ソウル市メトロ9号線9000系車両紹介

ソウル地下鉄9号線9000系は、ソウル市メトロ9号線株式会社が保有する車両である。全車両が現代ロテム製で、2008年に2M2T(Tc-M-M-Tc)の4両編成24本(96両)が製造された。オールステンレス車両で、側面は側窓より上が絞られているのが特徴。直流専用車のため、将来的に予定されている空港鉄道(交流電化)への相互直通運転には対応していない。また、行先表示機は前面・側面とも省略され、前面には列車番号兼列車種別表示機が設置されている。車体長20,000mm、車幅3,120mm、車高3,600mm。加速度は3.0km/h/s、減速度は3.5km/h/s(非常時4.5km/h/s)で、設計最高速度は100km/h(営業最高速度は80km/h)。車両形式は寄りから9000形(Tc)-9100形(M)-9400形(M)-9500形(Tc)の順で、下2桁が編成番号を示す(第1編成ならば9001-9101-9401-9501となる)。

9000系の外観。2M2Tの4両編成。

開花にて
前面には列車番号と列車種別(一般・急行)を交互表示するLED表示機が設置されている。開花駅を除いてプラットホームスクリーンドア(PSD)が設置されているため、通常は乗客は目にすることはない。種別は韓国語表示のみ。なお、行先表示機は前面・側面ともに設置されていない。
前面LED表示機の「急行」表示。
車内。上半分が絞られた形状となっているのが特徴。また、つり革は長さの異なるものが交互に配置されている。座席は不燃モケット。
側扉まわり。すべての扉の鴨居部には画面サイズが16:9のLCDが設置されている。
LCD画面表示。

上写真:一般列車
下写真:急行列車
袖仕切りにはソウル市メトロ9号線のロゴマークが入っている。ドアエンジンは空気圧作動式で、ドアコックが入っている箱は珍しく床に設置されている。
網棚は車両中央の7人掛けの座席の上と、車端部の優先席の上に設置されており、その他は省略されている。
車端部と貫通路。貫通扉は省略されている。
両先頭車の車端部付近に位置する車椅子スペース。
現代ロテムの車内銘板(2008年製)。
乗務員室仕切り壁。
乗務員室の様子。乗務員用扉にはカーテンが設置されていないため、常に前面展望が可能。
全区間地下。途中駅の複数駅には通過線・待避線があり、先行列車を追い越す場面も見られる。9000系はソウル地下鉄で初めて、前面展望が可能となった。
普通列車のみ運行する区間を行く。
9号線唯一の地上区間を行く。トンネルの中で列車の前を鳥が逃げており、警笛を何度も鳴らしている。
陽川郷校駅を発車する、新ノニョン行き一般列車。

HD Video
開花駅を発車する、新ノニョン行きの一般列車。
堂山駅を発車する列車の様子を、吹き抜けのホームの上階から眺める。
韓国語・英語で案内。急行・一般列車間の乗り換え案内も徹底している。LCDは各鴨居部につき1基のため、走行中等は広告やプロモーションビデオ等も放映される。
乗換駅で乗換え案内をすることは勿論、駅周辺の主要施設の位置も地図(鳥瞰図)によって表示する。

ソウル市メトロ9000系走行音(陽川郷校→加陽)IGBT-VVVF制御で、制御装置は現代ロテム製。
Tc-M-M-Tc(2M2T)の4両編成。
ドアエンジンは空気圧作動式。
ソウル市メトロ9000系走行音(開花→金浦空港)

関連ページ:ソウル地下鉄9号線9000系登場

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