台鐵×京急 車両デザイン相互交換

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2016年〜2017年、「友好鉄道協定」を結んでいる台鐵(台湾鐵路管理局)と京急(京浜急行電鉄)において、互いに相手の鉄道車両のカラーを纏ったラッピング車両が運行された。

まずは京急が友好鉄道協定締結1周年記念として、2100形2133F「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」に台鐵の普快車をイメージしたラッピングを車体・スカートに施し、2016年2月22日から営業運転を開始した。当初は同年3月26日までの予定であったが、当該車両を見るために訪日する台湾の鉄道ファンが現れる程の好評であったことから、同年6月5日まで運行期間が延長された(京急の公式発表では6月4日まで運行予定であったが、翌日も運用の都合で運行された)。

そして、この流れに呼応する形で、台鐵側の提案により台鐵のEMU700型EMU701-702編成(トップナンバー編成。日本車両製)に京急800形をイメージした全面ラッピングが施された。2016年5月12日に南港駅で出発式を実施。当初、2016年10月12日までの予定であったが、こちらも2017年4月9日まで運行期間が延長された。運行区間は主に基隆〜嘉義 間及び蘇澳〜樹林 間であった(最終日の2017年4月9日には特別に屏東線の潮州まで入線する運用に充当された)。

京急ラッピングが施されたEMU700型EMU701-702編成。EMU700型の前面形状から、ラッピングは京急800形をイメージしたものとなっている。
台鐵において他社の鉄道車両をイメージしたラッピング列車が運行されるのは、これが初である。

宜蘭にて
樹林発蘇澳行きの区間車運用に就く、京急ラッピングのEMU700型EMU701-702編成。

瑞芳にて
宜蘭駅に停車中の京急ラッピング編成。
八堵駅に入線する、蘇澳行き区間車。貨物列車と離合する。
樹林駅に到着した、当駅止まりの4103次列車(樹林7:10着)。そのまま樹林調車場への職員輸送列車として運行される。
前面には京急風のスリットが入った形式表記「700」が追加された。
車体裾には京急の車両と同様、「KEIKYU」の文字が記されている(京急の車両に取り付けられている実物のプレートよりも表記はやや大きい)。また車体側面だけでなく妻面も赤色にラッピングされている。
なお、車内への記念装飾や特別な広告掲示は特段行われていない。
車体側面の台鐵の局章及び車両番号表記。白抜き文字である(通常の非ラッピング編成は青文字)。
EMC701(Mc)の外観。
(ドア周りステップレス化改造前)
EP701(T)。
ET701(T)。
EM701(M)。妻面には反射板付きの尾灯がある。
ドア付近のステップレス化改造後のEMU700型EMU701-702編成。EMU700型は2016年6月〜12月に、全車両においてドア付近のステップレス化改造が実施された。

山佳にて
ステップレス化改造部。増設された沓摺(くつずり)部にもラッピングが施された。当編成のステップレス化改造は2016年11月に実施。
豊富駅付近を行く、基隆行きのEMU700型EMU701-702編成。
八堵駅に入線する斗六行き。
新竹駅に到着する。
松山駅を発車する斗六行き区間車。
京急ラッピング編成の車内の様子。車内は特に京急関係の装飾はされていない。EMU700型では2016年よりモケットの更新が順次行われているが、新モケットは奇しくも京急2100形を彷彿とさせる配色となった(一般座席:青、優先席:赤)。
なお、当編成は日本車両での落成直後(2006年12月)も青いモケットであった(色味や柄は現状のものとは少し異なる)が、営業運転開始までに緑色のものに交換されたという経緯がある。
EMC701(1号車)の外観。
(ドア周りステップレス化改造後。当改造と併せて、各連結面間に転落防止用のチェーンが設置された)
EP701(2号車)
ET701(3号車)。
ET700形(3号車・6号車)は、ステップレス化改造と併せて行先表示器の隣にドア開閉状態表示装置が新たに設置された(EMU700型の他の編成も同様に設置された)。
EM701(4号車)
EM702(5号車)
ET702(6号車)
EP702(7号車)
EMC702(8号車)
2016年2月22日から同年6月5日まで運行された、2100形2133Fによる台鐵ラッピング列車。当編成は元々「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」として青色の塗装を纏っているが、側面に白帯と台鐵の局章を追加し、スカートに警戒色のラッピングを施して台鐵の普快車風のラッピングとした。前面には友好鉄道協定1周年記念のヘッドマーク(ステッカー)が掲出された。

能見台にて
「モーニング・ウィング号」(泉岳寺行き)の運用に入る、台鐵ラッピングの2100形2133F。

新馬場にて
京急蒲田駅に入線する2100形2133F。
快特運用に入る台鐵ラッピング編成。

北品川にて
品川〜北品川 間のS字カーブを行く。
「ウィング号」の送り込み回送列車が金沢文庫を行く。
先頭車側面。
車両側面中央部に掲げられた台鐵の局章。
先頭部側面には「台鐵×京急 友好鉄道協定1周年記念」の文字。
2100形2133F(台鐵ラッピング編成)の車内の様子。
中吊り広告はすべて「日台縦断スタンプラリー」のもので統一された。
ドア脇の広告は台湾関連のもので揃えられた。
瑞芳駅1番線から発車する、蘇澳行きのEMU700型EMU701-702編成。2016年5月12日から同年10月12日まで、台鉄×京急友好鉄道協定締結企画として京急をイメージしたラッピングが施されている。

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宜蘭駅に入線する、京急ラッピングのEMU700型EMU701-702編成。

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樹林駅を発車する、樹林調車場へ入庫するEMU700型EMU701-702編成(京急ラッピング列車)。車体側面だけでなく妻面も京急カラーにラッピングされている。回送列車の車内には樹林調車場へ向かう職員が乗車している。

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八堵駅の宜蘭線ホームに入線する、蘇澳行きのEMU700型EMU701-702編成(京急ラッピング列車)。貨物列車と離合する。

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2016年2月22日から同年6月5日まで運行された「台鉄×京急 友好鉄道協定締結1周年記念ラッピング列車」。能見台駅付近のS字カーブを通過する。

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夕方の北品川駅を通過する、台鐵×京急友好鉄道協定締結1周年記念ラッピングが施された2100形2133F。

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京急蒲田駅に入線する、2100形2133F「台鉄×京急 友好鉄道協定締結1周年記念ラッピング列車」。

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