中国鉄道博物館客車

2006年末に外の留置線から車両展示庫内に移動した、1936年製の元「テンイネ2型」。2両が背中合わせで連結されている。
満鉄時代、華北交通(満鉄のグループ会社)が急行「大陸」用の寝台展望車として製造し、1938年から1944年まで運行された。戦後は中華民国、そして中国の国鉄が車両を保有・運行。晩年は公務車扱い。車両番号はGW97349。

なお、「テンイネ」は
テン=展望車
イ=一等車
ネ=寝台車
の意味。

なお、テンイネ2型は3両が製造され、2両が当博物館で展示、残りの1両は瀋陽方面で落成時の姿に復元されて日本人の観光ツアー列車等で動態保存されている。
同じく、元「テンイネ2型」のGW97347。側扉の下のステップの形状等が上掲のGW97349と異なる。GW97347の車内は2007年5月現在、非公開。
元「テンイネ2型」のGW97349の展望室内の様子。回転式の重厚なソファーが置かれ、床にはカーペットが敷かれている。
GW97349の通路。右側は寝台個室。4人用個室と、浴室つきの1人用個室がある。
1人用個室の浴室。バスタブは枕木方向に設置されている。
試験車のSY97334。製造年・製造所不明。公務車として使用されていたが、後に試験者に改造された。1980年中ごろに退役。木造客車である。
SY97334の展望室内部。
公務車のGW97336。急行「大陸」用の寝台展望車として製造された「テンイネ2型」の展望室省略車両。戦後は周恩来専用客車として使用された。
GW97336の応接室。
19系客車(RW19形)のRW19 50670。高級軟臥(高包)車で国際列車専用車両。
RW19 50670の通路。木目調の化粧板や金色の金具が特徴。
軟臥車のRW50359。車体は25系客車をベースとした「専運車」で、3軸台車となっている。1993年製で、最高速度120km/hのために、幹線のスピードアップ化(最高速度160km/h)に対応できず数年で廃車となった。2006年末に外の留置線から車両展示庫内に移動。
硬座車のYZ21519。2006年末に外の留置線から車両展示庫内に移動。
18系客車のCA18 90415の車内。国際列車用の食堂車(餐車)である。
CA18 90415の厨房。

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