上海地下鉄6号線

上海地下鉄6号線は港城路(ガンチェンルー)〜済陽路(ジーヤンルー)間28駅33.5kmを結ぶ路線である。うち、港城路〜五蓮路(ウーリェンルー) 間は地上区間である。全区間複線(右側通行)で、架線集電方式による直流1,500V電化。軌間は1,435mm(標準軌)。ワンマン・ATO運転を実施している。車両基地は港城路駅の先に位置する港城路車両段と、華夏西路(ホァーシャーシールー)駅が最寄の三林停車場の2箇所。地下区間の駅にはプラットホームスクリーンドア(PSD)が完備している。2007年12月29日に港城路〜霊岩南路(リンヤンナンルー)間が開通し、2010年春に霊岩南路〜済陽路が開通予定である。開業時から2008年までは上海現代軌道交通有限公司が運営していた。
列車は6両編成で運転され、使用車両はAC12型とAC14型の2形式。AC12型は上海アルストム交通設備有限公司製で、2007〜2008年に2M2T(Tc-M-M-Tc)の4両編成21本(84両)が製造された。AC14型は長春軌道客車製で、2009〜2010年に2M2T(Tc-M-M-Tc)の4両編成11本(44両)が製造された。共に車体規格は「C型」で車体長は19,400m、車体幅は2,600mmである。
同線は2010年5月1日から同10月31日まで開催される上海万博(上海国際博覧会)の会場に直結する路線のひとつである。

(路線図:管理人制作)

上海地下鉄6号線のAC12型。車体はC型規格(車幅2,600mm)で5号線のAC11型をベースとしている。なお、上海現代軌道交通有限公司が運営していた時の車両形式はXD06型。

洲海路にて
地上区間を行くAC12型。地上区間の線路間には渡り線の部分等を除いてブロックが設置されている。

外高橋保税区南站にて
AC12型のVVVF装置。アルストム製で、VVVF装置の左横には素子冷却用の送風機(ファン)が設置されている。走行中は常に作動し、ブロワー音が鳴る。
AC12型の車内の様子。座席はFRP製で、6号線のラインカラーにあわせてマゼンタ色となっている。通路中央にはスタンションポールが設置されている。LED式案内装置は未設置。
車端部にある製造メーカー(上海電気+上海アルストム交通設備有限公司)の名板(ステッカー)。
AC12型の乗務員室仕切り扉には窓があり、前面展望が楽しめる。
6号線の後方展望。
AC12型の運転台。右手操作式ワンハンドルマスコンタイプで、手前に引くと制動、奥に押すと力行(欧米式)。車両情報表示モニターは2台設置されている。
6号線の増発目的で2009年〜2010年に製造されたAC14型。長春軌道客車製で、同時期に製造された8号線のAC13型と基本仕様は同一である。混雑対策で、側扉は戸袋ありの引き戸式となっている。前照灯はHID。VVVF装置・SIV装置等の電気品には日立製作所製のものが採用されている。
AC14型の車内の様子。座席は水色で、優先席部はラインカラーのマゼンタ色となっている。スタンションポールはドア付近にのみ設置。なお、乗務員室仕切り扉には窓ガラスがないため、前面展望は不可能。
貫通路。上にはLED式案内装置が設置されている。また、車端部には各車両に1箇所、車椅子スペースが設けられている。
長春軌道客車の車内銘板。
洲海路駅に到着した6号線の電車。6号線のすべての地上駅ではホームの天井にテフロン膜を採用している。地上駅にはホームドアは設置されていない。
各地上駅のホームにはガラス張りの待合室がある。

巨峰路駅の港城路寄りには中央に2本の留置線がある。

巨峰路にて
北側の終点の港城路駅は2面2線の相対式で、折り返し列車は一旦奥の引込み線に入線する。写真右奥が港城路車両段に続く線路。

6号線AC12型走行音(航津路→外高橋保税区北站)IGBT-VVVF制御で、制御装置はアルストム製。
Tc-M-M-Tc(2M2T)の4両編成。
扉閉時にはドアチャイムが鳴る。
6号線AC12型走行音(航津路→外高橋保税区南站)
6号線AC14型走行音(上海児童医学中心→臨沂新村)IGBT-VVVF制御で、制御装置は日立製作所製。
Tc-M-M-Tc(2M2T)の4両編成。
扉閉時にはドアチャイムが鳴る。
6号線AC14型走行音(臨沂新村→高科西路)
6号線AC14型走行音(東明路→高青路(終着駅))
6号線AC14型走行動画(巨峰路にて)朝ラッシュの中、巨峰路始発の運用に就くAC14型。

地下鉄6号線路線図柄乗車券
一般の乗車券と共通で販売・使用されている、路線図柄ICカード式乗車券。上海地下鉄各駅の自動券売機や窓口でランダムに出てくる。発行数はあまり多くない。

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