ミャンマー国鉄元 いすみ鉄道いすみ200'形

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いすみ鉄道いすみ200'形は1988年に製造された車両である。「いすみ100形」としていすみ101〜いすみ107の7両が製造され、後にオールロングシート化に伴い形式名を「いすみ200形」に変更(車両番号もいすみ101〜107からいすみ201〜207に変更)、更に床の張替えで「いすみ200'(ダッシュ)形」に変更した(車両番号は変更なし)。製造会社は富士重工。富士重工標準のLE-CarIIで、前面は貫通仕様。車両寸法は長さ15,500mm×幅3,040mm(最大幅)×高さ3,550mm。最高速度は80km/h。車体は鋼製。

車両の老朽化に伴い、2010年のいすみ204廃車を皮切りに、廃車が進んでいる。2012年より後継のいすみ300形・いすみ350形の導入も進んでいる。うち、2012年にいすみ203・207、2013年にいすみ205、2015年にいすみ201がミャンマー国鉄に譲渡された。現地到着後、ステップ設置、車軸の改造、塗装の変更等の改造が施された。ミャンマー国鉄での車両番号は、いすみ203が「RBE2580」、いすみ207が「RBE2581」、いすみ205が「RBE2591」、いすみ201が「RBE25108」。

いすみ203・207は一般車としては使用されておらず、政府要人やミャンマー国鉄幹部の視察等で使用されるVIP用車両として2013年・2014年に竣工した(いすみ207は一般車として2013年に一旦竣工後、2014年にVIP仕様に改造)。内装はすべて更新され、座席は回転クロスシートが取り付けられた。また、元々トイレ無しの車両であったが新たにトイレが設置された。
いすみ205は一般車として2014年春に竣工し、Mawlamyaing〜Ye間で営業運転を開始した(塗装はRBE標準色のクリームと赤のツートンカラーに変更、内装はいすみ鉄道時代と大きな変更なし)。
いすみ201はいすみ鉄道時代の塗装のまま2015年8月に竣工した。

RBE2580(元:いすみ203)。VIP用車両として2013年3月に竣工した。塗装も赤地にクリーム帯のVIP車標準塗装に変更されている。

Pyinmana Locomotive Shed(Pyinmana機関区)にて
渡り板の裏側は、いすみ鉄道時代の塗装がそのまま残っている。いすみ鉄道時代の車両番号「203」の表記も健在。
車体色で塗り潰された、側面のいすみ鉄道の社紋。
RBE2580(元:いすみ203)の車内の様子。いすみ鉄道引退時はオールロングシートだったが、1人掛け+2人掛けの回転クロスシートに変更された。1人掛けの座席はインド製の新品、2人掛けの座席はキハ183系からの転用品である。
キハ183系から転用された回転クロスシート。
いすみ鉄道時代の各種表記はそのまま残されている。
折り戸。いすみ鉄道時代の案内も貼られたまま。
運転台周り。
「いすみ203」の車両番号プレート。
運転台。自動放送装置等の一部機器が取り外されたほかは原形を保っている。
ミャンマーにて新設された洋式トイレ。いすみ鉄道時代はトイレは設けられていない。
RBE2581(元:いすみ207)。2013年春に一般車仕様で竣工(塗装はRBE標準のクリームと赤のツートンカラー)したのち、2014年夏にVIP仕様に改造れた。塗装もVIP車標準塗装に再度変更された。
こちらも渡り板の裏側にいすみ鉄道時代の塗装が残され、いすみ鉄道時代の車両番号「207」の表記も存置されている。
角型前照灯・尾灯ユニットの縁に、一般車時代の塗り分け(上半分:クリーム、下半分:赤のツートンカラー)が僅かに残る。渡り板は両側ともいすみ鉄道時代の塗装のまま。
車体色で塗り潰された、いすみ鉄道の銘板と富士重工の製造銘板(昭和63年製)。
側面の車両番号表記。
RBE2581(元:いすみ207)の車内の様子。いすみ鉄道引退時はオールロングシートだったが、2人掛け+2人掛けの回転クロスシートに変更された。座席はすべてキハ183系から転用したものである。
新設されたデッキとの仕切り。仕切り扉は引き戸。
RBE2581の運転台周り。客室とは対照的に、いすみ鉄道時代と大きな変化はない。
「いすみ207」の車両番号プレートと、富士重工の製造銘板。
運転台。日本語表記も多く残っているが、逆に英語表記はほとんど追加されていない。運転士が困らないのか尋ねたところ、今までの経験と勘があるので問題ないとのことだった(車種は違えど、LE-CarII同士ならばほとんど運転操作方法に差異はないようだ)。
RBE2581もVIP仕様改造時にトイレが新設された。
RBE25108(元:いすみ201)。2015年8月に竣工した。ミャンマー国鉄へ渡ったいすみ200'形のうち、当車両のみがいすみ鉄道時代の塗装のまま竣工した。修繕時に一部が再塗装され、黄色い車体が眩しい。

Insein Locomotive Workshopにて
床下機器はRBE標準のライトグレーに再塗装された。ドア部分にはステップが増設されている。

Insein Locomotive Workshopにて
上写真の反対側。

Insein Locomotive Workshopにて
いすみ鉄道の社紋と、日本語の車両番号表記も存置されている。
RBE25108(元:いすみ201)の車内の様子。いすみ鉄道時代のままで、修繕中のため座面等が取り外されている。
運転台周り。「禁煙」等の日本語表記もそのまま。
「いすみ201」の車両番号プレートと、富士重工の製造銘板。
■日本時代の記録
大多喜駅に停車中のいすみ203+いすみ206。

2004/5/2撮影
2012年1月8日の「ありがとう運転」を以て引退後、国吉駅の側線に留置されていた、いすみ203。

2012/4/8撮影
東総元駅に停車中の、いすみ205。
西大原駅に到着した、いすみ205。
上総中野駅で待機する、いすみ207。
いすみ200'形の車内の様子。当初はセミクロスシートだったが、後に全車両ともオールロングシートに改造された。いすみ200'形は全車両トイレ設置無し。
運転台。
川崎市営埠頭にて、ミャンマーへ譲渡される他の車両とともに船積みの時を待つ、いすみ201。

2015年3月21日撮影

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