台北捷運車両紹介371型

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台北捷運371型は2005年〜2009年に4M2Tの6両編成52本(312両)と3両編成3本(9両)の合計321両が導入された。川崎重工で2005年〜2008年に6両編成25本+3両編成3本(159両)、日本車両で2008年に6両編成1本(第431/432編成;最終組立は台湾車輛)、台湾車輛で2009年に6両編成26本(156両)が製造された。

現在、台北捷運で最大両数の形式である。台湾でのステンレス車両の生産技術向上の為に約半数が台湾車輛で製造された。また、当形式は台湾捷運の新製車としては初の3両編成も導入された。

構体や前面デザインの基本設計は301型に準じているが、前面LED式行先表示機のフォントの拡大、尾灯のLED化等の変更点がある。側面のLED式行先表示機及び路線カラー表示機は初めて製造時から設置された。一方、車内は従来車より大幅にモデルチェンジされ、両先頭車の座席配置の変更、各車への防犯カメラ及び火災感知器の設置、電気式ドアエンジンの初採用、ドアチャイムの変更等の改良が施された。

4桁の車両番号のうち、371型は100の位が「3」または「4」となっている。制御装置は三菱電機製のIGBT-VVVF制御装置を採用している。

車両寸法は長さ23,500mm×幅3,180mm×高さ3,590mm。設計最高速度は90km/h(営業最高速度は80km/h)。DM1(Mc1)-T-M2 + M2-T-DM1(Mc1)の6両編成もしくはDM1(Mc1)-T-DM1(Mc1)の3両編成。車体はステンレス製。

北投機廠・新店機廠・蘆洲機廠に所属し、6両編成は松山新店線と中和新蘆線、3両編成は新北投支線と小碧潭支線で運行されている。かつては淡水線でも運行されていた。

※淡水線新北投支線の371型の詳細はこちら
※新店線小碧潭支線の371型の詳細はこちら

淡水線・新店線の運用に就く371型。前面の塗装は301型と同様に銀色で3面折妻となっている。

奇岩にて
支線向けの3両編成。3編成が投入済み。

北投にて
台車。ボルスタレス台車で、集電装置の設置位置が301型と異なっている。
VVVFインバーター装置。三菱電機製。
SIV装置。三菱電機製。
貫通幌。幌本体は341型のような金属製蛇腹タイプだが、支持構造は301型に準じている。
製造当初から設置されたLED式行先表示器と路線カラー表示器。構造は従来車と同一。
6両編成の両端先頭車及び3両編成の片側の先頭車は座席が車両中央部と車端部の計24席しか設置されていない。その他のスペースは荷棚が設置されている。
なお、後に全編成の先頭車に対して荷棚を一部撤去し、座席を増設する改造工事を行った。
荷棚の様子。着席定員減少による混雑緩和と、従来車両の網棚未設置の対応策を狙ったものと思われる。
中央部のロングシート。博愛座(優先席)は紺色で色分けされるようになった。
乗務員室仕切り壁の背後は従来車は2人掛けの座席が設置されていたが、371型では省略され、車椅子スペースとなった。
支線用の車両の片側の先頭車にのみ採用されたオールロングシートの車内。台北捷運の車両でオールロングシートの配置は初。
中間車は従来形式と同様の、ロングシートとクロスシートを組み合わせた「非」字型の配置。つり革や扉の形状は301型に、天井(冷房吹出口)の形状は321型、341型に準じている。
車端部の車両番号と製造メーカー(川崎重工)の銘板。371型は車両番号の100の位が「3」または「4」となっている。
2006年川崎重工製の307/308編成。VVVF制御装置は三菱電機製。

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新店線から淡水線への渡り線を通って中正記念堂駅に入線する、新店発淡水行きの列車。当駅は2013年に可動式ホーム柵(APG)が設置された。

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地下駅の雙連駅に入線する、フルラッピングの371型と台北捷運最新型の381型。共に川崎重工・台湾車輛製。

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中和新蘆線371型走行音(民権西路→三重国小)IGBT-VVVF制御で、制御装置は三菱電機製。
Mc-T-M+M-T-Mc(6M2T)の6両編成。
扉開閉時にはドアチャイムが鳴る。
中和新蘆線371型走行音(蘆洲→徐匯中学)
中和新蘆線371型走行音(三重国小→大橋頭)
中和新蘆線371型走行音(新荘→輔大(終点))
中和新蘆線371型走行音(丹鳳→輔大)
中和新蘆線371型走行音(南勢角→景安)
淡水線・新店線371型走行音(ロ其哩岸→石牌)

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