空港鉄道2000系

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空港鉄道2000系は、同線の「一般列車」(イルバンヨルチャ)用の車両である。全車両がROTEM・現代ROTEM製で、開業に合わせて2006年〜2007年に3M3T(Tc-M-M-T-M-Tc)の6両編成9本(84両)が製造された。また、金浦空港〜ソウル駅 間の延伸開業に合わせて、2009〜2010年に6両編成17本(102両)が2次車として増備された。現在は第201編成〜第226編成の合計26本が在籍する。

韓国鉄道技術院(KRRI)が開発した「標準中型電動車」をベースに車体幅を拡大したアルミ車両(ダブルスキン構体)である。車両寸法は長さ20,000mm(先頭車20,450mm)×幅3,120mm×高さ4,000mm。加速度は3.0km/h/s、減速度は3.5km/h/s(非常時4.5km/h/s)で、営業最高速度は110km/h(地下区間最高速度は100km/h)。車両形式は金浦空港寄りから2100形(Tc1)-2200形(M2)-2300形(M1)-2400形(T)-2700形(M1)-2800形(Tc2)の順で、下2桁が編成番号を示す(第1編成ならば2101-2201-2301-2401-2701-2801となる)。

空港鉄道2000系(1次車)。光州地下鉄1000系・釜山地下鉄3000系・大田地下鉄1000系に次ぐアルミ車両(ダブルスキン構体)。2次車も外観はほぼ変更はない。

桂陽〜黔岩にて
桂陽駅に入線する2000系。前面デザインは1000系と同一。
麻谷鉄橋上で離合する2000系。

デジタルメディアシティ〜金浦空港にて
2800形(Tc2)側面。側面には行先表示機を設置せず、代わりに車外スピーカーを設置している。
2700形(M1)側面。パンタグラフは2基設置。
電動台車。台車はROTEM製。これまでの韓国の電車のボルスタレス台車同様、JRの205系の台車(DT50・TR235)をベースとしている(日本車両の技術供与)。
1次車の車内の様子。ドア付近にスタンションポールが設置され、つり革は中央1列のみの配置。袖仕切りはガラス製。網棚は設置されていない。
側扉の上に千鳥配置で設置されているマップ式案内装置。既に走行した区間を赤色、これから走行する区間を緑色のLEDで表示する。
マップ式案内装置と対に千鳥配置で設置されているLED式案内表示機。2段式LEDで、韓国語・英語・中国語・日本語の表示に対応している。
各扉間の側窓上にはLCD(液晶ディスプレイ)が設置されており、終日「聯合ニュース」を放映する(「聯合ニュース」を契約受信している)。
先頭車の乗務員室仕切り扉。終日遮光幕が下りている為、前面展望は不可能。
貫通扉上の車両番号と、ROTEM(ROTEM)の車内銘板(2006年製)。
側扉部の床には空港鉄道(A'REX)とROTEMの銘板が設置されている。
2次車の車内の様子。各車両の車端部に設置している車椅子スペース直近の、ドア付近のスタンションポールが廃止され、もう片方の車端部に荷物置き場が新設された。
2次車の車椅子スペースと、廃止されたドア付近のスタンションポール(他の3箇所のドア付近のスタンションポールは引き続き採用)。
2次車の対面の車端部に設置された、大型荷物置き場。
貫通扉上の車両番号と、現代ROTEMの車内銘板(2010年製)。
2次車の側扉部の床の銘板(A'REX+現代ROTEM)。
全長2,393mの麻谷鉄橋で離合する一般列車。
麻谷鉄橋を渡る、仁川国際空港行きの一般列車。
空港鉄道のソウル駅プラットホームスクリーンドア(PSD)閉時の様子。
デジタルメディアシティ駅到着時の、韓英中日の4ヶ国語放送・LED表示。
黔岩駅到着時の、韓英中日の4ヶ国語LED表示。
放送は、途中で運転士が肉声放送を始めたため、4ヶ国に対応しているか確認できず。
金浦空港駅到着時のLED表示。ソフトを改修した際に、誤って「5号線」の「5」の字が抜けてしまってたようだ。

空港鉄道2000系走行音(仁川国際空港→空港貨物庁舎)IGBT-VVVF制御で、制御装置はROTEM製。
Tc-M-M-T-M-Tc(3M3T)の6両編成。
ドアエンジンは電気スクリュー軸駆動式。自動放送は韓国語・英語・中国語(北京語)・日本語の順の4ヶ国語で放送される。
空港鉄道2000系走行音(空港貨物庁舎→雲西)
空港鉄道2000系走行音(仁川国際空港→空港貨物庁舎)上区間の新自動放送。放送文が全言語ともに若干変更されている。日本語関係ではキャッチコピー(「世界に出会う一番の近道」)の放送省略、列車種別・停車駅案内の追加、言い回しの変更(黔岩駅の発音(「コマム」→「コンアン」)、「次は」→「この駅は」)等である。
空港鉄道2000系走行音(空港貨物庁舎→雲西)
空港鉄道2000系走行音(空港貨物庁舎→仁川国際空港)
空港鉄道2000系走行音(ソウル駅→弘大入口)第2期開業区間の走行音。自動放送は再度全区間で更新され、言い回しは開業当初のものに戻された(「この駅は」→「次は」、黔岩駅の発音(「コンアン」→「コマム」))
空港鉄道2000系走行音(弘大入口→デジタルメディアシティ)
空港鉄道2000系走行音(弘大入口→ソウル駅)
車内自動放送(金浦空港駅到着案内)全駅の到着時自動放送(雲西、空港貨物庁舎、仁川国際空港の各駅の到着案内は上記走行音を参照)。全駅で韓・英・中・日での4ヶ国語放送を行う。(※金浦空港駅のものは旧自動放送で、その他は新自動放送のデータ)
放送の前には4点式チャイムが鳴る。
車内自動放送(桂陽駅到着案内)
車内自動放送(黔岩駅到着案内)

関連ページ:空港鉄道2000系甲種輸送

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