新盆唐線 路線紹介

Tweet

新盆唐(シンブンダン)線は江南(カンナム)〜光教(クァンギョ)間12駅31.0kmを結ぶ路線である。うち、光教駅付近のみ地上区間である。全区間複線(左側通行)で、架線集電方式による交流25,000V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。2011年10月28日に江南〜亭子(チョンジャ)間、2016年1月30日に亭子〜光教 間が開通した。

KORAIL盆唐線の混雑緩和と所要時間短縮を目的として、ソウル地下鉄11号線計画の一部を変更の上、広域電鉄として企画された路線である。江南〜亭子 間の所要時間は16分で、盆唐線経由よりも29分短縮された。

車両基地は光教駅付近にある光教車両事業所である。亭子〜光教 間が開通するまでは、KORAIL盆唐線の盆唐車両事業所を間借りしていた。そのため、盆唐線と規格を同一とする必要があることから交流電化となり、大韓民国都市鉄道法を適用せずに左側通行となっている(同法では、都市鉄道は右側通行と定めている)。

ソウルの地下鉄で初の無人運転を行っている。無人運転は釜山都市鉄道4号線、釜山-金海軽電鉄に次いで韓国で3例目だが、大型(1両あたりの長さ20m以上)の通勤形電車による無人運転は韓国初で、アジア全体でもシンガポールMRTの2路線(北東線・環状線)と香港の港鐡(MTR)迪士尼線に次いで4例目である。なお、かつての盆唐線内(美金〜竹田〜盆唐車両基地 間)の回送運転の際は有人運転を行っていた。また、非常時に備えて、各列車には運転士の資格を持つスタッフが添乗する。

路線名は「DX Line」(DX = Digital Expressの略)の愛称をもち、各種案内や車両側面に記されている。

列車は6両編成で運転される。車両は現代ROTEM製のD000系。詳細は別ページにて紹介する。こちらをご覧ください。

新沙(シンサ)〜江南 間が2022年頃に、光教中央〜好梅実(ホメシル)間が2023年頃に開通予定である。

※上記路線図のうち、龍山〜江南 間は未開通。未開通区間の駅名は仮称。
(路線図:管理人制作)

新盆唐線唯一の地上区間である光教駅付近を行くD000系。

光教にて
列車はソウルの鉄道で初の完全無人運転を行う。全区間地下であるが、先頭部には多くの乗客が集まって、前面展望を楽しんでいる。
前面展望。
駅間距離が路線中最長(8.2km)の清渓山入口〜板橋 間のトンネル内の一部区間にはLEDのイルミネーションが設置され、乗客の目を楽しませている。
安全に配慮して、各列車には運転士の資格を持つスタッフが添乗している(釜山の都市鉄道4号線・釜山-金海軽電鉄も同様)。
終点到着後は、一旦留置線に引き上げて折り返す。添乗のスタッフも先頭車に移動する。

許可を得て添乗
江南駅のコンコースの上(地下1階)には、新たに地下街が整備された。また、ソウル地下鉄2号線の既存の地下街(「江南駅地下ショッピングセンター」)も併せてリニューアルされた。

江南駅は地下1階に同地下街、地下3階に新盆唐線のコンコース、地下4階に新盆唐線のホームがある(地下2階は2号線のホーム)。
天井が非常に高く開放的な、清渓山入口(チョンゲサンイプク)駅のコンコース。
他路線との乗換え通路には改札機が設置されており、通過すると加算運賃が発生する。
江南駅のホーム。
光教中央駅以外は全て相対式ホームの2面2線で、プラットホームスクリーンドア(PSD)が完備している(光教中央駅は2面4線)。
駅名標は各駅ごとにデザイン・配色が異なっており、白い壁によいアクセントとなっている。

上から
・良才駅
・清渓山入口駅
・亭子駅
清渓山入口の駅出入口。ガラス張りとなっている。
当駅は清渓山の登山道の入口付近にあり、登山客が多く利用している。また、無料の自転車置き場も整備されている。
各駅のコンコースにはユニークな像が設置されている。

上写真:清渓山入口駅
下写真:江南駅
ホームの一角にもモニュメントが設置されている。

亭子にて
光教中央付近では、光教方面へ向かうトンネルと、将来的に好梅実方面へと延びるトンネルが分岐している。
新盆唐線唯一の地上駅である光教駅。2面2線の地平駅で、橋上駅舎を備える。
光教駅のホーム。
光教駅のホームを車内より撮影。
光教駅の西側には光教車両事業所が隣接する。
光教車両事業所にて入換運転する車両。
盆唐車両事業所を出庫して、亭子駅に回送列車として向かう新盆唐線の列車。2016年の亭子〜光教 間開通まで自社線内に車両基地がなかったため、盆唐線の盆唐車両事業所を間借りしていた。現在この風景を見ることはできない。

竹田にて
盆唐車両事業所を出庫する新盆唐線の回送列車と、宝亭(ポジョン)臨時駅行きの盆唐線の列車。
新盆唐線の開業は2011年10月28日、盆唐線の宝亭臨時駅の営業は2011年12月27日までであることから、この離合はわずか2ヶ月間のみ見られた。
KORAIL盆唐線の竹田駅を通過する、新盆唐線の列車。他社線との相互直通運転を行っていない新盆唐線であるが、2016年の光教までの延伸開通までは回送ながら他社線を走っていた。
竹田駅を通過して地下へ潜っていく新盆唐線の回送列車。
最高速度90km/h。清渓山入口〜板橋間は駅間が8.2kmと長い。大半の区間が地下だが、終点の光教駅付近のみ地上を走る。光教中央駅発車後には将来的に好梅実方面へと延びるトンネルと分岐しており、平面交差を渡っていく。

Full HD Video
全区間地下。最高速度は90km/h。

Full HD Video
停止位置のさらに奥で、盆唐線へ続く短絡線が分岐している。
許可を得て乗車・撮影

Full HD Video
車内は明るく、広々としている。

HD Video
竹田駅を通過して、盆唐線の列車と離合する新盆唐線の回送列車(出庫運用)。

Full HD Video
ホーム上のLCDには、列車接近情報がアニメーションで表示される。

Full HD Video
亭子駅に到着する、当駅始発の江南行き列車。

Full HD Video
亭子駅に発車・到着する列車。列車はラッシュ時以外は約8分間隔で運行される。

Full HD Video
プラットホームスクリーンドア(PSD)および車両のプラグドアの動作の様子。全列車、最後尾の車両も前照灯を点灯している。

Full HD Video
列車のイラストと交互に表示される数字は、列車の編成番号である。

Full HD Video
清渓山入口駅は登山客が多く利用する。

Full HD Video

D000系走行音(板橋→亭子)IGBT-VVVF制御で、制御装置は現代ROTEM製。
Tc-M-T-M-M-Tc(3M3T)の6両編成。
ドアエンジンは電気スクリュー軸駆動式。
D000系走行音(亭子→板橋)

「新盆唐線」に戻る

Tweet