ソウル軽電鉄 牛耳新設線

ソウル軽電鉄 牛耳新設線(ウイシンソルソン)は北漢山牛耳(プカンサンウイ)〜新設洞(シンソルドン)間13駅11.0kmを結ぶ路線である(車両基地までの区間を含めた路線総延長は11.4km)。全区間地下。全区間複線(右側通行)で、第三軌条集電方式による直流750V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。全自動運転を実施している(安全のため全列車に職員が添乗)。車両基地は北漢山牛耳駅の北側にある牛耳車両事業所で、地下にある(車両基地を含めた全区間完全地下は当路線が韓国初)。2017年9月2日に現営業区間が開通した。当路線は当初ソウル地下鉄12号線支線として計画されていたもの(1997年のアジア通貨危機の影響で計画中止)で、路線規格を軽電鉄に変更したうえで建設されることとなった。

全列車が2両編成で運転され、各駅のホーム有効長も2両編成分のみである。

使用車両はUL000系。現代ROTEM製で、2015年に2M0T(Mca-Mcb)の2両編成(2連接車)18本(36両)が製造された。車体はアルミ合金製。車両寸法は長さ13,500mm×幅2,650mm×高さ3,400mm。設計最高速度は80km/h、営業最高速度は70km/h。加速度は3.96km/h。車両形式は新設洞寄りからUL100形(Mc)-UL200形(Mc)の順で、下2桁が編成番号を示す(第1編成(UL01F)ならばUL101-UL201となる)。IGBT-VVVF制御で、制御装置は現代ROTEM製。

ソルバッ公園駅で分岐して京元線の放鶴駅まで延伸する計画があり、分岐駅となるソルバッ公園駅付近の配線も分岐を考慮したものとなっている。




牛耳新設線用の車両として導入されたUL000系。2連接車で、18本が製造された。

三陽サゴリにて


車体はアルミ合金製で、黄色をベースとした塗装である。車体寸法は釜山-金海軽電鉄の1000系と同一(窓配置・ドア配置等は異なる)。

ソルバッ公園にて


先頭部側面。


側面の車両番号表記。ステンレス切抜き板を使用している。


UL000系の車内の様子。オールロングシートで、網棚は両先頭部のみ設置。座席のモケットは水色(優先席は黄緑色)。




座席。扉間は9人掛け。


各車両の天井には防犯カメラが2箇所設置されている。


客用扉。開口幅1,500mmでプラグドアを採用。鴨居部には次駅案内用のLCDが設置されている。


ドア上のLCD。行先・列車番号・次駅・乗換路線(乗換駅のみ)・ドアの開く方向を韓国語・英語で表示する。




ドア上に掲示されている路線図。


車両先端部。運転台は右側に格納されている。無人自動運転を行っており、前面展望は抜群(安全に配慮して、各列車には運転士の資格を持つ職員が添乗している)。中央は非常扉。


運転台格納部。


運転台の様子。マスコンはワンハンドル式で、奥に倒すと力行、手前に倒すと制動の欧米式。


運転台の前には、職員着席用の可搬式座席が置かれている。


貫通路。


車端部の車椅子スペース(各車両1箇所設置)。


貫通路の上のLCD。混雑具合、現在速度、気温、現在日時、天気、広告等が表示される。


車端部の車内Wi-Fiアンテナ。


現代ROTEMの製造所銘板。製造年は記載されていない。


「走る図書館」ラッピングが車内に施された第2編成(UL02F)。


ホーム。全駅のホームが相対式で、プラットホームスクリーンドア(PSD)が設置されている。ホーム有効長は2両分しかないため、将来的な増結は不可。


プラットホームスクリーンドアの様子。ドアの上にLCDが設置されている。


プラットホームスクリーンドアのLCD。今度の列車・次の列車の行先、種別、3つ手前の駅までの列車の走行位置などが表示される。




列車接近表示。


起点駅の北漢山牛耳駅の周辺の様子。


北漢山牛耳駅の1番出入口。当駅はホーム別に出入口があり、写真の1番出口は降車専用ホーム用。


北漢山牛耳駅入線の様子。通常は片側(西側)のホームのみ使用している。


車両基地である牛耳車両事業所。車両基地自体は地下にある。


牛耳車両事業所の様子。

北漢山牛耳駅より撮影




牛耳車両事業所から出庫する列車。

北漢山牛耳にて


ソルバッ公園駅の北側の配線。本線の両側に分岐する線路は、放鶴への分岐線(計画線)の準備工事。


ソルバッ公園駅に入線する、北漢山牛耳行きの列車。


三陽〜新設洞 間は駅間をシールドトンネル、駅部を開削工法で建設している(北漢山牛耳〜三陽 間は駅間も開削工法)。




三陽サゴリ駅に入線する北漢山牛耳行きの列車。


北漢山輔国門駅に入線する新設洞行きの列車。


北漢山輔国門駅のホーム(俯瞰)。当駅のホームは改札階まで吹き抜けとなっているが、本線上の部分は壁で覆われている。


誠信女大入口・普門・新設洞の他路線乗換可能な3駅には、乗換用改札機が設置されている。当改札機を通過しても運賃は新たに発生しない。

誠信女大入口にて


誠信女大入口駅の牛耳新設線とソウル地下鉄4号線の連絡通路の途中には、エレベーターに乗車しないと移動できない区間がある。地下2階(地下鉄4号線ホーム)と地下4階(牛耳新設線ホーム)を結ぶ。


誠信女大入口駅の連絡通路の38人乗りエレベーター。


南側の終点の新設洞駅に入線する。


新設洞駅の様子。改札階まで吹き抜けとなっている。


駅名標。


新設洞駅の先の線路終端部。


新設洞駅の一般改札口。


新設洞駅の乗換改札口。


無人運転を行っている牛耳新設線(牛耳新設軽電鉄)の全区間前面展望(総延長11.0km)。2017年9月2日開業。韓国初の、車両基地を含めて全区間地下の路線である。乗換え駅では韓国語・英語・中国語・日本語の4ヶ国語放送が流れる。

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急曲線を曲がり、三陽サゴリ駅に入線する。各駅にはプラットホームスクリーンドアが設置され、ホームの長さは2両分のみ。

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早朝に撮影。接近チャイムはKORAIL・ソウル交通公社標準のものを使用。清掃員がプラットホームスクリーンドアを清掃している。

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始発駅の北漢山牛耳駅を発車する、新設洞行き列車。

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牛耳車両事業所から出庫して北漢山牛耳駅に入線する、当駅始発の新設洞行き列車。牛耳車両事業所から出庫する列車は、早朝やラッシュ時間帯前に見られる。

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1駅間の車内の様子。北漢山牛耳駅停車中に車内の清掃が行われ、発車放送とともに急いで清掃員が下りている。全自動運転で、先頭は前面展望が可能。

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1駅間の車内の様子。ドアの上にはLCDが設置され、次駅等を表示している。

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1駅間の車内の様子。ドアの上のLCDでは、乗換駅の場合、次駅案内に加えて乗換路線が表示される。自動放送は乗換駅では韓国語・英語・中国語・日本語の自動放送に対応しているが、LCDは韓国語・英語のみの表示である。

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プラットホームスクリーンドアに設置されたLCDでは3つ前の駅までにいる列車の走行位置が表示される。

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