香港の路面電車(広東語で「電車」(ディンチェー))は香港島北部に路線を展開し、(サウケイワン)〜堅尼地城(ギンネイデイシン/ケネディー・タウン)を結ぶ全長13kmの本線と、砲馬地(パウマーデイ/ハッピー・バレー)を結ぶ時計回り一方通行の全長3kmの支線から成る。世界で唯一、全営業列車が2階建て車両で運転される(2階建て車両を保有している路面電車は香港を含めて世界で3箇所)。運営は香港電車有限公司、1904年7月30日に開通した。
運転系統は〜上環(シェンワン)間、 〜砲馬地 間、北角(パッコ/ノース・ポイント)〜石塘咀(シェットンツイ) 間、砲馬地〜堅尼地城 間、銅鑼湾(トンローワン/コーズウェイ・ベイ)〜堅尼地城 間、上環〜堅尼地城 間の6つがあり(系統番号や系統名はない)、その他、屈地街電車廠(ワッデイガイディンチェーチョン/ウィッティー・ストリート・デポ)と西湾河電車廠(サイワンホディンチェーチョン/サイワンホ・デポ)行きの入庫運用の列車が走る。電車の方向幕は色分けされており、行きと上環行きが青地に黄文字、北角行きと石塘咀行きが赤地に黄文字、銅鑼湾行きが黄色地に赤文字、砲馬地行きと堅尼地城行きが緑地に黄文字、屈地街電車廠行きと西湾河電車廠行きが黄色地に黒文字である。また、2007年より行先番号が導入され、東から順にが「1」、西湾河電車廠が「2」、北角が「3」、銅鑼湾が「4」、砲馬地が「5」、上環が「6」、石塘咀が「7」、屈地街電車廠が「8」、堅尼地城が「9」と付番された。
上環〜間はMTR港島線と路線が並行している。港島線開通後も、主に短距離の移動手段として現在も重宝されている。一日あたりの利用客は平均約24万人。停留所が約250mおきに設置されており、運賃は2.3香港ドル均一で後ろ乗り前降り(オクトパス使用可)。軌間は1,067mmで、直流550V集電。最高速度は40km/h。
ここでは、列車の行先別に各路線を紹介する。
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