。カーテンが黄色いものに交換されている。 | |
寝台。枕のほかにマットレスが用意されている(JRではマットレスは用意されない)。 | |
洗面台。日本語表記も残っている。 | |
オロネ25 304の車内。 | |
個室の内部。ベッドがモケット張りからレザー張りに変更され、カーテンが赤色のものに交換されている。 | |
折り畳み式の洗面台やブラウン管小型テレビ等は存置されている。 | |
14系座席車。 | |
増設ステップの様子。扉は増設ステップの部分のみ4つ折りの構造となっている。 | |
側面の方向幕は抜かれずに存置されている。車両ごとに様々な行先表示を出したままとなっている。 | |
14系客車オハ14形の車内。日本時代ほぼそのままの状態となっている。 |