上海リニア交通科学技術館

2007年8月16日、上海リニアの龍陽路駅の高架下に「上海リニア交通科学技術館」(上海磁浮交通科技館)が開館した。「上海リニア交通科学技術館」は、従来の「上海リニア科学技術展示ホール」(上海磁浮列車科技展示ホール)を約半年かけて大幅に改装・拡張したものである。同館の面積は1250㎡で、「リニアの誕生」、「上海のリニア線」、「リニアの探検」、「リニアの優位性」、「リニアの展望」の5つのコーナーで構成されている。シミュレーションコーナーや模型、実物の部品展示が改装前より増加した。 営業時間は9:00〜17:30で、入場料金は10元(上海リニアの当日の乗車券を持っている場合は5元)。

関連ページ:上海リニア科学技術展示ホール

「上海リニア交通科学技術館」の入口。
「リニアの誕生」のコーナー。中央に巨大なU字型磁石が吊るされ、磁気について解説している。周りには高速鉄道の歴史の資料(写真左)が展示されている。
「リニアの誕生」コーナーで、通路の両側に展示されたリニアの変遷(歴代リニア車両の模型)。
「リニアの誕生」コーナーの、日本とドイツのリニアの解説。常電導方式(日本のHSSTとドイツのトランスラピッド)と超電導方式(山梨リニア実験線)を紹介している。
「上海のリニア線」コーナー。上海リニアの沿線の様子が模型で再現されている(「上海リニア科学技術展示ホール」で展示されていたものではなく、全面的に作り直された)。
延伸予定区間の上海南〜龍陽路 間も再現。写真中央の円形の屋根の建物が国鉄の上海南駅。黄浦江は川底トンネルで横断するようである。
「上海のリニア線」コーナーに展示されている、上海リニアの車両の模型。
「リニアの探検」コーナーに展示されているリニア車両の先頭部の模型。模型は磁気によって浮上する。このコーナーではリニアが浮上・走行する仕組み等について紹介している。
「リニアの探検」にはリニアの軌道の部品も展示されている。
「リニアの優位性」コーナー。写真右のペダルをこいで、自分が出せる速度と8分間(=上海リニアの龍陽路〜浦東国際機場 間の所要時間)で移動できる距離を測定できる。
「リニアの優位性」コーナーの、環境保護の観点から見たリニアの優位性。日常用品とリニアの磁場の強さを比較したグラフと、自分の携帯電話の磁場の強さを測定できるセンサーが設置されている。このように、同館では改装前よりも体験型のコーナーが大幅に増加した。
1座席あたりの、1kmあたりのメンテナンス費用を、リニアとICEで比較したグラフ。車両あたり(ICE100%に対しリニア41%)、軌道あたり(ICE100%に対しリニア29%)、総合システムあたり(ICE100%に対しリニア34%)の3点別に示されている。
「リニアの展望」コーナーに展示されている、リニア完成後の生活移動圏。リニアが完成すれば上海から北京、上海から広州がともに3時間で、北京〜天津間、広州〜香港間がともに30分で結ばれると見込まれている。
出口にあるお土産コーナー。リニアの模型や書籍をはじめ、リニアと関係ない商品も販売されている。

「上海リニア交通科学技術館」の入場券(表/裏)

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